水理学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 水理学Ⅰ
科目番号 5110 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 〔教科書〕 やさしい水理学 和田明,遠藤茂勝,落合実 森北出版 〔参考書・補助教材〕 絵とき水理学 玉井信行 他3名 オーム社
担当教員 山内 正仁

到達目標

1.水の物理的性質を理解し、説明できる
2.静水圧、水圧計、パスカルの原理を理解し、計算できる。
3.全水圧と作用点の位置、浮力を理解し、計算できる。
4.流速と流量、流れの種類を理解し、簡潔に説明できる。また流速と流量の計算ができる。
5.連続の式、ベルヌーイの定理を理解し、計算できる。
6.各種平均流速公式を理解し、計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水の物理的性質を十分理解して説明できる。水の物理的性質を理解し、説明できる。水の物理的性質を理解できていない。
評価項目2静水圧、水圧計、パスカルの原理十分理解し、計算できる。静水圧、水圧計、パスカルの原理を理解し、計算できる。静水圧、水圧計、パスカルの原理を理解できず、計算できない。
評価項目3全水圧と作用点の位置、浮力を十分理解し、計算できる。全水圧と作用点の位置、浮力を理解し、計算できる。全水圧と作用点の位置、浮力を理解できず、計算できない。
評価項目4流速と流量、流れの種類を十分理解し、簡潔に説明できる。また、これらに関する幅広い問題を計算できる。流速と流量、流れの種類を理解し、簡潔に説明できる。また流速と流量の計算ができる。流速と流量、流れの種類を理解できず、説明できない。また流速と流量の計算ができない。
評価項目5連続の式、ベルヌーイの定理を十分理解し、計算できる。連続の式、ベルヌーイの定理を理解し、計算できる。連続の式、ベルヌーイの定理を理解できず、計算できない。
評価項目6各種平均流速公式を十分理解し、計算できる。各種平均流速公式を理解し、計算できる。各種平均流速公式を理解できず、計算できない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
水に関する物理学を用いた講義を行う。基本的な現象と理論の理解に努める。
授業の進め方・方法:
本科目は1年〜2年次の数学、物理の内容を十分に理解して受講する必要がある。また本科目は水理学Ⅱ、水理学実験、環境工学Ⅰ、河川工学との関連がある。
前期、後期とも中間試験を実施する。
注意点:
水理学は、4年生、5年生で学習する水道や下水道の設計、河川の洪水制御などの基礎となる。このため、本講義では水に関する力学的基礎を十分に身につける必要がある。学習内容をよく理解するために、必ず各自復習すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 単位と次元 物理量を扱うときの単位を正しく表記できる。
2週 2. 水の物理的諸性質 基本的な物理用語(水の密度、単位重量、粘性と粘性係数・動粘性係数、圧縮性と非圧縮性流体、表面張力と接触角)を説明できる。
3週 2. 水の物理的諸性質 基本的な物理用語(水の密度、単位重量、粘性と粘性係数・動粘性係数、圧縮性と非圧縮性流体、表面張力と接触角)を説明できる。
4週 3. 静水圧の性質 液体の分子運動と圧力、水圧と全水圧、1点における水圧、水圧と水深、圧力水頭、水圧計、パスカルの原理について理解できる。
5週 3. 静水圧の性質 液体の分子運動と圧力、水圧と全水圧、1点における水圧、水圧と水深、圧力水頭、水圧計、パスカルの原理について理解できる。
6週 3. 静水圧の性質 液体の分子運動と圧力、水圧と全水圧、1点における水圧、水圧と水深、圧力水頭、水圧計、パスカルの原理について理解できる。
7週 3. 静水圧の性質 液体の分子運動と圧力、水圧と全水圧、1点における水圧、水圧と水深、圧力水頭、水圧計、パスカルの原理について理解できる。
8週 4. 平面に作用する全水圧 水平な平面、鉛直な長方形平面、傾斜した長方形平面に作用する全水圧とその作用点の求め方を理解し、計算できる。
2ndQ
9週 4. 平面に作用する全水圧 水平な平面、鉛直な長方形平面、傾斜した長方形平面に作用する全水圧とその作用点の求め方を理解し、計算できる。
10週 4. 平面に作用する全水圧 水平な平面、鉛直な長方形平面、傾斜した長方形平面に作用する全水圧とその作用点の求め方を理解し、計算できる。
11週 4. 平面に作用する全水圧 水平な平面、鉛直な長方形平面、傾斜した長方形平面に作用する全水圧とその作用点の求め方を理解し、計算できる。
12週 5. 曲面に作用する全水圧 テンダーゲートのような曲面に作用する水圧を求めることができる。
13週 5. 曲面に作用する全水圧 テンダーゲートのような曲面に作用する水圧を求めることができる。
14週 6 浮力と浮体 アルキメデスの原理を理解できる。浮体の安定条件の調査方法を理解できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目)
16週
後期
3rdQ
1週 7. 流速と流量 流積、潤辺、径深、平均流速、流量の意味を理解し、説明できる。
2週 7. 流速と流量 流積、潤辺、径深、平均流速、流量の意味を理解し、説明できる。
3週 8. 流れの種類 管水路と開水路、定常流と非定常流、等流と不等流、層流と乱流、常流と射流の語句の意味を理解し、説明できる。
4週 8. 流れの種類 管水路と開水路、定常流と非定常流、等流と不等流、層流と乱流、常流と射流の語句の意味を理解し、説明できる。
5週 8. 流れの種類 管水路と開水路、定常流と非定常流、等流と不等流、層流と乱流、常流と射流の語句の意味を理解し、説明できる。
6週 8. 流れの種類 管水路と開水路、定常流と非定常流、等流と不等流、層流と乱流、常流と射流の語句の意味を理解し、説明できる。
7週 9. 流れの連続性 質量保存の法則の関係から得られる連続の式を理解できる。
8週 10. ベルヌーイの定理 完全流体のおけるベルヌーイの定理を理解し、この定理をオリフィス、ベンチュリー計、ピトー管に応用できる。
4thQ
9週 10. ベルヌーイの定理 完全流体のおけるベルヌーイの定理を理解し、この定理をオリフィス、ベンチュリー計、ピトー管に応用できる。
10週 10. ベルヌーイの定理 完全流体のおけるベルヌーイの定理を理解し、この定理をオリフィス、ベンチュリー計、ピトー管に応用できる。
11週 11. 運動量の法則 静止平面、傾斜平面に働く噴流の力を理解できる。
12週 12. 損失水頭 損失水頭を理解し、ベルヌーイの定理を利用できる。また、摩擦損失水頭(ダルシーワイスバッハの式)と平均流速公式(シェジーの公式、ガングレークッターの式、マニングの式)を理解できる。
13週 12. 損失水頭 損失水頭を理解し、ベルヌーイの定理を利用できる。また、摩擦損失水頭(ダルシーワイスバッハの式)と平均流速公式(シェジーの公式、ガングレークッターの式、マニングの式)を理解できる。
14週 12. 損失水頭 損失水頭を理解し、ベルヌーイの定理を利用できる。また、摩擦損失水頭(ダルシーワイスバッハの式)と平均流速公式(シェジーの公式、ガングレークッターの式、マニングの式)を理解できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。4前1
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。4前7
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。4前7
浮力と浮体の安定を計算できる。4前14
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。4後10
連続の式を説明できる。4後10
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。4後10
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。4後11
比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。4後6
層流と乱流について、説明できる。4後6
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。4後6
管水路の摩擦以外の損失係数について、説明できる。4後14
各種の管路の流れが計算できる。4後14
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。4後14
開水路不等流の基礎方程式を説明できる。4後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000