設計製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 設計製図Ⅱ
科目番号 V4043 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD まちづくり・防災コース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 実教出版:建築設計製図、TAC:建築計画 参考書:適宜建築雑誌等を参照
担当教員 濱口 一平

到達目標

①まちづくりに関わる諸要素を理解し、よりよいまちをつくるための建築的提案ができる
②諸条件を整理し、建築設計としてまとめることができる
③文章や図面・模型・パース等を用いて他者にわかりやすく伝えることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1まちづくりに関わる諸要素を理解し、よりよいまちをつくるための建築的提案ができるまちづくりに関わる諸要素を理解し、建築的提案ができるまちづくりに関わる諸要素を理解し、建築的提案ができない
評価項目2諸条件を整理し、魅力的な建築設計としてまとめることができる諸条件を整理し、建築設計としてまとめることができる諸条件を整理し、建築設計としてまとめることができない
評価項目3文章や図面・模型・パース等を用いて他者にわかりやすく伝えることができる文章や図面・模型・パース等を用いて他者に伝えることができる文章や図面・模型・パース等を用いて他者に伝えることができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (E) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(d)(3) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(e) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(g) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(h) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築・まちづくりに関わる設計課題に取り組む。地域社会の課題を空間・建築の力を生かして解決するための情報収集・分析・コンセプト抽出・建築表現・プレゼンテーション・考察までの一連の流れを実践し,設計プロセスへの理解を深め,基礎的設計力,協働する力,提案力,及び表現力を養う。
授業の進め方・方法:
前期・後期でそれぞれ課題を提示する。建築・まちづくりは市民や専門家・職人など、多くの人々の協力によって実現し、維持されるものである。そこで本授業ではグループでの製作に取り組み、グループ内での役割分担やグループ同士の情報共有などを通して、設計・表現力等に加えてコミュニケーション・チームビルディング・ファシリテーション能力も合わせて養う。スケジューリング・グループワークによる自己・相互分析・成果物・考察を対象として総合的に評価を行う。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
学習・教育到達目標 2(B), JABEE新基準1(2) (d) により下記の基準で評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,製図については,正確さ,提出期限の厳守,仕上がりの明瞭・丁寧さなどにより評価する。設計方法などに関する基本的な事項の理解度は、課題提出により確認し評価に加える。平素の学習状況によって加点及び減点を行う。合否は,基本的な事項を理解した上での課題製作の正確さ,製図を要求された課題は、それを完成させたか否かで判定する。学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として、到達目標に対する達成度を評価する。
【履修上の注意】
この科目を履修するに当たり、3年生の設計製図Ⅰや建築計画Ⅰ・建築史・構造力学などにおいて学習した知識、スキル、および考え方を十分に理解しておくこと

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の全体説明・前期課題「まちづくり計画」説明・リサーチ 前期課題の内容を理解し、地域の課題について情報収集ができる。
2週 提案の土台となる「まち」の検討・話し合い まちづくりのプロセスや要素を理解する
3週 コンセプトの決定、エスキース 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
4週 エスキース 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
5週 エスキースのブラッシュアップ 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
6週 図面作成(配置図兼平面図) 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
7週 図面作成(配置図兼平面図) 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
8週 図面作成(断面図・立面図) 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
2ndQ
9週 外観、内観パース作成、提案パネルの作成 建築を立体的に表現し、他者に伝えることができる
10週 模型製作 建築を立体的に表現し、他者に伝えることができる
11週 模型製作 建築を立体的に表現し、他者に伝えることができる
12週 模型製作 建築を立体的に表現し、他者に伝えることができる
13週 模型製作 建築を立体的に表現し、他者に伝えることができる
14週 模型製作 建築を立体的に表現し、他者に伝えることができる
15週 模型を組み合わせての「まち」の完成。
提案効果の検証
作成されたものを確認し、その結果を論理的に考察できる
16週
後期
3rdQ
1週 授業の全体説明・後期課題「地域活性化に資する建築」説明・リサーチ 後期課題の内容を理解し、地域の課題について情報収集ができる。
2週 グループごとに課題・フィールドを設定する 地域の特徴を理解し、課題設定・フィールド設定ができる
3週 コンセプトの決定、エスキース 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
4週 エスキース 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
5週 エスキースのブラッシュアップ 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
6週 図面作成(配置図兼平面図)/模型製作 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
7週 図面作成(配置図兼平面図)/模型製作 諸条件を整理・検討し、建築設計としてまとめることができる
8週 図面作成(配置図兼平面図)/模型製作 自らの案の平面エスキースができる。
4thQ
9週 パース作成/模型製作/提案パネルの作成 自らの案の平面エスキースができる。
10週 パース作成/模型製作/提案パネルの作成 自らの案の立・断面エスキースができる。
11週 パース作成/模型製作/提案パネルの作成 自らの案の配置図兼平面図を描くことができる。
12週 パース作成/模型製作/提案パネルの作成 自らの案の立・断面図を描くことができる。
13週 パース作成/模型製作/提案パネルの作成 他者に理解してもらいやすいように、自らの案の模型の作成できる。
14週 パース作成/模型製作/提案パネルの作成 他者に理解してもらいやすいように、自らの案の模型の作成できる。
15週 プレゼンテーション 自らの案のプレゼンテーション、及び他の作品の講評もできるようになる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野製図線と文字の種類を説明できる。4前6
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4前6
CADソフトウェアの機能を説明できる。4前6
図形要素の作成と修正について、説明できる。4前6
画層の管理を説明できる。4前6
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。4前6
与えられた条件を基に設計計算ができる。4前6
設計した物をCADソフトで描くことができる。4前6
建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。4
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。4
計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。4前2
設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4前6
線の描き分け(3種類程度)ができる。4前6
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4前6
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4前6
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4前6
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4前6
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4前6
ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。3前6
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。3前6
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4後4
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。3後6
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4後9
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4前15,後9
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。3前15
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。3前4
建築における形態(ものの形)について説明できる。3前4
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後1
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後1
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後1
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後15
基盤的資質・能力自己理解自己理解周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2後1
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2後1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後1
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後1
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後1
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後1

評価割合

作品発表自己・相互評価平素の学習状況合計
総合評価割合60201010100
基礎的能力1000010
専門的能力30100040
分野横断的能力2010101050