概要:
3年生で学習した構造力学I,IIを基礎として、変形の計算手法を学習すると共に、実際の建築構造物の構造計画および構造設計に不可欠な不静定骨組構造物の解法を学習する。
授業の進め方・方法:
構造力学IIIは、構造力学I,IIで学修した内容を基礎として、それを発展させて行く内容となるので、構造力学I,IIの内容が理解されていることを前提とし、講義を実施する。構造力学I,IIの内容が充分でない場合は復習しておくこと。
質問はオフィスアワー(月・木曜の14:30~17:00)に研究室で随時受け付ける。
また、次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業内容を理解するため、予め教科書等で予習する。 ・授業内容の理解を深めるため、復習する。
・授業内容を参考に、演習課題およびレポート作成に取り組む。
注意点:
成績評価は定期試験70%、演習30%で行う。
宿題などは5点満点で評価する。提出遅れは減点して採点を行う。他人のものを丸写ししたり、書き殴ってあるものは採点の対象にしない。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 構造 | 力の定義、単位、成分について説明できる。 | 3 | |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 3 | |
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 3 | |
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。 | 3 | |
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。 | 3 | |
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。 | 2 | |
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。 | 1 | |
骨組構造物の安定・不安定の判定ができる。 | 2 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 2 | |
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。 | 2 | |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 3 | |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 3 | |
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。 | 3 | |
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。 | 3 | |
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。 | 3 | |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 3 | |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 3 | |
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。 | 3 | |
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。 | 3 | |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 2 | |
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。 | 2 | |
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。 | 2 | |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 1 | |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 1 | |