電子工学2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子工学2
科目番号 0026 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 中澤・藤原、電子工学基礎、コロナ社参考書:1)寺本著、半導体デバイス概論、培風館    2)東京電機大学編、半導体工学、東京電機大学出版局    3)筒井著、よくわかる電子デバイス、オーム社、など
担当教員 福間 眞澄

到達目標

1.半導体デバイスについて理解・説明できる。
2.光電変換固体素子について理解・説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体デバイスについて理解・説明できる。半導体デバイスについて理解・説明できる。半導体デバイスについて理解・説明できない。
評価項目2光電変換固体素子について理解・説明できる。光電変換固体素子について理解・説明できる。光電変換固体素子について理解・説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代エレクトロニクスは、固体電子工学理論を応用した各種の電子デバイス、特に半導体デバイスを中心に成り立っている。これら半導体デバイスを設計するためには回路機能に関する知識だけでなく、電子デバイスの働きや電子材料の性質等を理解することが大切である。本講義では、半導体デバイスの基本となるpn接合、各種半導体デバイス、光電変換固体素子集積回路、半導体ICの製作方法等についての知識を身につけることができる。
授業の進め方・方法:
(1)成績は,2から4回の小テスト(各10から5点満点・合計20点満点)と中間試験及び期末試験の平均点(80点満点)の合計で評価する。(2)60点以上を合格とする(100点満点)。(3)課題レポートは,授業内容に関係する節末問題または授業のまとめを課題とする。この課題レポートについては,成績の評価に入れないが,レポート提出状況を小テストの受験資格とする。(4)再試験は,小テストをやむを得ない事情により欠席した者について実施することがある。基本的には実施しない。
注意点:
学修単位科目であり、1回の講義あたり1時間以上の予習復習をしているものとして講義を進める。(1)ゲーム機や携帯電話の使用、私語、居眠り、周囲の者への迷惑等、授業を妨害する行為が見られた時には退出させることがある。
(2)教科書に記載されている基礎的専門用語が説明でき,その専門用語を用いて,到達目標の項目が説明できることを試験で評価します。課題レポートは,主に復習の実施の証明と判断しています。課題レポートは,文章,数式,モデル図などを用いて説明するようにして試験の準備としてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 半導体デバイス-1 pn接合、バンド図、空乏層、内臓電位
2週 半導体デバイス-2 pn接合ダイオード、ダイオードの整流特性、pn接合ダイオードの等価回路
3週 半導体デバイス-3 ショットキーダイオード、ショットキー障壁高さ、整流性、オーム性接触
4週 半導体デバイス-4 バイポーラトランジスタの構造と動作原理、接地方式と増幅、スイッチング特性
5週 半導体デバイス-5 接合形電界効果トランジスタ、構造と動作原理、
6週 半導体デバイス-5 MOS形電界効果トランジスタ、構造と動作原理
7週 半導体デバイス-6 サイリスタ、構造と動作原理
8週 中間試験 第1回~第7回までの範囲で試験を行う
4thQ
9週 光電変換固体素子―1 光導電セル、外部光電効果、光起電力素子、太陽電池
10週 光電変換固体素子―2 半導体受光素子、ホトダイオード、ホトトランジスタ
11週 光電変換固体素子―3 半導体発光素子、発光ダイオード、半導体レーザ、電界発光素子
12週 集積回路 ハイブリッドIC、モノリシックIC、CMOS、CCD、超伝導、センサ
13週 半導体ICの作り方 半導体ICの製造工程、単結晶シリコン、膜形成・加工、リソグラフィ技術、パッケージング
14週 電子情報機器への応用 光ディスク装置、ディスプレイ装置(液晶、PDP、有機EL)、光通信
15週 期末試験 第9回から第14回までの範囲で試験
16週 期末試験解答及びまとめ 半導体デバイス-1

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
原子の構造を説明できる。3
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00