設計演習

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 設計演習
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 〔教科書〕 「建築 設計 製図」貴志雅樹 ほか著(学芸出版社) 〔参考書〕 (1年次教科書)「建築設計演習1 基礎編:図法から空間へ」峰岸隆 ほか著(鹿島出版会)、
担当教員 高安 重一,德永 健至

到達目標

1・2年次の専門講義と製図の基礎的な知識を習得したことを踏まえて、本格的な製図及びエスキース、模型作成までを目標とする。前期は、優れた作品を概観し、その模写を行うことで作品の優れた点を肌で覚える。また小住宅の設計を通して、建築計画の実践を行う。後期は本校周辺に実在する敷地に、地域の特性を踏まえた空間を設計することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1標準的な到達レベルを前提とし、第三者が理解しやすいプレゼンテーション資料のまとめや口頭発表を行うことができる。既存の建築作品や建築用語の意味・用途・設計主旨などを理解したうえで、指定書式にまとめ発表できる。既存の建築作品や建築用語の意味・用途・設計主旨など、基本的な建築や設計の知識を学習できる。
評価項目2標準的な到達レベルを前提とし、第三者が読み取りやすい図面として仕上げることができる。模写する建築図面に記載されている基本的な記号や図面間の立体的な相互関係について理解し、正確な建築図面を描くことができる。建築図面に記載されている基本的な記号について理解し、建築図面を模写できる。
評価項目3意匠的な手法が研究され、求められている建築空間に相応しい手法が試みられていること。また、表現手段として図面を効果的に作成できる。基本的な計画・設計方法の十分な理解をもとに、求められている建築空間が合理的にまとめられる。求められている建築空間の機能、動線など基本的な計画の知識を学習できる。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
土木・建築そして都市デザインの主要分野に共通する、設計とデザインの素養を身に付けるため、近現代において優れている建築作品を模写することから発案および建築設計の基礎を学ぶ。秀作・名作を深く知ることによって学生の制作意欲を喚起し、各自のオリジナリティを引き出す機会と位置づけている。
授業の進め方・方法:
本科目は講義・演習形式で行う。オリジナルの作品を作ることは、独自の着想と粘り強い作業を必要とすることが多い。またデザインは生まれつきの素養によるところもあるが、過去の事例に学び、9割以上はコツコツと地道な作業を積み重ねて、構築物の安全性や機能・性能を追求し、各部の要素を統合する行為でもある。途中で投げ出さずにイメージした空間や形態を、最終的に図面として表現するように取り組む姿勢が大切である。本科目は演習形式の講義であり、複数の担当教員が分担して指導する。
注意点:
途中で投げ出さずにイメージした空間や形態を、最終的に図面として表現するように取り組む姿勢が大切である。本科目は演習形式の講義であり、複数の担当教員が分担して指導する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計演習ガイダンス、模写作品紹介・研究 年間課題と学習目的を説明できる。模写課題作品について紹介・優れた点を説明できる。
2週 名作模写(1) 平面図・配置図 名作と呼ばれる作品の平面について模写できる。
3週 名作模写(1) 平面図・配置図 名作と呼ばれる作品の平面について模写できる。
4週 名作模写(2) 断面図 名作と呼ばれる作品の断面について模写できる。
5週 名作模写(2) 断面図 名作と呼ばれる作品の断面について模写できる。
6週 名作模写(3) 立面図
名作と呼ばれる作品の立面・配置図について模写できる。
7週 小住宅課題説明・調査事例研究 課題の設定を理解し、計画に必要な条件を整理して、設計主旨を明確にできる。
8週 小住宅課題エスキス スケッチや模型を用いてスタディができる。
2ndQ
9週 小住宅課題エスキス スケッチや模型を用いてスタディしたものをコミュニケーションツールとして活用しながら案をブラッシュアップできる。
10週 小住宅課題エスキス スケッチや模型を用いてスタディしたものをコミュニケーションツールとして活用しながら案をブラッシュアップできる。
11週 小住宅課題図面作成 平面図、断面図、立面図、パースなど必要図面を作成できる。
12週 小住宅課題図面作成 平面図、断面図、立面図、パースなど必要図面を作成できる。
13週 小住宅課題図面作成 平面図、断面図、立面図、パースなど必要図面を作成できる。
14週 小住宅課題図面作成 平面図、断面図、立面図、パースなど必要図面を作成できる。
15週 前期講評・夏休み課題説明 前期の作品(図面・パース・模型)について担当教官から講評を受け、今後の課題として把握する。
16週
後期
3rdQ
1週 夏休み課題講評・課題説明 夏休み課題について担当教官から講評を受け、今後の課題として把握する。
2週 事例研究・エスキス 設計課題の主旨を理解し、類似事例を収集し、問題の把握や設計の意図を明確にしていくことができる。
3週 敷地調査・エスキス 敷地を視察した結果をまとめ報告することができる。
4週 エスキス スケッチと模型を用いてスタディを行い、案を説明する事ができる。
5週 エスキス スケッチと模型を用いてブラッシュアップスタディを行い、案を説明する事ができる。
6週 エスキス スケッチと模型を用いてブラッシュアップスタディを行い、案を説明する事ができる。
7週 エスキス スケッチと模型を用いてブラッシュアップスタディを行い、案を説明する事ができる。
8週 中間発表 これまでの考えをまとめて、第三者に伝えることができる。
4thQ
9週 図面・模型作成 最終案として、図面と模型を作成することができる。
10週 図面・模型作成 最終案として、図面と模型を作成することができる。
11週 図面・模型作成 最終案として、図面と模型を作成することができる。
12週 図面・模型作成 最終案として、図面と模型を作成することができる。
13週 図面・模型作成 最終案として、図面と模型を作成することができる。
14週 課題提出・プレゼンテーション・ 講評 作品を完成させ、期限までに提出することができ、効果的に発表することができる。また、担当教員の講評を聞き、今後の課題として把握する。
15週 課題提出・プレゼンテーション・ 講評 作品を完成させ、期限までに提出することができ、効果的に発表することができる。また、担当教員の講評を聞き、今後の課題として把握する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画計画の意義と計画学の考え方を説明できる。3
製図線と文字の種類を説明できる。4
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4
建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。3
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。3
環境・設備風土と建築について説明できる。4
建設地と太陽位置について説明できる。4
視覚と光の関係について説明できる。4
表色系について説明できる。4
計画・歴史モデュールについて説明できる。4
建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。4
居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。4
建築計画・設計の手法一般について説明できる。4
設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4
線の描き分け(3種類程度)ができる。4
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4
建築における形態(ものの形)について説明できる。4

評価割合

レポート・ノート・課題提出発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000