構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 構造力学Ⅰ
科目番号 0414 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 建設環境工学科(2018年度以前入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 構造力学を学ぶ 基礎からエネルギー法まで,米田昌弘(森北出版)
担当教員 荒牧 憲隆

到達目標

(1)構造物を扱う上で必要な名称を覚え,力のつりあい式をたてることができる
(2)応力度とひずみ度およびフックの法則が理解できる
(3)図心,断面一次モーメント,断面二次モ−メントを求めることができる
(4)簡単な静定ばりの断面力を求め,それを断面力図として描くことができる
(5)静定ばりの影響線図を描くことができ,それを用いて各種諸量を求めることができる
(6)曲げ応力度とせん断応力度を求めることができる・モ−ルの応力円を描くことができる
(7)許容応力度設計法が理解できる
(8)接点法,断面法を用いてトラスの部材力が求められる
(9)トラスの影響線が描ける
(10)ラーメンの支点反力を求め,断面力図を描ける

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造物を扱う上で必要な名称を覚え,力のつりあい式を素早くたてることができる構造物を扱う上で必要な名称を覚え,力のつりあい式をたてることができる構造物を扱う上で必要な名称を覚えず,力のつりあい式をたてることができない
評価項目2応力度とひずみ度およびフックの法則が深く理解できる応力度とひずみ度およびフックの法則が理解できる応力度とひずみ度およびフックの法則が理解できない
評価項目3複雑な図形に対し,図心,断面一次モーメント,断面二次モ−メントを求めることができる図心,断面一次モーメント,断面二次モ−メントを求めることができる図心,断面一次モーメント,断面二次モ−メントを求めることができない
評価項目4一般的な静定ばりの断面力を求め,それを断面力図として描くことができる簡単な静定ばりの断面力を求め,それを断面力図として描くことができる簡単な静定ばりの断面力が求められず,また断面力図が描けない
評価項目5静定ばりの影響線図を描くことができ,それを用いて各種諸量を素早く求めることができる静定ばりの影響線図を描くことができ,それを用いて各種諸量を求めることができる静定ばりの影響線図を描いたり,それを用いて各種諸量を求めることができない
評価項目6曲げ応力度とせん断応力度を求めることができる・モ−ルの応力円を理解し,描くことができる曲げ応力度とせん断応力度を求めることができる・モ−ルの応力円を描くことができる曲げ応力度とせん断応力度を求めることができない・モ−ルの応力円を描くことができない
評価項目7許容応力度設計法を理解し,計算できる許容応力度設計法が理解できる許容応力度設計法が理解できない
評価項目8接点法,断面法を用いて複雑なトラスの部材力が求められる接点法,断面法を用いてトラスの部材力が求められる接点法,断面法を用いてトラスの部材力が求められない
評価項目9トラスの影響線が素早く描けるトラスの影響線が描けるトラスの影響線が描けない
評価項目10様々なラーメンの支点反力を求め,断面力図を描けるラーメンの支点反力を求め,断面力図を描けるラーメンの支点反力を求められず,断面力図を描けない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
静定構造物の力学的特徴と構造物が理想化された簡単なモデルに置換される過程を理解する。
各種静定構造物の力学的特徴および解析理論を理解するとともにその基礎的な解法を身につける。
授業の進め方・方法:
各種静定構造物に対して(1)力学的特徴,(2)解法における基本的仮定および前提,(3)解法,について説明した後,演習問題を解く。授業中および家庭での課題として与える演習問題を解くことを通じてその理解度を高める。授業は教科書と配布したプリントなどを併用して行う。演習問題を少しでも数多く解くことで解法の理解度を深めるとともにしっかりとした計算力も身につけることができるように配慮する。
注意点:
定期試験問題は100点満点として作成し85点満点に換算する.試験終了後,試験問題の解説や採点方法について説明する.(中間試験の成績は素点,期末試験ごとに平常点を加算して評価する。)再試験の条件を満たす等,必要と判断した場合のみ再試験を実施する。単位追認試験は実施する。(平均点が60点以上の場合は再試験は実施しない)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 構造力学とは?,モーメントの復習 反力の計算やモーメントが求められる
2週 バリノンの定理,偶力,力の合成,分解 力の種類を理解し,分解や合成ができる
3週 力の復習,応力ひずみ 力の種類を理解し,分解や合成ができる
4週 応力ひずみ,複合部材の問題 応力の概念を理解し,複合部材に関する問題が解ける
5週 応力ひずみ復習,複合部材の問題 応力の概念を理解し,複合部材に関する問題が解ける
6週 応力ひずみ,複合部材の問題復習,断面二次モーメント 図形の断面一次およびニ次モ-メントが計算できる
7週 断面一次モーメント,断面二次モーメント 簡単な図形の断面一次およびニ次モ-メントが計算できる
8週 中間テスト対策 -
2ndQ
9週 中間テスト -
10週 テスト返却,解説 -
11週 はり,支点反力,ゲルバーばり(1) 支点反力を求めることができる
12週 はり,支点反力,ゲルバーばり(2) 支点反力を求めることができる
13週 断面力(1) 断面力の意味を理解し,単純ばりの断面力が計算できる
14週 断面力(2) 断面力の意味を理解し,単純ばりの断面力が計算できる
15週 断面力(3) 断面力の意味を理解し,単純ばりの断面力が計算できる
16週 期末テスト対策 -
後期
3rdQ
1週 断面二次モーメントを用いた応力の求め方 公式を誘導でき,使い方が理解できる.またその公式を用いて応力を求められる
2週 はりの曲げに伴うせん断応力 公式を誘導でき,使い方が理解できる.またその公式を用いて応力を求められる
3週 モールの応力円(1) モールの応力円が理解できる.
4週 トラス 接点法・断面法を理解し,断面法により簡単なトラスの部材力が計算できる
5週 影響線(1) 単純ばり 単純ばりの影響線が描ける
6週 影響線(2) 片持ばり,張出ばり 片持ちばり,張り出しばりの影響線が描ける
7週 影響線(3) ゲルバーばり ゲルバーばりの影響線が描ける
8週 中間テスト対策 -
4thQ
9週 中間テスト -
10週 間接荷重について 間接荷重を理解し,支点反力が求められる
11週 間接荷重の断面力図,影響線 間接荷重の断面力図,影響線が描ける
12週 トラスの影響線 トラスの影響線が描ける
13週 ラーメン(1) ラーメンの構造を理解し,支点反力を求められる
14週 ラーメン(1) ラーメンの断面力図が描ける
15週 静定アーチ アーチ構造を理解し,支点反力が求められる.
16週 期末テスト対策 -

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4

評価割合

試験提出課題小テスト合計
総合評価割合82117100
評価項目191010
評価項目281110
評価項目382010
評価項目481110
評価項目581110
評価項目681110
評価項目781110
評価項目881110
評価項目981110
評価項目1091010