日本文学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 日本文学
科目番号 0053 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 一般科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 テキストが品切れのため,プリントを配布する.低学年で使用した国語便覧があると良い.
担当教員 小池 博明

到達目標

我が国の文学の最高傑作である『源氏物語』について,その時代的・文化的背景と関連づけておおよそ理解することができる.また,『源氏物語』について,自らの考えを述べることができる.


 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
『源氏物語』の理解『源氏物語』について,注釈書や関連資料を参考にしながらおおよそ理解できる.また,『源氏物語』について,自らの考えを述べることができる.『源氏物語』について,注釈書や関連資料を使って,理解しようとすることができる.『源氏物語』が理解できない.
『源氏物語』に関連する,日本文化の理解『源氏物語』を,その時代的・文化的背景に関連づけて,おおよそ理解できる.『源氏物語』の時代的・文化的背景をおおよそ理解できる.『源氏物語』の背景が理解できない.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 我が国の最高の文学作品と位置づけられる『源氏物語』を、現代語訳の付いた注釈書や関連資料を参考にしながら,じっくりと読み味わう.作品の内容から,平安時代の人々の考え方,感じ方や社会のあり方などを知り,そこから受講者各人に様々なことを感じたり,考えたりしてもらいたいので,文法事項は内容や表現などに深く関わる場合のみ触れることとする.
 平安時代物語の発端となる桐壺巻(冒頭部分)と,ヒロイン若紫の出会いや光源氏と藤壺との密会など、物語全体に大きな影響を与える若紫巻を取り上げる予定である(なお、受講者との話し合いで、他の巻を取り上げる場合もある).また,今年度は,紫式部を主人公とする大河ドラマ「光る君へ」が放映され、平安時代の文化や歴史を知る良い機会となる。「光る君へ」は、『源氏物語』以上に『大鏡』『栄花物語』『紫式部日記』をもとにしている。こうした作品も、取り上げる予定である.

授業の進め方・方法:
 現代における『源氏物語』の代表的注釈書である『古典セレクション 源氏物語』を,ときに教授者の私見も交えつつ講義する.講義形式ではあるが,できるだけ受講者と対話して進めていきたい.なお,この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.
注意点:
〈成績評価〉レポート(70%),課題など(30%)の合計100点満点で(A-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
〈オフィスアワー〉16:00~17:00,管理・一般科棟3F国語教員室. この時間にとらわれずに必要に応じて来室してください.
〈先修科目〉国語Ⅱ

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
『源氏物語』概説①
・授業を受けるにあたって,必要な事
・『源氏物語』を読むに当たって必要な歴史的、社会的、文化的知識が理解できる.
2週 『源氏物語』概説② ・『源氏物語』のおおよそのあらすじが理解できる.
3週 桐壺① ・桐壺のあらすじが理解できる.
・「〔1〕帝の桐壺更衣への御おぼえまばゆし」「〔2〕更衣に皇子誕生,方々の憎しみつのる」(前半)が理解できる.
4週 桐壺② 「〔2〕更衣に皇子誕生,方々の憎しみつのる」(後半),「〔3〕若宮三歳になり,袴着の儀式を行う」が理解できる.
5週 桐壺③ 「〔4〕更衣病む,帝に別れて退出,命果てる」「〔5〕無心の若宮,更衣の里に退出する」が理解できる.
6週 若紫(紫の上との出会い)① ・若紫巻のあらすじが理解できる.
・「〔1〕源氏,瘧病(わらわやみ)をわずらい,北山の聖を訪れる」が理解できる.
7週 若紫(紫の上との出会い)② 「〔2〕源氏,なにがし僧都の坊に女人を見る」「〔4〕源氏,紫の上を見いだして恋慕する」(前半)が理解できる.
8週 若紫(紫の上との出会い)③ 「〔4〕源氏,紫の上を見いだして恋慕する」(後半),「〔6〕源氏,紫の上の素性を聞き僧都に所望する」(前半)が理解できる.
2ndQ
9週 若紫(紫の上との出会い)④ 「〔6〕源氏,紫の上の素性を聞き僧都に所望する」(後半),「〔7〕源氏,尼君に意中を訴え,拒まれる」(前半)が理解できる.
10週 若紫(紫の上との出会い)⑤ 「〔7〕源氏,尼君に意中を訴え,拒まれる」(後半)が理解できる.
11週 若紫(紫の上との出会い)⑥ 「〔10〕源氏,公達と帰還、紫の上、源氏を慕う」が理解できる.
12週 若紫(紫の上との出会い)⑦ 「〔11〕源氏,葵の上と不和 紫の上を思う」が理解できる.
13週 若紫(藤壺との密通)① 「〔13〕藤壺,宮中を退出 源氏,藤壺と逢う」が理解できる.
14週 若紫(藤壺との密通)② 「〔14〕源氏・藤壺の苦悩 藤壺解任,宮中に帰参」(前半)が理解できる.
15週 若紫(藤壺との密通)③ 「〔14〕源氏・藤壺の苦悩 藤壺解任,宮中に帰参」(後半)が理解できる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合0030700100
配点0030700100