概要:
(実践的教育科目)
この科目は企業でコンピュータ・システムの設計を担当していた教員が,その経験を活かし,ソフトウェア開発手法について実験形式で授業を行うものである.
本実験の目的は, ソフトウェア開発における仕様策定まで一連の過程を体験し,実践的なシステムエンジニアとしての基盤を作ることにある.こうした過程を体験するために, 6,7名から構成されるグループを作り、グループで協力しながら,PBL形式で仕様策定までの一連の過程を体験する.実験スキル評価シートを用いて評価を行った結果を取組状況の評点とする.
(科目情報)
教育プログラム 第1学年 ◎科目
授業の進め方・方法:
本実験は、6~7人から構成されたグループを作り、PBL(Project Based Learning)形式で進める。前半では、全グループに共通課題を与え、グループでの議論と検討を重ねながら設計書を作成してもらう。作成した設計書をレポートとして提出し、成果を発表してもらう。後半では、グループを再編し、複数テーマの中からグループ別に課題を与える。与えられた課題について、前半と同様に議論・検討・調査を重ねながら設計書の作成を進めてもらう。後半で作成した設計書について発表を行い、作成した設計書に基づいて、後続する工学実験Ⅵで実装を進めてもらう。
(事前学習)
グループの話し合いにより決定した調査や作業を各自行って授業に臨むこと.
注意点:
(履修上の注意)
自分で行なった作業がグループとしての成果にどのように寄与しているかを意識しながら参加すること.
(自学上の注意)
所属グループ内での自分の役割を確認した上で,求められている作業を行うこと.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前2 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 前2 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前6 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | 前6 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 前6 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 前6 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | 前6 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | 前2 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | 前2 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | 前2 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | 前6 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 3 | 前13 |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 3 | 前13 |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 3 | 前13 |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。 | 3 | 前13 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 2 | 前2 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 2 | 前2 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 2 | 前2 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 2 | 前6 |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 2 | 前6 |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 2 | 前6 |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 2 | 前6 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 2 | 前5 |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 2 | 前5 |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 2 | 前5 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 2 | 前2 |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 2 | 前2 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 2 | 前5 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 2 | 前5 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 2 | 前5 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 2 | 前6 |
基盤的資質・能力 | 自己理解 | 自己理解 | チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | 前13 |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | 前13 |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 2 | 前13 |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 2 | 前13 |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 2 | 前13 |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 2 | 前13 |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 2 | 前13 |
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 2 | 前13 |
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。 | 2 | 前13 |
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。 | 2 | 前13 |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 2 | 前13 |
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。 | 2 | 前13 |
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。 | 2 | 前13 |
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。 | 2 | 前13 |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 2 | 前13 |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 2 | 前13 |
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。 | 2 | 前13 |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 2 | 前13 |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 2 | 前13 |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 2 | 前13 |
創造性・デザイン能力 | 創造性 | 創造性 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 2 | 前13 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 2 | 前13 |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 2 | 前13 |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 2 | 前13 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 2 | 前13 |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 2 | 前13 |