量子科学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 量子科学
科目番号 0172 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書 小鍋 哲 著:理工系学生のための量子力学・統計力学入門(裳華房),プリント
担当教員 佐々井 祐二

到達目標

学習目的:現代生活において日常用いているデバイスの材料物質を構成する原子・分子の性質を支配するのは量子力学である。本科目では波動性と粒子性の2重性および前期量子論を簡単に学習する。そして,波動力学としての量子力学の基礎および原子の量子数を本格的に理解する。特に井戸型ポテンシャル,調和振動子型ポテンシャル,散乱問題のシュレーディンガー方程式を理解し解いていく。

到達目標:
1.前期量子論を理解し,関連する問題を解く。
2.波動力学としての量子力学の基礎および量子数を理解し,関連する問題を解く。

ルーブリック

不可
評価項目1前期量子論について,授業で取り扱うほとんどの問題の解答を作成できる。前期量子論について,授業で取り扱う基礎的な複合問題の解答を作成できる。前期量子論について,授業で取り扱う基礎的な問題の解答を作成できる。左記に達していない。
評価項目2量子力学の基礎概念について,授業で取り扱うほとんどの問題の解答を作成できる。量子力学の基礎概念について,授業で取り扱う基礎的な複合問題の解答を作成できる。量子力学の基礎概念について,授業で取り扱う基礎的な問題の解答を作成できる。左記に達していない。
評価項目3シュレーディンガー方程式について,授業で取り扱うほとんどの問題の解答を作成できる。シュレーディンガー方程式について,授業で取り扱う基礎的な複合問題の解答を作成できる。シュレーディンガー方程式について,授業で取り扱う基礎的な問題の解答を作成できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:物理

基礎となる学問分野:数物系科学/物理/物理一般

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

授業の概要:量子力学は,化学,電子工学などの基礎原理として重要である。本科目では,波動力学としての量子力学の基礎を理解する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:講義形式の授業を進め,適宜,演習を行なう。演習では学生による解答の板書と解説を求める。課題レポートを課して学生の理解度を確認しながら授業を進める。

成績評価方法:4回の定期試験成績を60%(均等評価),平素の演習,レポートなどを40%とする。成績不振者には補講と再試験を課して,60点を上限に定期試験の成績を置換する。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:教科書を良く復習すること。また課題レポートは期限までに必ず提出すること。事前に行う準備学習として,前回の課題に取り組むこと,および教科書に目を通し学習項目を把握しておくこと。

基礎科目:一般物理学(3年),微分積分Ⅰ(2),微分積分Ⅱ(3),基礎微分方程式(3)

関連科目:電磁気学(4),現代物理学(4),解析力学(4),物性物理(4),数学科目

受講上のアドバイス:授業で扱う数式について,計算してよく理解すること。授業中にメール等の操作をしている場合
には退室してもらうことがある。授業開始25分以内であれば遅刻とし,遅刻3回で1欠課とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・数学・物理科学プログラム以外:ガイダンス
・数学・物理科学プログラム:ガイダンス
ガイダンス
量子力学はなぜ必要か?
2週 シュレーディンガー方程式と波動関数1 シュレーディンガー方程式の導入
時間に依存しないシュレーディンガー方程式
3週 シュレーディンガー方程式と波動関数2 波動関数の物理的な意味
確率流と確率の保存
4週 物理量の期待値と測定値1 様々な物理量の期待値
5週 物理量の期待値と測定値2 エーレンフェストの定理と古典力学との対応
6週 シュレーディンガー方程式を解く(Ⅰ)~井戸型ポテンシャル~1 井戸型ポテンシャル
7週 シュレーディンガー方程式を解く(Ⅰ)~井戸型ポテンシャル~2 箱型ポテンシャル
8週 前期中間試験(上記内容に関する) 60点以上のスコア
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解説
シュレーディンガー方程式を解く(Ⅱ)~調和振動子型ポテンシャル~1
見直し 調和振動子型ポテンシャルの固有状態と固有値,生成消滅演算子
10週 シュレーディンガー方程式を解く(Ⅱ)~調和振動子型ポテンシャル~2 調和振動子型ポテンシャルの基底状態
11週 シュレーディンガー方程式を解く(Ⅱ)~調和振動子型ポテンシャル~3 調和振動子型ポテンシャルの励起状態
12週 シュレーディンガー方程式を解く(Ⅲ)~散乱問題~1 1次元の散乱問題
13週 シュレーディンガー方程式を解く(Ⅲ)~散乱問題~2 トンネル効果
14週 量子力学の基礎概念 状態と物理量,測定値,物理量を表す演算子,不確定性関係
15週 前期末試験(中間試験以降の内容) 60点以上のスコア
16週 前期末試験の返却と解説 見直し

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力2000015035
専門的能力4000025065
分野横断的能力0000000