1. 原子の構造および電子配置と周期律の関係を説明できる。
2. さまざまな化学結合の仕組みと性質を説明できる。
3. 物質量(モル)の概念や化学反応式を説明でき,化学反応式の量的関係から諸量を計算により求められる。
4. 酸・塩基や中和反応を説明でき,量的関係を計算により求められる。
5. 酸化還元反応を説明でき,量的関係を計算により求められる。
概要:
この授業では,化学が物質を対象とする科学であることや,化学が人間生活に果たしている役割について学びます。また,化学の基本的な概念や原理・法則を理解し,科学的な見方や考え方を養います。具体的には次の事柄を学びます。
(1)化学結合と物質の性質との関係
(2)化学反応式の量的関係,酸・塩基の反応,酸化還元反応
授業の進め方・方法:
この授業は「化学Ⅰ(授業)」と「理科演習(実験・演習)」から成り立っています。
〖持ち物〗教科書,ノートPC等,自主学習ノート,リードαを持参してください。
〖授業前〗教科書を音読し,授業前日までに予習課題に取り組んでください。【評価(予習課題)に含む】
〖授業終了時〗授業毎にプリントを提出してください。【評価(プリント)に含む『日付,クラス,番号,氏名を明記』】
〖授業終了時〗授業毎に,到達度を自己評価し,manabaで回答してください。【出席に含む】
〖授業後〗授業等で誤答した問題は,自主学習ノートに書き写し,必ず解きなおしてください。【評価(課題)に含む】
〖試験時〗自主学習ノートを指定期間に提出してください。【指定期間=試験初日から化学Ⅰの試験日の12:45まで,評価(課題)に含む】
〖その他〗実験終了後と長期休暇にレポートを課す予定です。【実験後,長期休暇後の最初の化学Ⅰの授業前に提出,評価(課題)に含む】
注意点:
・自主学習ノートは,B5版の綴じノートにしてください。(ノートの表の面に,クラス,番号,名前を油性ペンで明記)
・オフィスアワーは,原則,火曜日 16時~17時としますが,授業時や演習時の質問も大歓迎です。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス(前➀-3 教科書の使い方) pp.11-19 Ⅰー1ー1⃣ 純物質と混合物 |
⓪ 授業の進め方について説明できる。 ➀ 純物質と混合物を区別できる。 ➁ 混合物の分離法について説明できる。 ➂ 適切な分離操作を選択できる。
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2週 |
pp.20-25 Ⅰー1ー2⃣ 物質とその成分 |
➀ 単体と化合物を区別できる。 ➁ 同素体について説明できる。 ➂ 成分元素の検出方法について説明できる。
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3週 |
pp.26-29 Ⅰー1ー3⃣ 物質の三態と熱運動 * |
➀ 「熱運動」について説明できる。 ➁ 水の状態変化について説明できる。 ➂ 物質の三態とその状態変化を説明できる。
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4週 |
pp.31-35 Ⅰー2ー1⃣ 原子とその構造 ⓵
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➀ 原子の構造について説明できる。 ➁ 同位体について説明できる。 ➂ 放射性同位体と代表的な用途について説明できる。
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5週 |
pp.36-38 Ⅰー2ー1⃣ 原子とその構造➁
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➀ 原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。 ➁ 価電子の働きについて説明できる。 ➂ 原子番号から価電子の数を見積もることができ,価電子から原子の性質について考えることができる。
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6週 |
pp.39-41 Ⅰー2ー2⃣ イオン pp.42-44 Ⅰー2ー3⃣ 周期表 p.184 イオンの大きさ・原子の大きさ |
➀ イオンの生成,分類について説明できる。 ➁ イオン化エネルギー,電子親和力について説明できる。 ➂ 元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から説明できる。 ➃ イオンの大きさについて説明できる。
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7週 |
pp.46-50 Ⅰー3ー1⃣ イオン結合とイオン結晶 |
➀ イオン結合について説明できる。 ➁ 組成式が書ける。 ➂ イオン結晶について説明できる。
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8週 |
★前期中間試験 (試験範囲;pp.11-45) |
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2ndQ |
9週 |
pp.51-55 Ⅰー3ー2⃣ 共有結合と分子 |
➀ 共有結合と分子について説明できる。 ➁ 分子の電子式や構造式が書ける。 ➂ 配位結合と錯イオンについて説明できる。
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10週 |
pp.56-61 Ⅰー3ー3⃣ 分子間にはたらく力 *
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➀ 分子の形を説明できる。 ➁ 電気陰性度と極性について説明できる。 ➂ 分子間力と分子結晶について説明できる。
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11週 |
pp.62-63 Ⅰー3ー3⃣ 発展 pp.64-65 Ⅰー3ー4⃣ 高分子化合物 pp.66-67 Ⅰー3ー5⃣ 共有結合の結晶 |
⓵ 分子間力と沸点・融点について説明できる。 ➁ 代表的なプラスチックなど有機材料について,その性質,用途について説明できる。 ➂ 共有結合の結晶について説明できる。
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12週 |
pp.68-71 Ⅰー3ー6⃣ 金属結合と金属結晶 pp.72-73 Ⅰー3ーまとめ 化学結合と結晶 |
➀ 金属結合について説明できる。 ➁ 代表的な金属について,その性質や用途について説明できる。 ➂ 様々な結晶の性質や構造について比較し,説明できる。
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13週 |
p.202-203 資料 ➌ 化学で扱う数値ー指数 p.204-205 資料❹ 化学で扱う数値-有効数字 |
➀ 測定値と誤差について説明できる。 ➁ 有効数字について説明できる。 ➂ 有効数字の取り扱いに留意して四則演算ができる。
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14週 |
pp.76-80 Ⅱー1ー1⃣ 原子量・分子量・式量 |
➀ 原子の相対質量を算出できる。 ➁ 原子量および同位体の天然存在比を相互に算出できる。 ➂ 分子量・式量を算出できる。
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15週 |
◇総合演習 ♣ 実験➀ 石灰石と塩酸の反応 (1-2Qの理科演習時) |
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16週 |
★前期定期試験 (試験範囲;pp.46-75) ♠ 課題 pp.161-165 or 166-167 |
♤ 「食品保存の化学」または「化粧品の化学」に関するレポートをまとめる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
☆前期定期試験解説 pp.81-83 Ⅱー1ー2⃣ 物質量⓵ |
➀ アボガドロ定数を理解し粒子の個数と物質量を互いに算出できる。 ➁ 物質量と質量の関係を理解し,モル質量を用いて物質量と質量を互いに算出できる。
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2週 |
pp.84-89 Ⅱー1ー2⃣ 物質量➁ |
➀ 物質量と気体の体積の関係を理解し,物質量と気体の体積を互いに算出できる。 ➁ 気体の質量と体積,およびモル体積とモル質量から,気体の密度を算出できる。
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3週 |
pp.90-91 Ⅱー1ー3⃣ 溶液の濃度 pp.92-94 Ⅱー1ー4⃣ 化学反応式と物質量⓵ |
➀ 質量パーセント濃度とモル濃度を計算できる。 ➁ 質量パーセント濃度とモル濃度を互いに換算できる。 ➂ 化学反応式の意味を説明できる。
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4週 |
pp.95-97 Ⅱー1ー4⃣ 化学反応式と物質量➁ |
➀ 化学反応式から諸量を計算できる。
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5週 |
pp.98-99 Ⅱー1ー4⃣ 化学反応式と物質量➂ p.190-191 化学の諸法則
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➀ 過不足のある反応の量的関係を計算できる。 ➁ 化学の基本法則と原子説・分子説を説明できる。
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6週 |
pp.102-108 Ⅱー2ー1⃣ 酸・塩基 |
