コンピュータセキュリティ演習

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 コンピュータセキュリティ演習
科目番号 R06S526 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 作成した演習テキストをPDF(またはプリント)で配布する
担当教員 靏 浩二

到達目標

(1) ネットワークについての基礎の復習から初めて,コンピュータを用いた演習を通して,セキュリティ上の問題点発見方法やシステムの対処方法について理解できるようになる
(2) SQLインジェクションや標的型攻撃などシステムの脆弱性に対する対処方法を理解できるようになる
(3) サイバー攻撃や防御の演習を行うためにサーバー上に構築した仮想空間であるサイバーレンジを用いて,実践型のセキュリティ対策を体験し,システムについて理解できるようになる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標 ネットワーク構築方法やセキュリティ上の問題点発見方法,システムの対処方法について詳しく説明できるようになる ネットワーク構築方法やセキュリティ上の問題点発見方法,システムの対処方法について説明できるようになる ネットワーク構築方法やセキュリティ上の問題点発見方法,システムの対処方法について説明できない
到達目標(2)の評価指標SQLインジェクションや標的型攻撃などシステムの脆弱性に対する対処方法を詳しく説明できるようになるSQLインジェクションや標的型攻撃などシステムの脆弱性に対する対処方法を説明できるようになるSQLインジェクションや標的型攻撃などシステムの脆弱性に対する対処方法を説明できない
到達目標(3)の評価指標実践型のセキュリティ対策を体験し,サイバー攻撃に対する対処法について詳しく説明できるようになる実践型のセキュリティ対策を体験し,サイバー攻撃に対する対処法について説明できるようになる実践型のセキュリティ対策を体験し,サイバー攻撃に対する対処法について説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,3つのセッションに分けて演習を行う.セッションⅠ(5回)で受講者は,ネットワークについての基礎の復習から初めて,コンピュータを用いた演習を通して,暗号理論やネットワークセキュリティ,ハードウェアセキュリティなどの問題点発見や対処方法について理解できるようになる.セッションⅡ(5回)で受講者は,SQLインジェクションや標的型攻撃などシステムの脆弱性に対する対処方法を理解できるようになる.セッションⅢ(3回)で受講者は,サイバー攻撃や防御の演習を行うためにサーバー上に構築した仮想空間であるサイバーレンジを用いて,実践型のセキュリティ対策を体験し,システムについて理解できるようになる.

(科目情報)
教育プログラム 第2学年
コンピュータアーキテクチャ,コンピュータネットワーク
授業の進め方・方法:
演習は配布するPDFテキストに沿って進める.ディスクトップPC,ノートPC,ラズパイやネットワーク機器などを数多く用いて,実際にシステムを構築して演習を行う.
(事前学習)
授業の前に,以前習得したネットワークやコンピュータシステムに関する復習を行っておく.
注意点:
(履修上の注意)
講義の途中でもわからなくなったら,いつでも質問してよいことにする
理解度を図るために課題提出を求めるこ
(自学上の注意)
情報処理推進機構(IPA)のHPにコンピュータセキュリティに関する啓発の情報があるので学習の参考にする

評価

(単位修得の条件について)
総合評価60点以上を単位修得の条件とする
(総合評価)
総合評価 = (セクションⅠ課題)×0.25+(セクションⅡ課題)×0.25+(セクションⅢ課題)×0.20+演習への取り組み(態度)x0.3
(再試験について)
再試験はおこなわない

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ファイルシステム探検隊 コンピュータの補助記憶装置に記録されているデータを、ファイル単位で管理するOSの機能を理解する
2週 情報収集・インテリジェンス 情報の正確性、重要度を考慮して、分析・評価を行う方法を理解する
3週 Webシステムのセキュリティ(1回目)ペネトレーションテスト WWWにおいて、HTTPを用いてインターネット越しに利用できるサービスを提供するためのシステムを理解する
4週 Webシステムのセキュリティ(2回目)Webシステムの要塞化 Webシステムが持つさまざまな情報セキュリティリスクを考慮して、Webシステムに情報セキュリティ対策を実施する方法を理解する
5週 Webシステムのセキュリティ(3回目)ログ分析 各プログラムの動作を記録したさまざまなログを読み、発生した事象、例えば不正アクセスされた際の攻撃者の行動などを理解する
6週 システムの脆弱性と攻撃事例を説明する システムの脆弱性や攻撃の危険性を理解する
7週 仮想環境の構築と防御演習 防御の動作や機能を理解する
8週 脆弱性体験_SQLインジェクターとXSS 防御の動作や機能を理解する
4thQ
9週 中間試験
10週 脆弱性体験_標的型攻撃とOSコマンドインジェクション 防御の動作や機能を理解する
11週 サポート詐欺と遠隔操作を説明する サポート詐欺と遠隔操作の基礎を理解する
12週 CTF基礎演習 CTF(Capture The Flag)形式にて基礎的なサイバーセキュリティ演習を行う
13週 CTF総合演習① CTF(Capture The Flag)形式にて総合的なサイバーセキュリティ演習を行う
14週 CTF総合演習② CTF(Capture The Flag)形式にて総合的なサイバーセキュリティ演習を行う
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート態度合計
総合評価割合7030100
基礎的能力251035
専門的能力251035
分野横断的能力201030