工学実験Ⅴ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 工学実験Ⅴ
科目番号 R06S425 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:PBL形式の実験のため教科書は使用しない
参考図書:「簡単UML入門」竹政昭利他,技術評論社
担当教員 西村 俊二,石川 秀大,嶋田 浩和,重松 康祐

到達目標

(1) グループ討議において他の人の意見を聞き,自分の意見を理解させることができる.(週報)
(2) 開発プロセスについてチーム内で分担し,自らの分担を見定めて行動できる.(レポート,週報,相互評価)
(3) 開発するシステムについて設計書にまとめる事ができる.(レポート中の設計書)
(4) 開発したシステムの特徴を効果的にアピールできる.(プレゼンテーション,レポート)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標グループに提案できる新たな調査や課題発見ができているグループ討議に報告できる内容を満たしている調査内容や項目が不十分である
到達目標(2)の評価指標グループの方向づけに寄与する自分が担当した役割を果たす自分の担当が理解できていない.または成果が不十分
到達目標(3)の評価指標担当分と関連部分の担当者と調整ができる自分が担当した役割を果たす自分の担当が理解できていない.または成果が不十分
到達目標(4)の評価指標グループで設計したシステムの特徴について効果的にアピールできるグループで設計したシステムの特徴についてアピールできるグループで設計したシステムの特徴についてアピールできない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D1) 説明 閉じる
学習・教育目標 (D2) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(2) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(4) 説明 閉じる
JABEE 1.2(e) 説明 閉じる
JABEE 1.2(g) 説明 閉じる
JABEE 1.2(i) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(実践的教育科目)
この科目は企業でコンピュータ・システムの設計を担当していた教員が,その経験を活かし,ソフトウェア開発手法について実験形式で授業を行うものである.
本実験の目的は, ソフトウェア開発における仕様策定まで一連の過程を体験し,実践的なシステムエンジニアとしての基盤を作ることにある.こうした過程を体験するために, 6,7名から構成されるグループを作り、グループで協力しながら,PBL形式で仕様策定までの一連の過程を体験する.実験スキル評価シートを用いて評価を行った結果を取組状況の評点とする.

(科目情報)
教育プログラム 第1学年 ◎科目
授業の進め方・方法:
本実験は、6~7人から構成されたグループを作り、PBL(Project Based Learning)形式で進める。前半では、全グループに共通課題を与え、グループでの議論と検討を重ねながら設計書を作成してもらう。作成した設計書をレポートとして提出し、成果を発表してもらう。後半では、グループを再編し、複数テーマの中からグループ別に課題を与える。与えられた課題について、前半と同様に議論・検討・調査を重ねながら設計書の作成を進めてもらう。後半で作成した設計書について発表を行い、作成した設計書に基づいて、後続する工学実験Ⅵで実装を進めてもらう。
(事前学習)
グループの話し合いにより決定した調査や作業を各自行って授業に臨むこと.
注意点:
(履修上の注意)
自分で行なった作業がグループとしての成果にどのように寄与しているかを意識しながら参加すること.
(自学上の注意)
所属グループ内での自分の役割を確認した上で,求められている作業を行うこと.

評価

(総合評価)
総合評価= レポート x 0.4 + プレゼンテーション x 0.2 + 相互評価 x 0.2 + 週報 x 0.1 + 取組状況 x 0.1
(単位修得の条件)
総合評価60点以上かつ週報及びレポートを全て提出していること.
(再試験について)
再試験は実施しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,安全教育,テーマ1要求仕様の説明 科目の PBL やファシリテーションを身近な テーマと技術的なテーマを対象として考え方 の基本を身につける.
作業の流れを把握する.
2週 テーマ1についてのグループ活動
1. チーム内ミーティング
2. 分担領域の調査・開発
3. 時間内の活動報告
4. 次回の活動計画の確認
クライアント役の教員から提示された課題に沿い、各グループで設計を進める.
3週
4週
5週
6週 テーマ1報告,テーマ2要求仕様の説明と希望調査 テーマ1の成果物について効果的にプレゼンができる.
7週 テーマ2についてのグループ活動
1. チーム内ミーティング
2. 分担領域の調査・開発
3. 時間内の活動報告
4. 次回の活動計画の確認
提示された課題に沿い、各グループで設計を進める.
8週
2ndQ
9週 (前期中間試験)
10週 テーマ2についてのグループ活動
1. チーム内ミーティング
2. 分担領域の調査・開発
3. 時間内の活動報告
4. 次回の活動計画の確認
課題に沿い、各グループで設計を進める.
11週
12週
13週
14週 成果報告 これまでの成果について効果的にプレゼンができる.
15週 (前期期末試験)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前6
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前6
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前6
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前6
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前6
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前6
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3前13
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3前13
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3前13
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3前13
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキルグループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前6
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2前6
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前6
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前6
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2前5
複数の情報を整理・構造化できる。2前5
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2前5
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2前2
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2前2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2前5
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2前5
事実をもとに論理や考察を展開できる。2前5
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前6
基盤的資質・能力自己理解自己理解チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前13
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前13
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2前13
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2前13
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2前13
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2前13
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2前13
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2前13
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2前13
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2前13
企業には社会的責任があることを認識している。2前13
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2前13
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2前13
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2前13
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2前13
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2前13
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2前13
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2前13
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2前13
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2前13
創造性・デザイン能力創造性創造性工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。2前13
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2前13
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。2前13
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。2前13
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。2前13
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。2前13

評価割合

週報レポートプレゼンテーション相互評価取組状況合計
総合評価割合1040202010100
基礎的能力01010101040
専門的能力10301010060