概要:
化学・一般化学演習Ⅰ・化学特論Ⅰで得た知識を確実なものにするために、少人数(4人または5人)の班に分かれて実験(12テーマ)する。実験レポートの作成や模範レポートの解説を通じて、化学全般への理解を深める。
授業の進め方・方法:
実験実施前には必ず予習を行い、実験終了後にはレポートを提出し、担当教員とのディスカッションを通じて理解を深める。実験レポートに不備がある場合、再提出する。
注意点:
事前学習・・・事故を未然に防ぐためにも、理解を深めるためにも、配布プリントにある実験器具・薬品・方法について予習する。(予習忘れがあれば、準備・取組点を減点する)
実験中・・・白衣・ゴーグル・上履きを着用し、注意事項を必ず守って積極的に取り組み、注意深い観察・実験データの収集に心がける。(忘れ物や実験態度の不良があれば、準備・取組点を減点する)
事後展開学習・・・実験レポートは、教科書や図書館の資料なども活用して、配布プリントに要領よくまとめる。提出期限を守り、必ず提出する。(提出期限遅れがあれば、準備・取組点を減点する)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
全体実験ガイダンス |
実験実施時の留意点や注意事項などが理解できる。
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2週 |
物質量を考える |
米粒の体積・質量・粒子数の関係を調べる実験を通じて、1モルの大きさを様々に例えて説明できる。
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3週 |
炎色反応 |
固体燃料上で様々な金属イオンを燃焼させる実験を通じて、炎色反応の仕組みについて大まかに説明できる。
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4週 |
物質の構造と溶解性 |
様々な極性の物質を水や油の溶媒に溶解させる実験を通じて、溶解性との関係について理解できる。
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5週 |
物質の分離・精製 |
ペーパークロマト、再結晶、抽出などの分離・精製について体験し説明できるようになる。
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6週 |
化学反応の量的関係 |
定量の塩酸に異なる質量の炭酸カルシウムを加える実験を通じて、化学反応式の係数との関係について説明できる。
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7週 |
酸塩基とpH指示薬 |
様々なpHの溶液を試験紙や指示薬で確認する実験を通じて、pHと試験紙や指示薬との関係について説明できる。
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8週 |
中和滴定 |
様々な中和滴定実験を通じて、中和反応に関する量的関係について説明できる。
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4thQ |
9週 |
酸化還元反応 |
様々な酸化還元実験を通じて酸化還元反応に関する量的関係について説明できる。
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10週 |
電気分解反応 |
電池による酸化還元反応、銅の電解精錬を通じて、酸化還元反応に関する量的関係について説明できる。
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11週 |
金属イオンの検出 |
複数の金属イオンに、系統的に様々な検出試薬を加える実験を通じて、沈殿や錯形成反応について説明できる。
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12週 |
反応熱とヘスの法則 |
水酸化ナトリウムの溶解熱や塩酸との中和熱を計測する実験を通じて、反応熱をヘスの法則で説明できる。
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13週 |
分子量・蒸気圧の測定 |
水上置換法による分子量測定、蒸気圧測定、デュマ法による分子量測定を通じ、多様な分子量測定法が説明できる。
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14週 |
レポート指導 |
レポートが正しく書けるようになる。
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15週 |
レポート指導 |
レポートが正しく書けるようになる。
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16週 |
後片付け・実験予備日 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。 | 2 | 後1 |
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。 | 2 | 後1 |
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通) | 2 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。 | 2 | |
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通) | 2 | |
実験結果を表やグラフなどに見やすく整理できる。 | 2 | 後2,後14,後15 |
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(物理実験と共通) | 2 | 後2,後14,後15 |
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(物理実験と共通) | 2 | 後2,後14,後15 |
工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。 | 2 | |
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。 | 2 | |
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。 | 2 | 後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13 |
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。 | 2 | 後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野(実験・実習能力) | 化学・生物系分野(実験・実習能力) | 到達目標 | 2 | |
使用する試薬の危険性を理解し、適切に取り扱うことができる。 | 2 | |
実験廃液の分類方法を理解し、適切に処理できる。 | 2 | |
安全を意識して実験に取り組み、災害時の対応について説明できる。 | 2 | |
実験の目的・理論・操作方法を説明できる。 | 2 | |
実験データを正しく取り扱うことができる。 | 2 | |
適切な構成と文章でレポートを作成できる。 | 2 | |