建築構造Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築構造Ⅱ
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 建築構造 実教出版
担当教員 玉井 孝幸

到達目標

(1)鉄筋コンクリート構造(RC造)の概要を知り、部材の名前、用いられる位置、役割について説明できる。
(2)鉄骨構造(S造)の概要を知り、部材の名前、用いられる位置、役割について説明できる。
(3)内外装材の役割、要求品質について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1□RC造における構造の特性、長所短所について技術的な背景・理論などが説明できる。 □使用材料(セメント、骨材、鉄筋)、および調合に関して技術的な背景・理論などが説明できる。 □建築物の基礎構造、主体構造の役割、仕様などの技術的な背景・理論などが説明できる。 □品質管理の項目などの背景・理論について説明できる。□RC造における構造の特性、長所短所が説明できる。 □使用材料(セメント、骨材、鉄筋)、および調合に関して説明できる。 □建築物の基礎構造、主体構造の役割、仕様などが説明できる。 □品質管理の項目などについて説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。
評価項目2□S造における構造の特性、長所短所の技術的な背景・理論について説明できる。 □使用材料(鋼材の種類、ボルト)の技術的な背景・理論について説明できる。 □建築物の主体構造の役割、仕様などの技術的な背景・理論について説明できる。 □品質管理の項目などについて背景・理論について説明できる。□S造における構造の特性、長所短所が説明できる。 □使用材料(鋼材の種類、ボルト)に関して説明できる。 □建築物の主体構造の役割、仕様などが説明できる。 □品質管理の項目などについて説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。
評価項目3□内外装材料の種類を知っている。 □内外装材料の決定に関する要求品質の背景・理論について説明できる。□内外装材料の種類を知っている。 □内外装材料の決定に関する要求品質について説明できる。標準的な到達レベルの目安の項目のうち、半分以上ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鉄筋コンクリート構造、鉄骨構造の概要を知り、用いられる材料、部材、構法の名前、役割を理解する。
建築学を学ぶ上での基礎的な知識となる科目である。
授業の進め方・方法:
教科書をベースとした、事前学習型の授業を行います。
授業の前の週に、プリントを配布し、授業までにプリントをやってきて、授業ではその確認と、教科書にない部分の説明を行います。
注意点:
試験では、プリントと教科書にない部分の説明から出題します。
教科書にない部分は板書や口頭による説明となりますので、各自ノートに記録し、試験前には整理すると良いと思います。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 RC造の特徴と構造形式 RC造の長所短所を説明できる。
3週 鉄筋の性質 鉄筋の規格、強度、特性について説明できる。
4週 セメント・骨材の性質 セメント・骨材の種類、特徴について説明できる。
5週 コンクリートの性質 コンクリートの特徴について説明できる。
6週 コンクリートの調合 調合の考え方、規定について説明できる。
7週 地盤、基礎 RC造の基礎の種類と考え方について説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験の解説
10週 主体構造(柱、梁)の配置 主体構造とは何かを説明できる。
11週 配筋 配筋する役割について説明できる。
12週 柱、梁の機能 柱、梁などが必要な理由について説明できる。
13週 定着に関する規定 鉄筋の定着の必要性、規定について説明できる。
14週 継手の種類と長さに関する規定 鉄筋の継手の必要性、規定について説明できる。
15週 かぶり厚さに関する規定 鉄筋のかぶり厚さの必要性、規定について説明できる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 試験の解説
2週 壁式構造、プレキャスト構造 壁式構造とプレキャスト構造について特徴を説明できる。
3週 鉄骨構造の特徴と構造形式 S造の特徴と構造形式について説明できる。
4週 鋼と鋼材 鋼の特性と、建築で用いる鋼材について説明できる。
5週 鋼材の材料に関する特徴 材料の特性について説明できる。
6週 鋼構造部材の接合(ボルト) ボルト接合の力の流れについて説明でいる。
7週 鋼構造部材の接合(溶接) 溶接による接合について、熱・種類について説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験の解説
10週 骨組み 主体構造の仕口部分の接合方法について説明できる。
11週 床・階段 床、階段の施工法と、柱脚部の構造形式について説明できる。
12週 品質管理 S造の工場製作における品質管理について説明できる。
13週 仕上げ方法の決定に関する要求事項 仕上げを決める際の要求事項について説明できる。
14週 内装材 内装材の種類をあげることができる。
15週 外装材 外装材の種類を上げることができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。2前1
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。1前3,前4,前5,後5
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。2前4
セメントの種類・特徴について説明できる。2前4
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。1前4
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。1前6
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。3前6
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。2前5
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。2前5
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。2前5
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。1前5
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。1後2,後15
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。2後5
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。2後5
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。2後4
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。2前3
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。1後14
構造建築構造の成り立ちを説明できる。2前1
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。3前1
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。1前3
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。1前11
ラーメンやその種類について説明できる。2前1,後2
S造の特徴・構造形式について説明できる。2後3
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。2前2
施工・法規継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。1前14
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。1前13
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。2前15
使用材料の試験・管理値について説明できる。1前15
生コンの発注について説明できる。1前6
法の体系について説明できる。1前1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力900000090
分野横断的能力0000000