概要:
登場する物理量や物理の考え方に慣れる.物理法則と現象を理解し,数式で表現する.また,それらの数式を用いて基本的な問題を確実に解くことが出来るようにする.物理は工学を習得する上では必須であり,専門科目の基礎となる.
授業の進め方・方法:
・プリントに書き込みながら授業を進める.
・授業の復習効果を高めるため,授業ごとに宿題を出す.提出を強く推奨する.
・物理現象に対する理解を深めるため,実験を実施し,実験レポートを課す.
・理解度を確認するため,小テストを実施する.
・必要事項を確実に定着させるため,定期試験対策レポートを課す.
・定期試験は,授業及び定期試験対策レポートで扱った問題と同程度の内容から多く出題する.
・基礎事項の長期定着を図るため,長期休暇には課題を出す.
・授業時以外の質問は小林研究室や物理実験室で受け付ける。
・特に火曜日・木曜日(15:30~19:00)はオフィスアワーとして、研究室・物理実験室に小林が待機する。
・簡単なことであれば、メールでの質問も可能。e-mail : kobayasi@yonago-k.ac.jp
注意点:
・演習を多く行うが,必ず学生本人が手を動かすこと.
・定期試験(4回) 70%,レポート(実験レポート,定期試験対策レポート,長期休暇課題) 20%,小テスト10%で評価する.
ただし,レポートと小テストの合計が30%未満の場合は,30%を上限として、宿題提出回数に応じた点数を加算する
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
物理Iの授業の受け方を理解できる。
|
2週 |
桁と有効数字 |
有効数字の桁数を数えることができる。
|
3週 |
位置・変位,速度・加速度 |
位置・変位、速度・加速度の意味を説明及び計算できる。平均の速度を計算できる。
|
4週 |
x-t・v-t・a-tグラフ |
グラフから物理量を読み取り、別のグラフを作成出来る。
|
5週 |
実験(長さの測定) |
誤差や有効数字の考え方を説明でき、ノギスやマイクロメーターを正しく使用できる。
|
6週 |
等加速度直線運動 |
等加速度直線運動の公式を用いて基本的な問題を解くことができる。
|
7週 |
落体の運動(自由落下,鉛直投げ上げ) |
自由落下、及び鉛直投げ上げした物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。
|
8週 |
いろいろな力,作用・反作用の法則 |
重力、垂直抗力、張力・弾性力について説明でき、正しく物体に作用する力を図示することができる。作用反作用の関係について具体的に説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
前期中間試験までの内容が説明でき、基本的な計算ができる。
|
10週 |
力のつり合い |
物体にはたらく力のつりあいについての基本的な問題を解くことができる。
|
11週 |
運動方程式(1物体の運動) |
慣性の法則を含む運動の法則について説明できる。1物体の運動方程式をたて、力や加速度を計算することができる。
|
12週 |
運動方程式(2物体の運動) |
2物体からなる系の運動方程式をたて、力や加速度を計算することができる。
|
13週 |
静止摩擦力,動摩擦力 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明でき、静止摩擦力に関する計算ができる。動摩擦力がはたらいている場合について、運動方程式をたてて計算できる。
|
14週 |
三角比,ベクトルの分解,分解と運動方程式 |
三角比を用いて,ベクトルを分解できる。分解を用いた運動方程式の計算ができる。
|
15週 |
平面内での力のつりあい,斜面上で静止する物体・運動する物体 |
力のベクトルの分解を用いて、平面内での力のつりあいや運動方程式の基本的な問題を解ける。
|
16週 |
前期期末試験 |
前期期末試験までの内容を説明でき、基本的な計算ができる。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
水平投射,斜方投射 |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。
|
2週 |
実験(力と加速度の関係) |
記録テープから加速度を求め、運動方程式について考察できる。
|
3週 |
相対速度・合成速度 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。
|
4週 |
運動量と力積 |
運動量や力積を求めることができる。運動量の差が力積に等しいことを理解し、計算に利用できる。
|
5週 |
運動量保存則 |
運動量保存則について理解し、一直線上および平面の場合の2物体の衝突・分裂の計算に利用できる。
|
6週 |
反発係数 |
反発係数を求めることができる。衝突の分類について説明できる。
|
7週 |
仕事と仕事率 |
仕事と仕事率を計算できる。
|
8週 |
後期中間試験 |
後期中間試験までの内容を説明でき、基本的な問題が解ける。
|
4thQ |
9週 |
仕事とエネルギーの関係,運動エネルギー |
仕事とエネルギーの関係を説明でき、計算に利用できる。運動エネルギーが計算できる。
|
10週 |
実験3(運動量保存則) |
完全非弾性衝突の場合に、記録テープから運動量保存則やエネルギー保存則について考察できる。
|
11週 |
重力・弾性力による位置エネルギー |
重力による位置エネルギーや弾性力による位置エネルギーが計算できる。
|
12週 |
力学的エネルギー保存則 |
力学的エネルギー保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
|
13週 |
力のモーメント |
力のモーメントについて理解し、剛体棒の場合の力のモーメントを計算できる。
|
14週 |
剛体のつりあい |
剛体における力のつりあいに関する基本的な計算ができる。
|
15週 |
剛体の重心 |
重心の定義について理解し、重心を求めることができる。
|
16週 |
学年末試験 |
学年末試験までの内容を説明でき、基本的な問題が解ける。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 1 | 前3,前4,前9,後2 |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 1 | 前3,後2 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 1 | 後3,後8 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 1 | 前6,前9 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 1 | 前15,前16,後8 |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 1 | 前7,前9 |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 1 | 後1,後8 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 1 | 前8,前9,前15,前16 |
力の合成と分解をすることができる。 | 1 | 前14,前15,前16,後8 |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 1 | 前10,前13,前15,前16,後8 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 1 | 前8,前16 |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 1 | 前8,前16 |
慣性の法則について説明できる。 | 1 | 前11,前16 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 1 | 前8,前9,前16 |
運動の法則について説明できる。 | 1 | 前11,前16 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 1 | 前11,前12,前13,前14,前15,前16,後2,後8 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 1 | 前13,前15,前16 |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 1 | 前13,前15,前16 |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 1 | 前13,前15,前16 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 1 | 後7,後8,後16 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 1 | 後9,後16 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 1 | 後11,後16 |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 1 | 後11,後16 |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 1 | 後12,後16 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 1 | 後4,後8 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 1 | 後4,後8 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 1 | 後5,後8 |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 1 | 後13,後14,後16 |
重心に関する計算ができる。 | 1 | 後15,後16 |