物理化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 物理化学Ⅲ
科目番号 0158 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 アトキンス物理化学要論 千原秀昭、稲葉章著、 ベーシック量子論 土屋賢一著 裳華房
担当教員 土屋 賢一

到達目標

現在の科学技術との関係を踏まえて、放射線の種類や性質について、理解できる。
また、化学の基礎である分子や原子の性質を、ミクロの世界を記述する量子論を踏まえて、理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)単位取得可能レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1放射線の種類や性質を、及び、原子核崩壊等について、深く理解し、説明できる。放射線の種類や性質を、及び、原子核崩壊等について、理解し、説明できる。放射線の種類や性質を、及び、原子核崩壊等について、理解できる。放射線の種類や性質を、及び、原子核崩壊等について、理解できない。
評価項目2純物質の状態図、相図について、深く理解し、説明できる。純物質の状態図、相図について理解し、説明できる。純物質の状態図、相図について理解できる。純物質の状態図、相図について理解できない。
評価項目3化学にまつわる熱力学の基礎について深く理解し、説明できる。化学にまつわる熱力学の基礎について理解し、説明できる。化学にまつわる熱力学の基礎について理解できる。化学にまつわる熱力学の基礎について理解できない。
評価項目4反応速度式の基礎について深く理解し、説明できる。反応速度式の基礎について理解し、説明できる。反応速度式の基礎について理解できる。反応速度式の基礎について理解できない。
評価項目5電池内の化学反応について深く理解し、説明できる。電池内の化学反応について理解し、説明できる。電池内の化学反応について理解できる。電池内の化学反応について理解できない。
評価項目6ボーアの量子論について、数式を踏まえて、説明できる。ボーアの量子論について説明できる。ボーアの量子論と古典力学の違いを説明できる。ボーアの量子論と古典力学の違いを説明できない。
評価項目7自由電子及び井戸型ポテンシャルにに関するシュレディンガー方程式解いて考察できる。自由電子及び井戸型ポテンシャルに関するシュレディンガー方程式を解くことができる。に関するシュレデ自由電子及び井戸型ポテンシャルィンガー方程式の成り立ちについて理解できる。に自由電子及び井戸型ポテンシャル関するシュレディンガー方程式の成り立ちについて理解でない。
評価項目8水素原子の電子軌道についてシュレディンガー方程式解いて考察できる。水素原子の電子軌道についてシュレディンガー方程式を解くことができる。水素原子の電子軌道に関するシュレディンガー方程式の成り立ちについて理解できる。水素原子の電子軌道に関するシュレディンガー方程式の成り立ちについて理解でない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
放射線の種類や性質について学ぶことは、これらにまつわる技術を理解するうえで、最近ますます重要となりつつある。そこで、放射線の種類や性質について学ぶ。次に、熱力学の基礎について復習する。また、状態図、反応速度論等について復習する。最後に、化学の基礎とも言える、原子や分子の理解のために、前期量子論やシュレディンガー方程式について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進める。数式を用いることが多々あるが、必要であれば、数学の基礎に戻って説明を行う。
毎週課題を課し、採点結果を成績に反映させる。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 放射線の性質 α線、β線、γ線の性質について理解する。
2週 原子核の崩壊、放射性元素 原子核の崩壊、放射性元素について理解し、半減期について説明できるようにする。また、C14による年代測定について説明できるようにする。
3週 核分裂、核融合 核分裂や原子力発電について理解する。また核融合や核融合を用いた発電について理解する。、
4週 原子核反応 第1週から3週までの内容を総まとめし、原子核反応全般について理解する。
5週 純物質の状態図
相律
純物質の状態図を理解し、蒸気圧反応を説明できる。
相律の定義を理解し、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。
6週 熱力学の基礎 気体の等温、定圧、定容、断熱変化等の計算ができる。
7週 反応速度式
電池
連続反応、可逆反応、併発反応、律速段階近似、および、定常状態近似を理解し、応用できる。
種々の電池内の化学反応について理解し、説明できる。
8週 化学反応の物理化学的理解 第5週から7週までの内容を総まとめし、化学反応を物理化学的観点から理解する。
2ndQ
9週 ボーアの量子論 ボーアの量子論について、数式を用いて理解できる。
10週 物質波 ド・ブロイの理論について理解できる。
11週 シュレディンガー方程式 シュレディンガー方程式の成り立ちについて理解できる。
12週 自由電子、井戸型ポテンシャル 自由電子及び無限に深いポテンシャルに関してシュレディンガー方程式を解き、考察できる。
13週 水素原子の電子軌道 1 水素原子に関し、シュレディンガー方程式を立て、変数分離できる。
14週 水素原子の電子軌道 2 角度成分に関するシュレディンガー方程式を解き、考察できる。
15週 水素原子の電子軌道 3 動径成分に関するシュレディンガー方程式を解き、考察できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート定期試験合計
総合評価割合2080100
基礎的能力104050
専門的能力104050