概要:
設計は、デザイン性のみならず利用者の要望や周囲の環境など様々な外的要因により決まってくる。このため、与条件を的確に読み取り、計画に生かすことが重要となる。また、専門科目が少しずつ増えてくる3年次では、他の関連科目を意識した企画・構想を立てる努力が求められる。そこで建築設計演習Ⅱでは、2000㎡前後の鉄筋コンクリート造の設計課題(教育施設)を通じて上記能力を養いつつ、RC造の図面表現を身に付けることを目指す。
授業の進め方・方法:
前期は、店舗併用住宅のトレース(第1課題)と、校内福利厚生施設の設計・模型作成(第2課題)を通じて鉄筋コンクリート造の基本を学ぶ。 後期は、学校建築の計画・設計手法(第3課題)と透視図法について学ぶ。
作図に必要なT定規や勾配定規、筆記具等の製図道具一式、教科書類は必ず毎回用意すること。また、前期の14週から16週で予定されている模型作成時に必要な工作道具類は各自で用意し持参すること。
建築設計演習Ⅰで得た知識・技術が活用できる。
合否判定は第1〜第3課題で要求される作品を全て提出し、それぞれが100点満点中60点以上で合格とする。
成績評価は作品内容(80%)と取り組み姿勢・提出期限(20%)から決定する。
提出されない作品については、担当教員ごとに各種(前期末、後期末、学年末)再試験に対応する期限が設定される。
注意点:
1. 授業中は、無断で建築製図室・建築CAD室から出ないこと。
2. 提出期限を守ること。
3. 授業中のヘッドホン・イヤホンの使用を禁止する。
4. 建築製図室・建築CAD室における飲食を禁止する。
5. 掃除当番は、建築製図室をきれいに掃除すること。
6. 授業中は良好な製図環境が保てるよう静かに作業すること。
関連科目:建築計画I 、建築環境工学I
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
第1課題:RC造のトレース ・RC造と課題説明 ・配置図のトレース |
使用教科書のRC構造の設計に関する基礎知識を理解できる。
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2週 |
平面図のトレース |
配置図の描き方が理解し、適切な作図表現をすることができる。
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3週 |
平面図のトレース |
平面図の描き方を理解し、適切なRC造の図面表現をすることがきる。
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4週 |
断面図・立面図のトレース |
断面図と立面図の描き方を理解し、適切なRC造の図面表現をすることがきる。
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5週 |
第二課題:学生厚生施設の設計課題 ・課題説明 ・グループワーキングによる問題発見 |
課題の条件を理解し、グループワーキングを通じて現施設の問題点を発見できる。
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6週 |
・設計方針の検討 ・エスキスの作成 |
設計条件にグループワーキングの成果を取り入れ、設計方針を検討し、コンセプトを考えることができる。
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7週 |
エスキスの作成 |
与条件を整理し、コンセプトをもとに下書きを作成することができる。
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8週 |
エスキスチェック |
指摘された内容を理解し、設計内容の改善につなげることができる。
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2ndQ |
9週 |
清書1 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、要求図面を正確に作成することができる。
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10週 |
清書2 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、要求図面を正確に作成することができる。
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11週 |
清書3 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、要求図面を正確に作成することができる。
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12週 |
清書4 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、要求図面を正確に作成することができる。
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13週 |
清書5 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、要求図面を正確に作成することができる。
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14週 |
模型制作1 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、清書図面をもとに正確に模型の作成することができる。
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15週 |
模型制作2 |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識しつつ、清書図面をもとに正確に模型の作成することができる。
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16週 |
(前期中間試験、前期末試験ともに実施しない) |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション, 課題説明(第三課題:学校建築の設計) |
学校建築の基本知識が理解できる。設計課題の内容を理解し、作図のための計画を立てることができる。
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2週 |
エスキス1
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与条件をもとに、コンセプトを構想し、動線・ゾーニングについて検討できる。
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3週 |
エスキス2 |
与条件をもとに、配置図、各階平面図の案を作成することができる。
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4週 |
エスキス3 |
与条件をもとに、配置図、各階平面図の案を作成することができる。
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5週 |
エスキス4 |
与条件をもとに、立面図、断面図の案を作成することができる。
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6週 |
エスキス5 |
与条件をもとに、立面図、断面図の案を作成することができる。
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7週 |
軸側投影図, 透視図作成の練習1, 中間チェック |
与えられた平面図と立面図からアイソメ図・アクソメ図および1点透視図を作成することができる。提出図面作成に向けて、与条件を満たした設計案をまとめることができる。
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8週 |
透視図作成の練習2, 3, 中間チェック |
与えられた平面図と立面図から2点透視図を作成することができる。提出図面作成に向けて、与条件を満たした設計案をまとめることができる。
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4thQ |
9週 |
各種図面のレイアウト検討, 清書(配置図, 平面図) |
これまで作成した設計案について、プレゼンテーションを意識してレイアウトすることができる。コンセプトをわかりやすく伝えることを意識したものとして、要求図面を正確に作成できる。
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10週 |
清書(配置図, 平面図) |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識したものとして、要求図面を正確に作成できる。
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11週 |
清書(平面図) |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識したものとして、要求図面を正確に作成できる。
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12週 |
清書(立面図) |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識したものとして、要求図面を正確に作成できる。
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13週 |
清書(断面図) |
コンセプトをわかりやすく伝えることを意識したものとして、要求図面を正確に作成できる。
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14週 |
清書(透視図) |
設計した建築物の透視図を適切な表現で作成できる。
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15週 |
作品発表 |
提出した図面について、わかりやすいプレゼンテーションができる。
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16週 |
(後期中間試験、後期末試験ともに実施しない) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 設計・製図 | 製図用具の特性を理解し、使用できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13 |
線の描き分け(3種類程度)ができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13 |
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13 |
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13 |
図面の種類別の各種図の配置を理解している。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13 |
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,後9,後10,後11,後12,後13 |
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。 | 3 | 後7,後8,後14 |
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。 | 3 | 前14,前15 |
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。 | 3 | 前5,前6,前7,前8,後1,後2 |
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。 | 3 | 前6,前7,前8,後1,後2,後3,後4 |
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。 | 3 | 前6,前7,前8,後5,後6 |
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。 | 3 | 前14,前15,後14 |
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 | 3 | 後7,後8,後15 |
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。 | 3 | 前6,前7,前8,後3,後4,後5,後6 |
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。 | 3 | 前12,前13,後7,後8,後15 |
建築における形態(ものの形)について説明できる。 | 3 | 前12,前13,後7,後8,後15 |