この講義では,材料化学と生化学の両方に必要な物理化学の基礎を学ぶ.溶液の熱力学,化学平衡,電気化学,放射化学について理解することを到達目標とする.
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
相転移と相平衡/溶液(1)・講義 |
理想溶液,溶媒の化学ポテンシャルについて理解する. [予習・復習] 教科書演習4D.2, 4D.4, 4D.5.
|
2週 |
相転移と相平衡/溶液(2)・講義 |
理想希薄溶液,溶質の化学ポテンシャル,実在溶液:活量について理解する. [予習・復習] 教科書演習4D.9, 4D.12.
|
3週 |
相転移と相平衡/束一的性質・講義 |
沸点や凝固点の変化,浸透につい理解する. [予習・復習] 教科書演習4E.1, 4E.4..
|
4週 |
相転移と相平衡/混合物の相図・講義 |
揮発性液体の混合物,液体―液体の相図,液体―固体の相図,帯域精製,ネルンストの分配の法則について理解する. [予習・復習] 教科書演習4F.1, 4F.2..
|
5週 |
化学変化と化学平衡/反応の熱力学・講義 |
反応ギブスエネルギー,反応ギブズエネルギーの組成変化,平衡に到達した反応,標準反応ギブズエネルギーについて理解する. [予習・復習] 教科書演習5A.1, 5A.2, 5A.,4, 5A.6, 問題5.1, 5.6.
|
6週 |
化学変化と化学平衡/平衡定数・講義 |
平衡組成,濃度で表した平衡定数の式,平衡定数の分子論的解釈について理解する. [予習・復習] 教科書演習5B.1, 5B.2, 5B.5.
|
7週 |
化学変化と化学平衡/諸条件による平衡の移動・講義 |
平衡の移動に対する温度の効果,圧縮の効果,触媒の存在について理解する.予習・復習:教科書演習5C.1, 5C.2, 5C.4.
|
8週 |
中間試験 |
相平衡,化学平衡について理解し,関連した問題を解くことができる.
|
2ndQ |
9週 |
試験返却/放射化学・講義 |
原子核と放射線,放射線の性質と利用,核反応について理解する.
|
10週 |
化学変化と化学平衡/プロトン移動平衡・講義
|
ブレンステッド―ロウリーの理論,プロトン付加とプロトン脱離について理解する. [予習・復習] 教科書演習5D.1, 5D.3.
|
11週 |
化学変化と化学平衡/多プロトン酸,塩水溶液の酸塩基平衡・講義 |
逐次プロトン脱離,化学種の分率組成,塩水溶液のpH,酸塩基滴定,緩衝作用について理解する. [予習・復習] 教科書演習5E.2, 5F.3.
|
12週 |
化学変化と化学平衡/溶解度平衡・講義 |
溶解度定数,共通イオン効果,溶解度に与える塩の添加効果について理解する. [予習・復習] 教科書演習5G.3.
|
13週 |
化学変化と化学平衡/溶液中のイオン,化学電池・講義 |
平均活量係数,デバイ-ヒュッケルの理論,イオンの移動,半反応と電極,電極反応について理解する. [予習・復習] 教科書演習5H.1, 5H.2, 5H.3, 5H4.
|
14週 |
化学変化と化学平衡/化学電池・講義 |
いろいろな電池,電池反応,電池電位について理解する. [予習・復習]教科書演習5I.1, 5I.2, 5I.3.
|
15週 |
化学変化と化学平衡/標準電位・講義 |
標準電位,電位のpHによる変化,電気化学系列,標準電位からの熱力学データの求め方について理解する. [予習・復習]教科書演習5J.3, 5J.4.
|
16週 |
定期試験 |
化学平衡,電気化学,放射化学について理解し,関連した問題を解くことができる.
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 4 | |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 4 | |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 4 | |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 4 | |
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。 | 4 | 前15 |
束一的性質を説明できる。 | 4 | 前13 |
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。 | 4 | 前13 |
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。 | 4 | 前13 |
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。 | 4 | 前14 |
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 4 | |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 4 | |
均一および不均一反応の平衡を説明できる。 | 4 | |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | 前2 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | 前4 |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | 前6 |
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。 | 4 | |