到達目標
1)三角関数の積和変換とオイラーの公式が自在に使える.
(2)周期波形の分解と合成にフーリエ級数,孤立波形にフーリエ変換を適用するという違いが理解でき,スペクトルの概念をつかめる.
(3)アナログ変調(振幅,周波数,パルス)によって,スペクトルがどのように変わるかを理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 三角関数の積和変換とオイラーの公式が自在に使える. | 三角関数の積和変換とオイラーの公式が自在に使える. | 三角関数の積和変換とオイラーの公式が自在に使えない. |
評価項目2 | 周期波形の分解と合成にフーリエ級数,孤立波形にフーリエ変換を適用するという違いが理解でき,スペクトルの概念をつかめる. | 周期波形の分解と合成にフーリエ級数,孤立波形にフーリエ変換を適用するという違いが理解でき,スペクトルの概念をつかめる. | 周期波形の分解と合成にフーリエ級数,孤立波形にフーリエ変換を適用するという違いが理解でき,スペクトルの概念をつかめない. |
評価項目3 | アナログ変調(振幅,周波数,パルス)によって,スペクトルがどのように変わるかを理解できる. | アナログ変調(振幅,周波数,パルス)によって,スペクトルがどのように変わるかを理解できる. | アナログ変調(振幅,周波数,パルス)によって,スペクトルがどのように変わるかを理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
メッセージを伝えるには,電磁波,あるいは電流・電圧といった物理的波動に情報をのせて送り出す.そのため,波動を時間領域でみた概念と周波数(あるいは振動数)領域でみた概念を統合して把握することが必要である.
本講義は,時間という次元に加えて,抽象的概念である周波数,あるいはスペクトルという新たな次元を把握することを目標とし,次の情報通信工学2で扱うディジタル通信の原理を学ぶための基礎となる.具体的にはフーリエ変換の基礎から始めて,従来のアナログ変調を題材にとってスペクトルの概念を学習する.
この科目は大学レベルの下記の参考書を基に具体例と演習を多く取り入れ,実質的な理解が得られるように構成している.
授業の進め方・方法:
本科目では,到達目標(1)から(3)の達成度を中間試験41%,期末試験41%の割合で評価する.また,レポートの提出状況を 18%の割合で評価する.
レポートは指定の日までに提出すること.未解提出の場合は再提出すること.重みは期限内でほぼ正解のとき2,期限内で未解のとき0.5,再提出で正解のとき+1.5とする.
60%以上を合格とする.
注意点:
【自学自習】予習・復習 50時間
定期試験の準備 10時間
ただ聴講するだけでは無く,自分で手を動かして演習することを期待しています.そのため,毎回簡単な問題を出します.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
概要 実際に使われている通信システムの紹介とそこで使われている理論を挙げる. |
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2週 |
第6章 時間波形とスペクトル 信号の種類 信号を分類整理する.今後使用する数学的ツールの理解度を確認する |
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3週 |
数学的ツールの復習 三角関数の周期・周波数,加法定理,微分・積分,オイラーの公式を再確認する. |
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4週 |
フーリエ級数 周期波形はフーリエ級数により級数展開でき,逆に波形合成できることを述べる. |
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5週 |
フーリエ級数 フーリエ級数はスペクトルを表していることを説明する. |
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6週 |
フーリエ変換 孤立波形に対するフーリエ変換を説明し,フーリエ変換の各種性質を説明する. |
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7週 |
フーリエ変換と線形システム フーリエ変換に関する例題と演習,電気回路によるフィルタのその波形応答が求められることを示す. |
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8週 |
中間試験 三角関数の角度と値の関係,オイラーの公式,複素指数関数が自在に使えること.三角関数の微分・積分をはじめとする解析の力を見る.フーリエ級数とフーリエ変換に違いを把握しておく. |
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2ndQ |
9週 |
第7章 アナログ変調 振幅変調 テストの返却と解答,アナログ変調の概要説明を行う |
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10週 |
振幅変調 振幅変調の定義を述べ,スペクトル分布を導く. |
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11週 |
振幅変調 振幅変調のバリエーション:DSB,VSB,SSBなどの特徴をスペクトルの概念を使って述べる.SSB変調回路の構成法を説明する. |
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12週 |
周波数変調 瞬時周波数とはどんなものかを演習を通して理解する.周波数変調の定義を与える.狭帯域周波数変調の定義,性質を説明する. |
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13週 |
周波数変調 周波数変調波形のフーリエ変換を通して,スペクトル分布がどのようになるかを示し,カーソン則が当てはまることを説明する. |
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14週 |
周波数変調 周波数変調とその復調回路方式について説明する. |
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15週 |
期末試験 振幅変調では電力効率からみた各種変調方式の違いを理解する.周波数変調では瞬時周波数の概念,幾つかのキーワードの意味を理解し,変調指数によってスペクトルがどのように変わるかを理解しておく. |
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16週 |
試験の返却と解答 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 3 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | レポートの提出 | 合計 |
総合評価割合 | 41 | 41 | 18 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 41 | 41 | 18 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |