到達目標
1. 宇宙の中の惑星として地球があり、その外観と地表の環境がプレート活動や地震,火山活動から作られたことを理解する。
2. 地球表層の大気のシステムと海洋のシステムを理解する
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 宇宙の構造や地球の構造を知り、その特徴が物理的プロセスから説明できることを理解し、さらにそれらを数値的な計算で確認することができる。 | 宇宙の構造や地球の構造を知り、その特徴が物理的プロセスから説明できることを理解する。 | 宇宙の構造や地球の構造を知らず、その特徴が物理的プロセスと関連していることも理解できない。 |
評価項目2 | 人類の生活環境である地球表面の構成とその変化を知り、その特徴が物理的プロセスから説明できることを理解し、さらにそれらを数値的な計算で確認することができる。 | 人類の生活環境である地球表面の構成とその変化を知り、その特徴が物理的プロセスから説明できることを理解する。 | 人類の生活環境である地球表面の構成とその変化を理解できない。またその特徴が物理的プロセスと関連していることも理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
近年の急激に進歩した技術は、我々の生活の隅々に入り込み個人の能力を飛躍的に増大した。しかしながらその一方で、それらの技術は「ブラックホボックス化」し、その真の姿(原理)が見えにくくなっている。そのため、このような時代・世界においては、技術者が責任ある行動や決断を行うために、背景にある科学的原理を理解する事によって自分自身の理解力、洞察力を高めることが必要となる。「地球惑星物理」は、我々が生存する環境(地球・宇宙)を理解するための基礎となると同時に、科学を理解するための基本的方法を学ぶことを目的としている。具体的には、
(1)自然と環境の性質を知識と数式によって理解すること:数理的理解
(2)物理学を理解することで自然界のいろいろな現象を統一的に説明できること:普遍性の理解
を得ることを目的とする。そのためには、「科学を理解すること」が単なる問題の解答を見つける能力と異なる事を認識し、創発的思考や、自ら間違いを訂正する能力を訓練してもらいたいと考えている。
授業の進め方・方法:
この授業では、実際にものを見ることに重点を置き,普段の生活では実感することが難しい宇宙や地球といった巨大な対象について視聴覚教材を用いて「理解する」することを目的とする。受け身にならないよう授業中にプリントを配布し、また口頭で質問を投げかけるので、それに答えられるように授業の内容を「理解」していくことを重視して欲しい。なお、講義内容は予定であり、学生の理解度を考慮して変更する可能性があることに留意すること。
注意点:
関連科目 生物、数学
事前学習 あらかじめ講義内容に該当する部分の教科書を読み、理解できるところ、理解でき ないところを明らかにしておく。
事後展開学習 進度に合わせ、教科書の問題や問題集を自学・自習で解いておくこと。
学修単位の履修上の注意
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロダクション |
講義方法、授業方法、成績評価方法の説明を理解する。また、科学的表記法を理解する。
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2週 |
測定と有効数字 |
科学の手法と測定の意味が理解でき、有効数字を用いた計算ができる。「変位」と「速度」の概念を理解し、簡単な計算を行う。
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3週 |
太陽系と地球 |
太陽系を構成する惑星の中に地球型と木製型の惑星があり、地球がハビタブルゾーンにあること、また月は地球の衛星であることを理解する。(5,6,9)
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4週 |
地球の誕生と構造 |
地球の誕生の様子と、そこから導かれる構造を理解・説明できる。(18,19)
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5週 |
地球内部の動き |
地球の内部構造の知識から、プレートテクトニクスや火山の仕組みを理解・説明できる。(20,21)
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6週 |
地震のメカニズム1 |
プレート境界で起こる地震の原因と性質を理解・説明できる。(22,23)
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7週 |
地震のメカニズム2 |
活断層で起こる地震の原因と性質を理解・説明できる。(24)
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8週 |
前期中間試験 |
問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消する。
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2ndQ |
9週 |
大気の構造 |
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。また、大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。 (27,28)
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10週 |
大気の大循環 |
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。(29,30,31)
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11週 |
海水とその運動 |
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。(32)
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12週 |
地球環境の考え方 |
地球の炭素循環システムを理解し、その説明ができる。(38)
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13週 |
気象と海 |
海と気象の関係を理解し、エルニーニョ現象や高潮などを説明できる。(33)
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14週 |
地球と人間 |
地球温暖化の問題点、原因と対策について理解する。
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15週 |
前期末試験 |
問題を解答することができる。理解が不十分な点を解消する。
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16週 |
試験の返却・解説とまとめ。 |
試験の返却・解説と地球規模の現象の捉え方をまとめる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | ライフサイエンス・アースサイエンス | ライフサイエンス・アースサイエンス | 地球に生命が誕生した起源を説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
太陽系を構成する惑星の中に地球があることを理解し、天体の運動と周期性について説明できる。 | 3 | 前3,前4 |
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。 | 3 | 前9,前10 |
地球温暖化を太陽の放射エネルギー及び大気・海洋による熱輸送と関連付けて説明できる。 | 3 | 前9,前10 |
原始地球の変遷について説明できる。 | 3 | 前4 |
地球におけるマグマの生成や火山活動を理解して、人間生活に与える影響を説明できる。 | 3 | 前5 |
地震の発生と断層運動を理解して、地震活動をプレートの運動と関連付けて説明できる。 | 3 | 前6,前7 |
地球温暖化の問題点と対策について説明できる。 | 3 | 前13,前14 |
評価割合
| 定期試験 | 課題、レポート、その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |