基礎電気II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎電気II
科目番号 0025 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 2
開設期 2nd-Q 週時間数 4
教科書/教材 「電気回路の基礎」 西巻正郎 森北出版
担当教員 西村 壮平

到達目標

1. 直流回路網の諸定理を用いて回路の電圧,電流,電力が計算できる.
2. 正弦波交流について理解し、説明できる.
3. 正弦波交流をフェザー表示や複素数表示で書き表すことができる.
4. コイルとコンデンサの交流における動作が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
直流回路網の諸定理を用いて回路の電圧,電流,電力が計算できる.直流回路網の諸定理について説明でき,それらを用いて応用的な回路の計算ができる.直流回路網の諸定理について説明でき,それらを用いて簡単な回路の計算ができる.直流回路網の諸定理について説明できない.それらを用いて簡単な演算が出来ない。
正弦波交流について理解し、説明できる.正弦波交流の特徴を説明でき,応用レベルの問題を解くことができる.正弦波交流の特徴を説明でき,基礎的な問題を解くことができる.正弦波交流の特徴を説明できない
電力量と電力について理解できる.電力量と電力について説明できる。それらを用いて応用的な演算が出来る。電力量と電力について説明できる。それらを用いて簡単な演算が出来る。電力量と電力について説明できない。それらを用いて簡単な演算が出来ない。
正弦波交流をフェザー表示や複素数表示で書き表すことができる.正弦波交流における平均値や実効値の意味を説明できる.フェザー表示や複素数表示で書き表すことができ,それらを用いて応用的な演算が出来る.正弦波交流における平均値や実効値の意味を説明できる.フェザー表示や複素数表示で書き表すことができ,それらの簡単な演算が出来る.正弦波交流における平均値や実効値の意味を説明や,フェザー表示や複素数表示で書き表すことが出来ず,それらの演算も出来ない.
コイルとコンデンサの交流における動作が理解できる.コイルとコンデンサの交流における動作を理解し,それらのインピーダンスを状況に応じて極座標表示と複素数表示を使い分けることが出来る.コイルとコンデンサの交流における動作を理解し,それらのインピーダンスを極座標表示や複素数表示で表わすことが出来る.コイルとコンデンサの交流における動作を理解しておらず,それらのインピーダンスを極座標表示や複素数表示で表わすことも出来ない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電気は身の回りのありとあらゆるところで利用されている.機械工学においても,電気回路の基礎的な知識を有することは,技術者として必須の条件である.そのため本科目では,直流はもちろん交流の電気回路についての基礎的事項の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
本講義では教科書を中心に進めるとともに身の回りにある電気を利用したものについての話題も適宜取り入れながら講義を行う.回路の計算や文字式を使った計算方法については例題や演習を通して習得,適宜実施する小テストで理解度を確認してもらいたい.
注意点:
短時間でよいから必ず予習と復習をする.授業をよく聴くように心がけて,重要な事項は何かを理解する.また,例題や練習問題を何度も解いて問題に慣れることが理解力を深める。解き方を暗記するのではなく、なぜその解き方で答えが出るのかを考えること.
疑問点があるときはどんどん遠慮せずに質問して欲しい.授業の前後・メール・来室など空いている時間はいつでも対応する.教員室前に授業や会議のスケジュールを掲示しているので来室の際の参考にしてもらいたい.レポートや試験の解答は,他人に自分の思考(方法・順序など)が伝わる記述をするように心がけて欲しい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 直流回路網の基本定理 網目電流法を用いて回路の計算ができる。
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
鳳テブナン定理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
10週 直流回路網の諸定理
正弦波交流
鳳テブナン定理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
正弦波交流の特徴を説明し,周波数や位相などを計算できる.
11週 正弦波交流
交流回路計算の基本
平均値と実効値を説明し,これらを計算できる.
複素数を説明し,簡単な計算ができる.
12週 交流回路計算の基本,総合問題
[中間試験]
複素数を説明し,簡単な計算ができる.
[中間試験]
13週 中間試験の返却と解説
正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示
中間試験の返却と解説
正弦波交流のフェーザ表示,複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。
14週 インピーダンス,抵抗だけの交流回路
インダクタンスだけの交流回路
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。
R,L素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる。
15週 キャパシタンスだけの交流回路
総合問題
C素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる。
16週 [学年末試験]
学年末試験の返却と解説
学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3前10,後4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3前11,後5
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3前13,後10,後11
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前14,前15,後13,後14
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。3前14,前15,後13,後14
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。2前14,前15,後13,後14
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。3前9,後2
網目電流法を用いて回路の計算ができる。3前9,後1
節点電位法を用いて回路の計算ができる。3前10,後3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。3前9,前10,後2,後3

評価割合

試験課題(小テスト)合計
総合評価割合9010100
基礎的能力9010100
専門的能力000
分野横断的能力000