電気回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気回路Ⅲ
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料/電気回路の基礎 第3版 西巻正郎 他 森北出版,続 電気回路の基礎 第3版 西巻正郎 他 森北出版
担当教員 岸田 一也

到達目標

1.キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,鳳・テブナンの定理,網目電流法を使って,直流回路に流れる電流,電圧の計算ができる。
2.交流回路の電流,電圧の実効値,平均値,電力を積分を使って計算することができる。
3.交流回路における素子R,L,Cに流れる電流と電圧の関係を説明でき,それらを求めることができる。また,力率の改善について理解し,力率の改善を行うことができる。
4.対称三相交流回路について回路図を書くことができ,対称三相交流回路の線電流,線間電圧,相電流,相電圧を求めることができる。
5.磁束鎖交数保存の理と電荷保存の理を理解し、基本的なL-R直列回路およびC-R直列回路の過渡現象の解析に応用できる。
6.基本的なL-R直列回路の微分方程式を解くことにより。過渡現象を説明することができる。
7.基本的なC-R直列回路の微分方程式を解くことにより。過渡現象を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な回路において,キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,鳳・テブナンの定理,網目電流法を使って,直流回路に流れる電流,電圧の計算ができる。キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,鳳・テブナンの定理,網目電流法を使って,直流回路に流れる電流,電圧の計算ができる。キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,鳳・テブナンの定理,網目電流法を使って,直流回路に流れる電流,電圧の計算ができない。
評価項目2交流回路の電流,電圧の実効値,平均値,電力を積分を使って計算することができる。交流回路の電流,電圧の実効値,平均値,電力を積分を使って計算することができない。
評価項目3交流回路における素子R,L,Cに流れる電流と電圧の関係を説明でき,それらを求めることができる。また,力率の改善について理解し,力率の改善を行うことができる。交流回路における素子R,L,Cに流れる電流と電圧の関係を説明できず,それらを求めることができる。また,力率の改善について理解し,力率の改善を行うことができない。
評価項目4対称三相交流回路について回路図を書くことができ,対称三相交流回路の線電流,線間電圧,相電流,相電圧を求めることができる。対称三相交流回路の線電流,線間電圧,相電流,相電圧を求めることができる。
評価項目5磁束鎖交数保存の理と電荷保存の理を理解し、種々のL-R直列回路およびC-R直列回路の過渡現象の解析に応用できる。磁束鎖交数保存の理と電荷保存の理を理解し、基本的なL-R直列回路およびC-R直列回路の過渡現象の解析に応用できる。磁束鎖交数保存の理と電荷保存の理を理解できず、過渡現象の解析に応用できない。
評価項目6種々のL-R回路の微分方程式を解くことにより。過渡現象を説明することができる。基本的なL-R直列回路の微分方程式を解くことにより。過渡現象を説明することができる。基本的なL-R直列回路の微分方程式を解くことができない。また、過渡現象を説明することができない
評価項目7種々のC-R直列回路の微分方程式を解くことにより。過渡現象を説明することができる。基本的なC-R直列回路の微分方程式を解くことにより。過渡現象を説明することができる。基本的なC-R直列回路の微分方程式を解くことができない。また、過渡現象を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子制御工学科の電気電子科目(電磁気学Ⅱ、ディジタル回路、 計測工学、電子計算機)の基礎となる。
授業の進め方・方法:
配布資料を基に授業を進めます。
注意点:
電気回路を理解し、習得するために、できるだけ多くの演習問題を解くことである。そのため、参考書や補助教材は図書館に数多くあるので、積極的に利用すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.1 キルヒホッフの法則
1.2 重ね合わせの理
1.3 鳳・テブナンの定理
1.4 網目電流法と行列式の計算法
キルヒホッフの法則,重ね合わせの理,鳳・テブナンの定理,網目電流法について説明することができ,それらを使って,電流,電圧を計算することができる。
2週 2.1 交流電流・電圧
2.2 交流電流・電圧の実効値の計算
2.3 交流電流・電圧の平均値の計算
2.4 交流の電力の計算
交流電流・電圧について説明することができ,実効値,平均値,電力を積分計算を使って求めることができる。
3週 2.5 交流におけるRに流れる電流と電圧の関係
2.6 交流におけるLに流れる電流と電圧の関係
2.7 交流におけるCに流れる電流と電圧の関係
2.8 力率の改善
交流回路のおけるR,L,Cに流れる電流と電圧の関係を説明することができ,各素子の電流,電圧を求めることができる。また,力率の改善について説明することができ,力率の改善を行うことができる。
4週 2.9 対称三相交流回路 対称三相交流回路に流れる線電流,線間電圧,相電流,相電圧について説明することができ,計算して求めることができる。
5週 3.過渡現象
3.1 定常現象と過渡現象
定常現象と過渡現象について説明できる。
6週 3.2 L-R回路の過渡現象 6週から9週にかけて以下の項目を到達目標とする。
7週 同上 L-R直列回路の微分方程式を立てることができる。
8週 同上 定常解、過渡解、一般解について説明し、微分方程式を解くことができる。
4thQ
9週 同上 時定数について説明し、解をグラフにすることができる。
10週 3.3 初期値の求め方 インダクタンスが回路に存在する場合の電流の初期値の求め方を説明できる。
11週 3.4 C-R回路の過渡現象 C-R直列回路の微分方程式を立てることができる。
12週 同上 定常解、過渡解、一般解について説明し、微分方程式を解くことができる。
時定数について説明し、解をグラフにすることができる。
13週 3.5 初期値の求め方 コンデンサが回路に存在する場合の電圧の初期値の求め方を説明できる。
14週 3.6 演習 過渡現象に関する演習問題を解くことができる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する。(非評価項目)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000