生物化学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 生物化学
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシックマスター生化学 大山隆(オーム社)
担当教員 庄司 良

到達目標

①基本構成単位は細胞 ②世代を継続 ③反応 ④生成 この4つが「生物の定義」である。生化学とは生命現象を化学的に研究する学問である。生体を構成する物質、世代の継続(遺伝)、代謝と酵素(生成)、細胞内情報伝達(反応)について理解を深めることで、4つの「生物の定義」を化学的に把握し、身近な生物現象の普遍性を理解すること、並行して、生物学および生化学の研究手法を理解することを目標とする。今後の技術者としての社会生活を送る上で不可欠な知識の取得をめざす。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生化学物質構造安定性と熱力学的性質種類や性質を理解する物質名や構造を理解する
糖の代謝エネルギー生産の仕組みを理解一連の代謝反応の流の理解呼吸の基礎反応式
タンパク質,脂質構造から性質を類推できること種類や性質を理解するそれぞれの高分子のモノマーの理解
緩衝液とpH緩衝液のpHが計算できること水の特殊性を理解すること水素結合の意味が分かること

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物学,有機化学,分析化学,物理化学で学習した内容を十分に理解しておくこと.
授業の進め方・方法:
自学自習のための演習資料を配布します。自習し提出すること。
注意点:
生物学,有機化学,分析化学,物理化学の基礎のもと、生物における化学反応を理解する科目である。4年以降の分子生物学、微生物学、生物工学の基礎となる科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス  生化学とは?どういう学問か?
2週 pHと緩衝液 水素結合,緩衝液のpHの計算方法を理解する
3週 糖質(1) 水素結合,糖類の構造と光学活性について理解する
4週 糖質(2) 単糖類と多糖類を理解する
5週 生体反応とエネルギー 高エネルギー化合物の理解,ATPの構造
6週 解糖(1) 解糖の定義と解糖系の諸反応の理解
7週 解糖(2) ATPの産生とエネルギー収支を理解する
8週 トリカルボン酸サイクル(1) ピルビン酸が炭酸ガスと水に完全に酸化される反応を理解
2ndQ
9週 トリカルボン酸サイクル(2) クエン酸からオキサロ酢酸までの一連の反応の理解
10週 電子伝達系 酸化的リン酸化,ATPの産生量を理解する
11週 アミノ酸 基本構造,光学活性,ペプチド結合について理解する.20種類の基本アミノ酸の違い
12週 タンパク質 アミノ酸の高分子としてのタンパク質の構造と性質
13週 脂質 脂質の基本的性質
14週 核酸 基本構造の理解
15週 光合成の基本
まとめ
光合成の基本反応を理解する
復習とおさらい
16週 期末試験とその返却など 理解度の確認,不足部分の復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000001050
専門的能力200000525
分野横断的能力200000525