➀ 酸と塩基の定義を説明できる。 ➁ 酸と塩基の価数について説明できる。 ➂ 酸・塩基の強弱と電離度について説明できる。
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7週 |
pp.109-114 Ⅱー2ー2⃣ 水素イオン濃度とpH |
➀ 酸・塩基の水素イオン濃度を算出できる。 ➁ 酸・塩基のpHを算出できる。 ➂ pH 指示薬について説明できる。
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8週 |
★後期中間試験 (試験範囲;pp.76-101) ♠ 冬休みの課題 pp.168-171 |
♤ 「浄水場の化学」に関するレポートをまとめる。
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4thQ |
9週 |
☆後期中間試験解説 pp.115-119 Ⅱー2ー3⃣ 中和反応と塩 |
➀ 中和反応について説明できる。 ➁ 塩の種類を分類でき,正塩の水溶液の性質が説明できる。 ➂ 塩の反応について説明できる。
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10週 |
pp.120-125 Ⅱー2ー4⃣ 中和滴定 * |
➀ 中和の量的関係に関する演習問題が解ける。 ➁ 中和滴定の操作について説明できる。 ➂ 中和滴定曲線を描くことができる。
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11週 |
pp.128-134 Ⅱー3ー1⃣ 酸化と還元 |
➀ 酸化還元反応について説明できる。 ➁ 酸化数を求めることができる。 ➂ 酸化数の増減から酸化・還元を判断できる。
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12週 |
pp.135-141 Ⅱー3ー2⃣ 酸化剤と還元剤の反応 |
➀ 酸化剤・還元剤について説明できる。 ➁ 酸化剤・還元剤の半反応式を作れる。 ➂ 酸化還元反応式を作ることができる。
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13週 |
pp.142-143 Ⅱー3ー2⃣ 酸化還元反応の量的関係 |
➀ 酸化還元の量的関係について説明できる。 ➁ 酸化還元滴定に関する問題を解くことができる。
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14週 |
pp.144-148 Ⅱー3ー3⃣ 金属の酸化還元反応 |
➀ 金属のイオン化傾向について説明できる。 ➁ 金属の反応性について説明できる。
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15週 |
◇総合演習 ♣ 実験➁ 金属イオンの反応 (3-4Qの理科演習時) |
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16週 |
★学年末試験 (試験範囲;pp.102-148, 158-159) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | 前11,前12 |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | 前16 |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 3 | 前4 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前2 |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前2 |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | 前1 |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 3 | 前1 |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | 前3 |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | 前3 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | 前3 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | 前4 |
同位体について説明できる。 | 3 | 前4 |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | 前4 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | 前5 |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | 前5 |
原子のイオン化について説明できる。 | 3 | 前6 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | 前6 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 3 | 前6 |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 3 | 前6 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | 前6 |
イオン結合について説明できる。 | 3 | 前7 |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | 前7 |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | 前7 |
共有結合について説明できる。 | 3 | 前9 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | 前9 |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | 前12 |
金属の性質を説明できる。 | 3 | 前12 |
原子の相対質量が説明できる。 | 3 | 前14 |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | 前14 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | 後1 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | 前14,後1,後2 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | 後2 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 後4 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 後4,後5 |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 前6 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 後3 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 後3 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | 後6 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | 後6 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 後6 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 後7 |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 3 | 後9 |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | 後10 |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 後11,後12,後13 |
イオン化傾向について説明できる。 | 2 | 後14 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 2 | 後14 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 前15,後15 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 前15,後15 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 前13 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 前13,前15 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 前15,後15 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 前15,後15 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 前15,後15 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 前15,後15 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 前15,後15 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 後15 |