計算化学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 計算化学
科目番号 0145 科目区分 必修 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 3rd-Q 週時間数 2
教科書/教材 はじめての量子化学、平山令明著、講談社
担当教員 平山 俊一

到達目標

1.エタンを組み立て、分子軌道法計算を実行することができる。(A4)
2.エチレンを組み立て、分子軌道法計算を実行することができる。(A4)
3.水を組み立て、分子軌道法計算を実行することができる。(A4)
4.1,2-ジクロロエチレンを組み立て、分子軌道法計算を実行することができる。(A4)
5.オゾンを組み立て、分子軌道法計算を実行することができる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1、2)エタン・エチレンを組み立て、分子軌道法計算により結合長や結合角を求め、実測値と比較検討することができる。エタン・エチレンを組み立て、分子軌道法計算により結合長や結合角を求めることができる。エタン・エチレンを組み立てることができない。
評価項目2 (到達目標3)水分子を組み立て、分子軌道法計算により双極子モーメントを求め、説明できる。水分子を組み立て、分子軌道法計算により双極子モーメントを求めることができる。水分子を組み立てることができない。
評価項目3 (到達目標4)1,2-ジクロロエタンの二重結合まわりではなぜ回転できないのか、説明できる。1,2-ジクロロエタンを組み立て、分子軌道法計算により二重結合を回転させることができる。1,2-ジクロロエタンを組み立てることができない。
評価項目4 (到達目標5)オゾンの反応性の高さを説明できる。オゾンを組み立て、分子軌道法計算を行うことができる。オゾンを組み立てることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
半経験的分子軌道法計算プログラムWinmostarを使って、簡単な有機化合物の初期分子構造を入力し、分子軌道法計算を行う。結合長、結合角度、双極子モーメント、安定配座等を計算により求める。
授業の進め方・方法:
予備知識:2〜4年次の「有機化学」全般、および「物理化学」の中の「量子化学」を理解すること。
講義室:ICT
授業形式:講義、演習
学生が用意するもの:演習ノート
注意点:
評価方法:演習課題により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:計算化学は量子化学と関連がある。自学自習の予習では教科書を繰り返し読み、疑問点を持って講義に臨み、よく復習すること。演習は教科書中の問題が解けることを前提に出題する ので、理解しておくこと。なお、1回の講義に対し1時間以上の自己学習を確保すること。
オフィスアワー:随時
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 エタン分子の立体構造 炭素ー水素、炭素ー炭素間結合の長さ、水素ー炭素ー水素、水素ー炭素ー炭素で形成する角度を求めることができる。
2週 エタン分子の軌道、電荷分布、生成熱 軌道エネルギーと電子の分布、電子密度、生成熱を求めることができる。
3週 エチレンの分子構造と軌道 最高被占分子軌道(HOMO)と最低非占分子軌道(LUMO)を求めることができる。
4週 エチレン分子の構造 炭素ー水素、炭素=炭素間結合の長さを求め、エタン分子と比較できる。それぞれの結合角を求めることができる。
5週 水分子の構造 立体構造と双極子モーメントを求めることができる。
6週 エタン分子の立体配座解析 炭素ー炭素結合を回転させ、最も安定な配座と最も不安定な配座を求めることができる。
7週 シスとトランス 二重結合のまわりではなぜ回転できないかを理解できる。
8週 オゾン、二酸化炭素、アンモニア オゾンの高い反応性を説明できる。

評価割合

演習発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000