有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 D. R. Klein著、岩澤伸治監訳「クライン有機化学(上・下)」(東京化学同人)
担当教員 西井 圭,早乙女 友規

到達目標

1.アルケン・アルキンの性質・合成法・反応等を理解できる。
2.アルコール・フェノール・エーテル類の性質・合成法・反応等を理解できる。
3.共役π電子系とペリ環状反応・共役ジエンを理解できる。
4.芳香族化合物・アルデヒド・ケトン・カルボン酸とその誘導体・エノールとエノラート・アミンの性質・合成法・反応等を理解できる。

ルーブリック

標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アルケン・アルキンの性質・合成法・反応・アルコール・フェノール・エーテル類の性質・合成法・反応等を専門用語や化学反応式を用いて正しく示せる。アルケン・アルキンの性質・合成法・反応・アルコール・フェノール・エーテル類の性質・合成法・反応等を正しく示せる。アルケン・アルキンの性質・合成法・反応・アルコール・フェノール・エーテル類の性質・合成法・反応等を示せない。
評価項目2 共役π電子系とペリ環状反応・共役ジエン・芳香族化合物・アルデヒド・ケトン・カルボン酸とその誘導体・エノールとエノラート・アミンの性質・合成法・反応等を専門用語や化学反応式を用いて正しく示せる。 共役π電子系とペリ環状反応・共役ジエン・芳香族化合物・アルデヒド・ケトン・カルボン酸とその誘導体・エノールとエノラート・アミンの性質・合成法・反応等を正しく示せる。 共役π電子系とペリ環状反応・共役ジエン・芳香族化合物・アルデヒド・ケトン・カルボン酸とその誘導体・エノールとエノラート・アミンの性質・合成法・反応等を正しくを示せない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機化合物の化学、特に性質、合成法、反応を官能基の種類ごとに学修する。
授業の進め方・方法:
【評価方法】到達目標1-4:前期中間試験、前期定期試験、後期中間試験、後期定期試験および課題等により評価する。
原則として前期中間試験、前期末試験および後期中間試験、後期末試験の平均点を「試験」90%、小テスト・課題等を「その他」10%とし、その合計が60%以上のものを合格とする。
なお、試験の内容には自学自習の内容が含まれる。
【再試験】各中間・定期試験で60%を超えない学生を対象に再試験を行うが、極端に低得点の場合は再試験対象から除くので注意すること。
注意点:
【参考書】
1.Brown 著、村上監訳「ブラウン有機化学 上・下」(東京化学同人)
2.McMurry 著、伊東・児玉訳「マクマリー有機化学 上・中・下」(東京化学同人)
3. Smith 著、山本、大嶌監訳「スミス有機化学上・下」(化学同人)
4. Vollhardt, Schore 著、古賀・野依・村橋監訳「ボルハルト・ショアー現代有機化学 上・下」(化学同人)
5. Warren 著、野依・奥山・柴崎・檜山監訳「ウォーレン有機化学 上・下」(東京化学同人)
【前年度までの関連科目】 有機化学 I、物質工学入門 I・II、物質工学実験I、化学 I・II、生物科学
【現学年の関連科目】 生物化学、物質工学実験II
【次年度以降の関連科目】
4学年:有機化学 III、高分子化学、生物工学実験;5学年:有機工業化学、環境有機化学、環境化学;物質工学コース:有機合成化学、触媒化学、有機材料
【連絡事項】
1. 有機化学が多くの事実の羅列であると感じるのは間違いです。まず、教科書のまとめの暗記をやめましょう。そして、“事実をどう説明するか”に注意して教科書の説明を読みましょう。また、“なぜ起こるか”を理解する習慣を身に付けましょう。理解するには、自分で考えることが必要です。
2. 考え方の正しさを確認するために、例題等を数多く解答しましょう。色々な問題が解ければ、その内容を理解したことになります。それにより、無駄な暗記から逃れることができます。
3. 理解の助けとして教員を使ってください。質問等はメールでも受け付けます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有機化学I・II・IIIのガイダンス、有機化学Iの復習
 アルキン 
有機化学Iの重要な内容に関する演習問題を解ける。
アルキンへの付加反応を理解できる。
2週  アルキン  アルキンへの付加反応を理解できる。
3週  アルキン アルキンへの付加反応を理解できる。
4週  アルキン アルキンへの付加反応を理解できる。
5週  ラジカル反応 種々のラジカル反応を理解できる。
6週  ラジカル反応 種々のラジカル反応を理解できる。
7週  ラジカル反応 種々のラジカル反応を理解できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験問題の解説、13章 アルコール・フェノール 酸性度 アルコールの性質と合成を理解できる
10週  アルコール・フェノール 酸性度 アルコールの性質と合成を理解できる
11週  アルコール・フェノール 酸性度 アルコールの性質と合成を理解できる
12週  エーテル・エポキシド 合成・反応 エーテル・エポキシドの合成と反応を理解できる。
13週  チオール・スルフィド 合成・反応 チオール・スルフィドの合成と反応を理解できる。
14週  共役π電子系とペリ環状反応 分子軌道法とペリ環状反応を理解する。
15週  共役π電子系とペリ環状反応 分子軌道法とペリ環状反応を理解する。
16週 定期試験 
後期
3rdQ
1週  芳香族化合物 芳香族性を理解できる。
2週  芳香族化合物 芳香族化合物の反応を理解できる。
3週  芳香族化合物 芳香族化合物の反応を理解できる。
4週  芳香族置換反応 芳香族置換反応を理解できる。
5週  芳香族置換反応 芳香族置換反応を理解できる。
6週  芳香族置換反応 芳香族置換反応を理解できる。
7週  芳香族置換反応 芳香族置換反応を理解できる。
8週 後期中間試験 
4thQ
9週  アルデヒド・ケトン アルデヒド・ケトンの反応を理解できる。
10週  アルデヒド・ケトン アルデヒド・ケトンの反応を理解できる。
11週  カルボン酸とその誘導体 カルボン酸とその誘導体の反応を理解できる。
12週  カルボン酸とその誘導体 カルボン酸とその誘導体の反応を理解できる。
13週  エノールとエノラート エノールとエノラートの反応を理解できる。
14週  エノールとエノラート エノールとエノラートの反応を理解できる。
15週  アミン アミンの反応を理解できる。
16週 後期定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
共鳴構造について説明できる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。3
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000