概要:
この授業では、得られた知識・技術を活用して、機器を製作する、あるいはプラントを運用管理するための基礎能力を習得することを目指します。
蒸気動力プラントを構成する各種工業機器のうち、本講義では特に「ボイラ」に着目し、ボイラの構造および作動原理、性能、ならびに付属設備の構造および関連事項に関する基礎的な知識・技術について学習します。
授業の進め方・方法:
シラバスの項目に沿った講義および演習問題を組み合わせて行います。また必要に応じて、資料を配付します。
注意点:
(1) ノートを整理し、配付した資料はなくさないようにしてください。
(2) 講義、試験には電卓を持参してください。
(3) シラバスの項目・内容を確認して、教科書・参考書などで予習をしておいてください。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | 前3,前4 |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | 前3,前4 |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | 前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 3 | 前11 |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 3 | 前11 |
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | 前12,前13 |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 3 | 前1 |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 3 | 前1 |
商船系分野(機関) | 蒸気工学 | 蒸気動力プラントを構成する要素とそれぞれの機能について、説明できる。 | 3 | 前1,前5,前7,前10,前12,前13,前14 |
蒸気動力プラント内部を流動する作動流体の循環について説明できる。 | 3 | 前1,前2,前11 |
伝熱工学 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 3 | 前2,前3 |
熱力学の第一法則および熱力学の第二法則を説明できる。 | 3 | 前3 |
カルノーサイクルの状態変化を認識し、熱効率を計算できる。 | 3 | 前3 |
エントロピーの定義を学び、エントロピーの変化について説明できる。 | 3 | 前3 |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 3 | 前2 |
定容比熱、定圧比熱、比熱比について認識し、それらの計算ができる。 | 3 | 前3 |
等圧変化、等容変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化について説明できる。 | 3 | 前3 |
水の等圧蒸発過程について説明できる。 | 3 | 前2 |
蒸気の状態量を、蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。 | 3 | 前4 |
伝熱の基本形態を理解し、各形態における熱移動過程について説明できる。 | 3 | 前2 |
ボイラの種類および構造、ならびに特徴について説明できる。 | 3 | 前5,前6,前7,前9,前10 |
ボイラに付属している各種関連機器の構造と作用について認識し、取り扱うことができる。 | 3 | 前5,前9,前10,前12,前13 |
ボイラに関する諸性能(ボイラ効率など)について認識し、それらを用いた計算ができる。 | 3 | 前5,前11 |
ボイラおよび関連装置を取り扱うに当たっての基本的な注意点について説明できる。 | 3 | 前5,前9,前10,前12,前13 |
ボイラの自動制御およびボイラ水管理について説明できる。 | 3 | 前5,前11,前14 |
ボイラおよび関連装置の損傷およびその原因を認識し、その対策について説明できる。 | 3 | 前5,前10,前12,前13,前14 |