力学基礎

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 力学基礎
科目番号 1A013 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教育 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 総合物理1 ―力と運動・熱―,リードα 物理基礎・物理,フォローアップドリル物理基礎/物理,フォトサイエンス物理図録
担当教員 矢口 久雄

到達目標

□高校物理程度の力学の基礎を理解し,代表的な系について運動方程式を立てることができる.
□質点の位置・速度・加速度を求めることができる.
□力学的エネルギー保存則と運動量保存則を使うことができる.
□運動方程式や各種保存則を利用し,質点の運動を扱うことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1質点の位置・速度・加速度に関する基本的な考え方を深く理解し,発展的な問題に適用できる.質点の位置・速度・加速度に関する基本的な考え方を理解し,基本的な問題に適用できる.質点の位置・速度・加速度に関する基本的な考え方を理解しておらず,基本的な問題に適用できない.
評価項目2運動の法則に関する基本的な考え方を深く理解し,質点や剛体のつりあいや,質点の運動に関する発展的な問題に適用できる.運動の法則に関する基本的な考え方を理解し,質点や剛体のつりあいや,質点の運動に関する基本的な問題に適用できる.運動の法則に関する基本的な考え方を理解しておらず,質点や剛体のつりあいや,質点の運動に関する基本的な問題に適用できない.
評価項目3運動量の保存則と力学的エネルギー保存則に関する基本的な考え方を深く理解し,発展的な問題に適用できる.運動量の保存則と力学的エネルギー保存則に関する基本的な考え方を理解し,基本的な問題に適用できる.運動量の保存則と力学的エネルギー保存則に関する基本的な考え方を理解しておらず,基本的な問題に適用できない.
評価項目4運動方程式や各種保存則,万有引力の法則に関する基本的な考え方を深く理解し,等速円運動や単振動,惑星の運動に関する発展的な問題に適用できる.運動方程式や各種保存則,万有引力の法則に関する基本的な考え方を理解し,等速円運動や単振動,惑星の運動に関する基本的な問題に適用できる.運動方程式や各種保存則,万有引力の法則に関する基本的な考え方を理解しておらず,等速円運動や単振動,惑星の運動に関する基本的な問題に適用できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高校物理の教科書にほぼ則して,力学について講義します.
授業の進め方・方法:
座学
注意点:
様々な学問の中で,物理学はその修得に著しい困難を感じる学生が特に多い学問です.復習を中心に,日頃から地道に学習に努めて下さい.また一人では解決できそうにない疑問点を,納得できないまま何日も放置しないようにしましょう.このような疑問点は決して一人で抱え込んだりせず,先生や物理の得意な級友に,その都度早め早めに質問して教えてもらうことを強くお勧めします.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 運動の表し方(1) 等速直線運動に関する計算と説明ができる.
2週 運動の表し方(2) 変位・速度・平均速度・瞬間の速度に関する計算と説明ができる.
3週 運動の表し方(3) 速度の合成・相対速度に関する計算と説明ができる.
4週 加速度 等加速度直線運動に関する計算と説明ができる.
5週 落体の運動(1) 自由落下・鉛直投射に関する計算と説明ができる.
6週 落体の運動(2) 水平投射に関する計算と説明ができる.
7週 落体の運動(3) 斜方投射に関する計算と説明ができる.
8週 前期中間試験 第7週までの内容
2ndQ
9週 力のつりあい 力のつりあい・作用反作用の法則に関する計算と説明ができる.
10週 運動の法則(1) 運動方程式に関する計算と説明ができる.
11週 運動の法則(2) 運動方程式を用いて質点の運動を説明・解析できる.
12週 摩擦を受ける運動 静止摩擦力・動摩擦力に関する計算と説明ができる.
13週 液体や気体から受ける力 圧力・浮力・空気の抵抗に関する計算と説明ができる.
14週 剛体にはたらく力のつりあい 力のモーメント・剛体のつりあい・剛体にはたらく力の合力・偶力・重心に関する計算と説明ができる.
15週 前期定期試験答案返却 答案返却・まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 仕事 仕事・仕事の原理・仕事率に関する計算と説明ができる.
2週 運動エネルギー,位置エネルギー 運動エネルギー・重力の位置エネルギー・弾性力の位置エネルギーに関する計算と説明ができる.
3週 力学的エネルギーの保存(1) 力学的エネルギー保存則に関する計算と説明ができる.
4週 力学的エネルギーの保存(2) 力学的エネルギー保存則を応用して,物体の運動を解析・説明できる.
5週 運動量と力積 運動量・力積・運動量と力積の関係に関する計算と説明ができる.
6週 運動量保存則 運動量保存則に関する計算と説明ができる.
7週 反発係数 反発係数・2物体の衝突に関する計算と説明ができる.
8週 後期中間試験 第7週までの内容
4thQ
9週 等速円運動(1) 単振動の角速度・周期・回転数に関する計算と説明ができる.
10週 等速円運動(2) 等速円運動の加速度・等速円運動に必要な力に関する計算と説明ができる.
11週 慣性力 慣性力に関する計算と説明ができる.
12週 単振動(1) 単振動の変位・速度・加速度に関する計算と説明ができる.
13週 単振動(2) 単振動に必要な力・単振動の運動方程式とその応用に関する計算と説明ができる.
14週 万有引力 ケプラーの法則・万有引力に関する計算と説明ができる.
15週 後期定期試験答案返却 答案返却・まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3前1,前2,前4
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。3前1,前3
直線及び平面運動において、速度をベクトルとして捉え、速度の合成・分解及び相対速度に関する計算ができる。3前4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の変位、時間、速度に関する計算ができる。3前2,前3,前4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算できる。3
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3前5
水平投射及び斜方投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示できる。3前8
力の合成と分解ができる。3前8
質点にはたらく力のつりあいに関する計算ができる。3前8,前12
重力、弾性力、抗力、張力の概念を理解し、それぞれの力に関する計算ができる。3前8
圧力、浮力について説明できる。3
運動の三法則について説明できる。3前9
運動方程式を用いて、物体に生じる加速度や物体にはたらく力などを求めることができる。3前9,前10
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前11
最大摩擦力に関する計算ができる。3前11
動摩擦力に関する計算ができる。3前11
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後1
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後2
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後2
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後2
力学的エネルギー保存の法則について説明でき、その法則を用いて、物体の速度や変位などを求めることができる。3後3,後4,後7
物体の質量と速度を用いて、運動量を求めることができる。3後5
物体の運動量変化が力積に等しいことを用いて、力積の大きさ、速度変化及び加わる平均の力などを求めることができる。3後5
運動量保存の法則について説明でき、その法則や反発係数を用いて、物体の衝突、分裂及び合体に関して、速度変化などを求めることができる。3後6,後7
等速円運動をする物体の速度、角速度、周期、加速度、向心力に関する計算ができる。3後8,後10,後11,後12,後13
単振動における変位、速度、加速度、復元力の関係を説明できる。3後11,後12,後13
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後8,後9,後10
万有引力の法則を用いて、物体間にはたらく万有引力を求めることができる。3後15
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後15
万有引力を受ける物体の運動に関する計算ができる。3
力のモーメントに関する計算ができる。3前13
剛体のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000