国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般人文科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『精選現代文B』(東京書籍)/『精選現代文B学習課題ノート』(東京書籍)・『標準漢字演習』(とうほう)
担当教員 小林 さつき,竹内 和子

到達目標

1.論理的な文章を客観的に理解することができる。                              2. 文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。                              3. 日本文化への理解を深めることができる。                                 4. 現代日本語の知識を適切に活用して表現できる。                              5. 論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的な文章を客観的に理解することができる。論理的な文章を理解することができる。論理的な文章を理解することができない。
評価項目2文学的な文章を多角的に鑑賞することができる。文学的な文章を鑑賞することができる。文学的な文章を鑑賞することができない。
評価項目3日本文化への理解を十分に深めることができる。日本文化への理解を深めることができる。日本文化への理解を深めることができない。
評価項目4現代日本語の知識を適切に活用して表現することができる。現代日本語の知識を活用して表現することができる。現代日本語の知識を活用して表現することができない。
評価項目5論理的かつ効果的に双方向的コミュニケーションをとることができる。双方向的コミュニケーションをとることができる。双方向的コミュニケーションをとることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
評論文、小説、随想など多様な文章を読み学ぶなかで、言語感覚を養い、言語表現の幅を広げることができるよう、シラバスに記載された内容に沿って授業を進める。
授業の進め方・方法:
注意点:
普段から幅広い読書をすることは国語の能力を高めるために不可欠である。辞書を引く習慣を身につけて、授業に臨むに当たっては、漢字や語彙等に関する下調べをすること。通常の学習には、特に次の事項に留意すること。                      ①主題や要旨を叙述に即して的確に捉えること。                                       ②文章の構成や展開に注意して、書き手の考えの進め方を捉えること。                                     ③文章や話の内容を要約したり、詳述したりできること。                                     ④文章を読んでものの見方、考え方、感じ方を広くし、人間・社会・自然などについて考えを深めること。                                 ⑤表現上の特色、文体の特徴に注意しながら、文章の読解、鑑賞を深めること。あわせて、漢字検定合格にむけて取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス ・学習の取り組み方や意義・評価法等がわかる。         ・ノート作りが具体的にできる。
2週 言語と記号 (評論) ・評論を読み,その構成・展開・要旨などを,文章に即して的確に読み取ることができる。
3週 言語と記号 (評論) ・言語・記号論についての文章を読み,思索を深めることができる。
4週 言語と記号 (評論)
5週 他者の声 実在の声(評論) ・評論を読み,筆者の述べる人間・社会について,的確に理解することができる。
6週 他者の声 実在の声(評論) ・他者や異文化世界についての文章を読み,さまざまな見方があることを理解することができる
7週 他者の声 実在の声(評論)
8週 前期中間試験  答案返却・解説
2ndQ
9週 檸檬(小説) ・「その頃」の「私」の心象を的確に読み取ることができる。
10週 檸檬(小説) ・「私」をひきつけるもの,憂鬱にさせたものの描写について,自分の考えを深めることができる。
11週 檸檬(小説) ・文学史における筆者の位置づけについて理解することができる。
12週 鏡の中の現代社会(評論) ・「異世界」をとおして見えてくる「近代化」について,的確に読み取ることができる。
13週 鏡の中の現代社会(評論) ・「近代化」に伴って,人間が獲得したものと失ったものについて話し合い,考えを深めることができる。
14週 鏡の中の現代社会(評論) ・「近代化」の持つ意味について理解することができる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解説
後期
3rdQ
1週 グローバル化のゆくえ(評論) ・筆者の述べている現代社会の姿について,的確に読み取ることができる。
2週 グローバル化のゆくえ(評論) ・筆者の述べる「より根本的な人間の生き方の修正」について,自分の考えを的確に文章にまとめることができる。
3週 グローバル化のゆくえ(評論)
4週 原始社会像の真実(評論) ・筆者の述べている原始社会の姿について,的確に読み取ることができる。
5週 原始社会像の真実(評論) ・自分たちの「ご都合で理想化」している例について話し合い,自分の考えを深めていくことができる。
6週 平気―正岡子規(評論) ・筆者の考える,正岡子規像について的確に読み取ることができる。
7週 平気―正岡子規(評論) ・俳人正岡子規のこれまでの評価と最近の評価の違いについて,的確に読み取ることができる。
8週 後期中間試験  答案返却・解説
4thQ
9週 舞姫(小説) ・森鷗外に関して、生い立ちや文学史的な基本事項を学習し、整理することができる。
10週 舞姫(小説) ・音読、あるいは範読し、擬古文体の特徴や魅力を味わうことができる。
11週 舞姫(小説) ・主人公の置かれている時代や社会状況を把握し、作中人物の境遇・性格・心理を正確に理解するとともに、人間としての生き方について考察を深めることができる。
12週 舞姫(小説) ・主人公の意識の変化を整理し、また、主人公の心理を情景描写等との関係で捉えることで、文学作品の読解に関して理解を深めることができる。
13週 舞姫(小説)
14週 舞姫(小説)
15週 期末試験
16週 答案返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。3
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。3
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。3
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。3
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。3
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。3
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。3

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力6020000100
専門的能力0000000
分野横断的能力10000000