建築史Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 建築史Ⅰ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 光井渉・太記祐一『建築と都市の歴史』
担当教員 熊谷 昌彦,高増 佳子

到達目標

1.身近に残る建築に興味関心を持つことができる
2.建物の歴史背景や時代による変遷を理解できる
3.各時代の建物の特徴について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
身近に残る建築に興味関心を持つことができる実際の建物を見に行く実際の建物を見たいと思う全く興味関心がない
建物の歴史背景や時代による変遷を理解できる好きな分野(民家・社寺・城郭)の通史が説明できる好きな建築物の説明ができる好きな建築物の説明ができない
各時代の建物の特徴について説明できる各時代(原始・古代・中世・近世・近代)の建物の特徴について説明できる各時代の建物の特徴について一部説明できる各時代の建物の特徴について説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本建築の様式・構造・意匠の名称といった基礎知識を習得する。また種別ごとに時代の流れに沿って建築学的な特色・特質と変遷を学ぶ。
授業の進め方・方法:
住宅・民家建築、神社・寺院建築を中心に、古代・中世・近世・近代という歴史的流れを通じて、日本建築の特色と変遷を理解する。
(1)日本建築における自然と社会的背景を理解する。
(2)日本建築の構造、材料の特徴を理解する。
(3)日本建築の意匠の特徴を理解する。
(4)日本人の建築観を理解する。
(5)日本建築の伝統の維持について理解する。
(6)以上の項目を踏まえて、我が国に伝わる伝統的建築の特質と変遷を修得し、「我が国の伝統的建築」に対する理解と造詣を深める。
注意点:
基本的には板書による講義形式と、その内容に応じたスライドによる講義形式を交互に行う。
授業プリントを用意するが、板書以外の口頭で伝える内容においても重要と思うものは各自メモを取るなり心掛けてもらいたい。
実際に現存する実例を訪ね歩く魅力を感じ取ってもらえると望ましい。
また従来の日本建築の意匠・構造を現代の建築に応用できるよう、設計製図の参考にして欲しい。
質問などがある学生は随時研究室を訪ねること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 各時代の説明
2週 寺院建築1 伽藍配置の考え方がわかる
3週 寺院建築2 堂の特徴がわかる
4週 寺院建築3 和様の考え方がわかる
5週 寺院建築4 唐様・大仏様の考え方がわかる
6週 寺院建築5 塔婆の特徴がわかる
7週 移築・復元・復原・復興 古建築の現状がわかる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 テスト直し 身近な神社の紹介
10週 神社1 神社の歴史がわかる
11週 神社2 神社形式の種類がわかる
12週 城郭建築1 城郭の歴史がわかる
13週 城郭建築2 天守の構造がわかる
14週 城郭建築3 御殿の目的がわかる
15週 身近な名建築 最近の研究内容紹介
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 テスト直し 夏休みの見学発表
2週 原始の住宅建築 竪穴住居・平地住居・高床住
3週 古代の住宅建築1 間面記法・身舎と庇の考え方
4週 古代の住宅建築2 寝殿造の特徴がわかる
5週 中世~近世の住宅建築 主殿造・書院造の特徴がわかる
6週 近世の住宅建築1 茶室の特徴がわかる
7週 近世の住宅建築2 数奇屋造の特徴がわかる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 テスト直し
冬休み課題の発表
冬休み課題の発表
10週 文化財 文化財の種類がわかる
11週 近世の住宅建築1 町家の特徴がわかる
12週 近世の住宅建築2 農家の特徴がわかる
13週 近世の住宅建築3 日本各地の民家形式がわかる
14週 近世の住宅建築4 古い町並みの特徴がわかる
15週 移築・復元・復原・復興 古建築の現状がわかる
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2後9
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前6
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2後9
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2後9
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3前7,前8,前9,前15,前16,後1,後8,後9,後10,後15,後16
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3前7,前8,前9,前15,前16,後1,後8,後9,後10,後15,後16
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3前7,前8,前9,前15,前16,後1,後8,後9,後10,後15,後16
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3前7,前8,前9,前15,前16,後1,後8,後9,後10,後15,後16
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史都市と農村の計画について説明できる。2後11,後12,後16
原始(例えば、竪穴住居、高床建築、集落など)の特徴について説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前16,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14,後16
古代(例えば、住宅建築、寝殿造、都市計画、神社建築、寺院建築など)の特徴について説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前16,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14,後16
中世(例えば、住宅建築、神社建築、寺院建築(大仏様、禅宗様、折衷様など))の特徴について説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前16,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14,後16
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前16,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000