概要:
近年起こった事前災害の事例とともに,地震、津波、液状化および土砂災害の発生メカニズムや被害状況について学ぶことにより,自然災害および都市災害について理解する。さらに、近い将来起こるとされる南海トラフ地震で想定される被害や対策について学び、土木・建築技術者として災害に関する基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
岡田と池田がそれぞれの専門分野に関する授業を担当する。初学者対象の授業であるため、自然災害に関する基礎的な内容をスライドや映像等を用いてわかりやすく説明する。また、教科書を予習してくることを前提とするため、授業の始めに理解度を確認するための簡単な小テストを実施する。
注意点:
試験の成績60%,平素の学習状況等(授業レポートおよび小テスト等)40%の割合を基準として総合的に評価する。学期末の成績は,中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
小テストは授業時間内に提出するものとし,授業に出席していても,提出が締め切りを過ぎた場合は「欠席」とする。また,レポートについては期限以降の提出は大幅に減点する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、近年の自然災害の地震災害、水害について学習する |
過去に起こった災害について,その概要と特徴を説明できる。
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2週 |
過去の自然災害に学ぶ1 |
2011年東北地方太平洋沖地震、1946年南海地震の被害について学び、プレート境界地震の被害及び建物被害について説明できる。
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3週 |
過去の自然災害に学ぶ2 |
1995年兵庫県南部地震、2016年熊本地震の被害について学び、内陸地震の被害及び建物被害について説明できる。
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4週 |
長周期地震動について学ぶ |
長周期地震動が建築物・土木構造物の被害に及ぼす影響を理解し、説明できる。
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5週 |
地震動による建築物・土木構造物の被害について学ぶ② |
建築物・土木構造物の被害について説明できる。
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6週 |
建築物の耐震性について学ぶ |
地震に対する建築物の耐震性について、その歴史を学び、現況の考え方について説明できる
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7週 |
都市災害について学ぶ |
都市に災害が発生したときに、災害が拡大する都市特有の課題について説明できる。
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8週 |
中間試験 |
都市に災害が発生したときに、災害が拡大する都市特有の課題について説明できる。
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4thQ |
9週 |
風水害に関する基礎知識を学ぶ。 |
風水害の発生メカニズムとと被害,対策について理解し、説明できる。
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10週 |
土砂災害に関する基礎知識を学ぶ。 |
土砂災害の発生メカニズムとと被害,対策について理解し、説明できる。
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11週 |
津波災害に関する基礎知識を学ぶ。 |
津波の発生メカニズムと被害,対策について理解し、説明できる。
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12週 |
被害想定と水害・地震災害に関するハザードマップについて学ぶ。 |
被害想定とハザードマップについて理解し、説明できる。
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13週 |
気象・洪水に関する情報について学ぶ。 |
気象・洪水に関する情報について理解し、説明できる。
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14週 |
避難と避難行動について学ぶ。 |
避難に関する仕組み、豪雨災害時の避難体制と課題について理解し、説明できる。
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15週 |
近年の風水害について学ぶ。 |
近年の風水害の事例から,これまでに学んだ内容との関連について理解する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 地球規模の環境問題を説明できる。 | 2 | 後1 |
環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 2 | 後2 |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 2 | |
計画 | 都市の防災構造化を説明できる。 | 2 | |
建築系分野 | 構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 2 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 2 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 2 | |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 2 | |
木構造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | |
木材の接合について説明できる。 | 3 | |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | |
マグニチュードの概念と震度階について説明できる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14,後15 |
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。 | 2 | 後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14,後15 |
計画・歴史 | 都市・地区・地域・建築物の規模に応じた防災に関する計画、手法などを説明できる。 | 3 | 後6,後7,後8,後9,後13,後14,後15 |