工業熱力学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 工業熱力学
科目番号 116822 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 角田哲也著,「エンジニアのための熱力学」,成山堂書店/丸茂栄佑,木本恭司共著「工業熱力学」 コロナ社,平田賢著「省エネルギー論」 オーム社.Yunus A. Cengel and Michael A. Boles, Thermodynamics, An engineering approach, Ohmsha, 2004Fermi E., Thermodynamics, Dover.
担当教員 菊田 和重

到達目標

1) 熱力学第1法則について説明することができる。
2) 理想気体の状態量について解説できる。
3) エンタルピについて説明できる。
4) カルノーサイクルについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学第1法則について正確に説明することができる。熱力学第1法則について基本的な説明ができる。熱力学第1法則について正確に説明することができない。
評価項目2熱力学第2法則について正確に説明することができる。熱力学第2法則について基本的な説明ができる。熱力学第2法則について正確に説明することができない。
評価項目3理想気体の状態変化を,PV(圧力-容積)線図上で説明することができる。理想気体の状態変化を,説明することができる。理想気体の状態変化を,説明することができない。
評価項目4カルノーサイクルとオットーサイクルについて,ピストン・シリンダ系で動作原理を説明することができる。カルノーサイクルとオットーサイクルについて,説明することができる。カルノーサイクルとオットーサイクルについて,ピストン・シリンダ系で動作原理を説明することができない。
評価項目5エンジンの熱効率の定義を説明することができる。エンジンの熱効率の定義について基本的な説明ができる。エンジンの熱効率の定義を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
熱エネルギーの原理と,基本的な熱機関と仕事の関係を理解することに重点をおくと共に,演習問題を通して基礎的な応用手法を理解する。
注意点:
1,2学年での物理,1,2,3学年で数学の内容を基礎として,熱エネルギーに関わる知識を養う。電卓を使用し,数学と物理,化学に関する基礎知識を要する。
演習問題を多く課すので,自学自習により問題の解法について復習を行うこと。
JABEE基準1学習・教育到達目標 (c), (d-2a), (e), (g)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1-1 熱量と仕事 熱と仕事の基本的な関係を説明できる。
2週 1-2 熱量と仕事に関する演習
1-3 熱力学第1法則
熱と仕事の基本的な関係を説明できる。
熱力学の第1法則を説明できる。
3週 1-3 熱力学第1法則
1-4 熱力学第1法則に関する演習
熱と仕事の基本的な関係を説明できる。
熱力学の第1法則を説明できる。
4週 1-4 熱力学第1法則に関する演習
2-1 理想気体の状態式
熱力学の第1法則を説明できる。
理想気体の状態量について解説できる。
5週 2-1 理想気体の状態式
2-2理想気体の状態式に関する演習
理想気体の状態量について解説できる。
6週 2-2理想気体の状態式に関する演習 理想気体の状態量について解説できる。
7週 前期中間試験
8週 2-2 状態変化,エンタルピ 理想気体の状態量について解説できる。
エンタルピについて説明できる。
2ndQ
9週 2-3 混合気体 エンタルピについて説明できる。
混合気体の物性値を計算することができる。
10週 2-4状態変化,エンタルピ,混合気体の演習 エンタルピについて説明できる。
混合気体の物性値を計算することができる。
11週 3-1 熱力学第2法則 熱力学の第2法則を説明できる。
12週 3-2 熱力学第2法則に関する演習
3-3 熱機関とカルノーサイクル
熱力学の第2法則を説明できる。
熱力学の第2熱機関の基本原理を解説できる。
カルノーサイクルについて説明できる。
13週 3-3 熱機関とカルノーサイクル
3-4 熱機関とカルノーサイクルに関する演習
3-5 エントロピ
熱力学の第2熱機関の基本原理を解説できる。
カルノーサイクルについて説明できる。
14週 3-5 エントロピ
3-6 エントロピに関する演習
4-1 オットーサイクル
オットーサイクルの基本原理を説明できる。
15週 4-1 オットーサイクル
4-2 オットーサイクルに関する演習
オットーサイクルの基本原理を説明できる。
16週 4-3 ディーゼルサイクル
4-4 ディーゼルサイクルに関する演習
ディーゼルサイクルの基本原理を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4前1
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4前1
熱力学の第一法則を説明できる。4前2
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4前3
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。4前3
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4前4
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4前5
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4前8,前9
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4前10
熱力学の第二法則を説明できる。4前11
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4前12
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4前13
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4前13
サイクルをT-s線図で表現できる。4前14,前15,前16

評価割合

中間試験定期試験演習・課題合計
総合評価割合304525100
基礎的能力304525100
専門的能力0000
分野横断的能力0000