技術者倫理

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 0100 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 北原義典『はじめての技術者倫理 未来を担う技術者・研究者のために』講談社
担当教員 布施 圭司,中原 道宣

到達目標

技術者として不可欠な倫理を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術者として不可欠な倫理が身に付いた。おおむね技術者として不可欠な倫理が身に付いた。技術者として不可欠な倫理が身に付いていない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D-2 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術者倫理の規範は本来、「うそをつかない」「人命を一番に考える」という単純原則にある。しかしながら実社会では立場の差によって、それぞれの正義の履行が意外な結果を生むことがある。何を考えどうすべきか、実例を反すうし、技術者としての心得を養う。
授業の進め方・方法:
可能な限り多くの事例からディスカッションし、技術者としての姿勢を考える。参考文献は、時事を照らし、随時挙げていく。
 また、本科目は学修単位であるので、次に挙げる自学自習を60時間以上行うこと。
・授業中に書いている下書きのノートを、授業後、正式なノートにまとめる。
・提出用となるダイジェスト版のノートを作成する。
 なお、ダイジェストノートは中間と期末の各試験で回収する。それを授業でのようすを見て、各20点を上限に採点する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 技術者の社会的責任と倫理 各倫理の内、技術者倫理がどの位置にあるのか理解する。
2週 技術者の行動規範 現代の技術者倫理に至るまでの歴史的な変遷を理解する。
3週 研究倫理 研究開発の際に心がけなければならない倫理を理解する。
4週 説明責任 どう技術情報を守り、かつ説明責任に応えるか理解する。
5週 技術情報と知的財産の保護 知的財産の保護必要性と、特許の果たす役割を理解する。
6週 内部告発と製造物責任 組織不正の告発について、実態とあるべき姿を理解する。
7週 ヒューマンエラー 製品使用者への事前告知のあり方、賠償責任を理解する。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 化学と倫理 化学物質取扱いの注意点と人や環境への責任を理解する。
10週 ナノテクノロジーと倫理 ナノテクノロジーへの期待とリスクを具体的に理解する。
11週 バイオテクノロジーと倫理 バイオテクノロジーの倫理と、人への貢献度を理解する。
12週 情報ネットワーク社会と倫理 情報漏えい問題やネチケットなど、時事を交え理解する。
13週 情報新技術と倫理 個人認証システムや人工知能など、時事を交え理解する。
14週 環境保全と倫理 エネルギーや環境の問題など、広い視野に立ち理解する。
15週 期末試験 期末試験
16週 総復習 到達度試験の解説と解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後2,後4,後6,後7
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3後12
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3後10,後13
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後9,後14
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後9,後14,後15
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後15
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後11,後15
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後3,後5
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後3,後5
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後6
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後1
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後2
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後9,後14,後15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000