到達目標
1.代表的な電気電子材料の種類を挙げ,応用上の問題点や現状などについて概説できる.
2.電気電子材料の基礎となる,物質の電気伝導について理解し,各種導電・抵抗材料の概要について説明できる.
3.各種誘電体材料の性質と諸特性について理解し,その概要について説明できる.
4.磁性の起源や各種磁性材料の性質について理解し,その概要について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電気電子材料を分類し,代表例を挙げてその特性や応用,現状について説明できる. | 電気電子材料を分類し,代表例を挙げてその特性について説明できる. | 電気電子材料の代表例を挙げて説明することができない. |
評価項目2 | 導電・抵抗材料について,物質の電気伝導現象を踏まえ,その特性や応用例を説明できる. | 導電・抵抗材料の代表例を挙げ,その応用について説明できる. | 導電・抵抗材料に関する説明ができない. |
評価項目3 | 誘電体,絶縁体材料の基礎物性を踏まえ,応用上求められる特性や代表例について説明できる. | 誘電体,絶縁体材料の基本性質や応用例について説明できる. | 誘電体,絶縁体材料に関する説明ができない. |
評価項目4 | 磁性体材料の基礎物性を踏まえ,応用上求められる特性や代表例について説明できる. | 磁性体材料の基本性質や応用例について説明できる. | 磁性体材料に関する説明ができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
エレクトロニクス産業の基盤となる各種電気電子材料について,それらに関係する基礎物性論から,導電・抵抗材料,誘電体材料,磁性材料各分野を例に,代表的な材料の基本特性,応用事例を中心に学習を行う.
授業の進め方・方法:
講義は座学中心で行い,教科書以外に各種材料に関する補足説明用として,適宜自作プリントを配布する.
授業計画に対する到達目標に示した内容に関する試験及び自学自習で努めた演習・課題レポート等で総合的に達成度を評価する.
なお,本科目は学修単位であり,授業で課す演習・課題レポートにより事前・事後学習成果を確認するため,自学自習時間等を活用し,取り組むこと(30時間の自学自習を必要とする).
割合は,定期試験:60%,中間達成度確認試験:25%,演習・課題レポート:15%とし,合格点は60点以上である.
また,再試験を実施する場合には,その扱いについて別途連絡するので注意すること.
注意点:
電気磁気学Ⅰ・Ⅱ,電子デバイスⅠ・Ⅱ,応用物理で学習した内容が基礎となるので,よく復習すること.
演習・課題等は添削し,目標が達成されていることを確認後,返却する.目標が達成されていない場合には,再提出を求めることもある.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
原子構造と電子配置 |
ボーアの水素原子モデル,量子数,パウリの排他律等の原子構造に係わる重要概念について説明できる.
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2週 |
化学結合 |
各種化学結合の構成要素,結合力,結晶構造,電気伝導,代表物質例等の特徴について説明できる.
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3週 |
固体の結晶構造 |
結晶構造の種類や分析方法について説明できる.
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4週 |
金属の電気伝導 |
金属の導電現象の特徴や影響を与える要因について説明できる.
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5週 |
導電材料 |
導電材料に求められる条件や代表例について説明できる.
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6週 |
抵抗材料 |
抵抗材料に求められる条件や代表例について説明できる.
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7週 |
超電導材料 |
超電導現象の特徴と発生機構,および応用例について説明できる.
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8週 |
誘電体の性質 |
誘電現象のしくみと電気分極の種類について説明できる.
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2ndQ |
9週 |
絶縁破壊 |
絶縁破壊の種類と発生のしくみについて説明できる.
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10週 |
圧電体材料 |
圧電効果のしくみと応用例について説明できる.
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11週 |
強誘電体材料 |
強誘電体の特徴と応用例について説明できる.
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12週 |
磁性材料の性質と分類 |
磁気モーメントの種類と,その配列に基づく磁性体の分類ができる.
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13週 |
軟磁性・硬磁性材料 |
軟磁性体,硬磁性体の特徴と応用事例について説明できる.
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14週 |
磁気記録材料 |
複数の磁性材料から構成される磁気記録媒体について,それぞれに求められる特性の違いについて説明できる.
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15週 |
スピンエレクトロニクス |
スピンエレクトロニクスの概念と応用事例について説明できる.
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16週 |
定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 達成度確認試験 | 演習・課題 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 25 | 15 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 10 | 5 | 0 | 25 |
専門的能力 | 50 | 15 | 10 | 0 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |