到達目標
1. 固体物質における化学結合,結晶の種類,構造,性質,特徴が理解できる。
2. 溶解平衡と溶解度,希薄溶液,浸透と浸透圧,コロイド溶液が理解できる。
3. 可逆反応と化学平衡,平衡定数,酸・塩基の電離平衡,塩の加水分解,弱酸と弱塩基の遊離,緩衝液,難溶性塩の溶解平衡が理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 化学結合の種類を理解し,固体物質における化学結合,代表的な結晶の種類,構造,性質,特徴について的確に説明できる。 | 化学結合の種類を理解し,固体物質における化学結合,代表的な結晶の種類,構造,性質,特徴について説明できる。 | 化学結合の種類が説明できない。固体物質における化学結合,代表的な結晶の種類,構造,性質,特徴について説明できない。 |
評価項目2 | 溶解平衡と溶解度,希薄溶液,浸透と浸透圧,コロイド溶液,可逆反応・化学平衡・平衡定数が的確に説明でき、これらの計算問題に正しく答えることができる。 | 溶解平衡と溶解度,希薄溶液,浸透と浸透圧,コロイド溶液,可逆反応・化学平衡・平衡定数が説明でき、これらの計算問題に答えることができる。 | 溶解平衡と溶解度,希薄溶液,浸透と浸透圧,コロイド溶液,可逆反応・化学平衡・平衡定数が説明できず、これらの計算問題に答えることができない。 |
評価項目3 | 酸・塩基の電離平衡,塩の加水分解,弱酸と弱塩基の遊離,緩衝液,難溶性塩の溶解平衡が的確に説明でき、これらの計算問題に正しく答えることができる。 | 酸・塩基の電離平衡,塩の加水分解,弱酸と弱塩基の遊離,緩衝液,難溶性塩の溶解平衡が説明でき、これらの計算問題に答えることができる。 | 酸・塩基の電離平衡,塩の加水分解,弱酸と弱塩基の遊離,緩衝液,難溶性塩の溶解平衡が説明できず、これらの計算問題に答えることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
1年次履修の化学を基礎として,物質の構成や物質の変化について,分子・原子・イオンなどの基本的な構成粒子を基に考えを発展させる。また,化学反応について,化学平衡などの数学的な取り扱いについて理解できるように,演習を含めて講義を行う。
授業の進め方・方法:
座学による講義が中心となる。自分で教科書を読み,基礎的内容を理解していることを前提に授業を進める。講義中に課す課題および問題集に取り組めるようにして,各自の理解度を深める。また,小テストを実施することで,各自の理解度を確認する。定期試験返却時に解説を行い,理解が不十分な点を解消する。
注意点:
関連科目
一般化学演習Ⅱ(2年,1単位),分析化学(3年,2単位)
学習指針
事前学習・・・予め指示をするので,教科書を読み,学習した内容をノートにまとめておくこと。授業は基礎的内容を理解していることを前提に進める。授業中に教科書の内容や問題の解答等を説明して,理解を深める。
事後展開学習・・・講義ノートを見直し、追記、まとめをやっておくこと。課題や問題集の指定問題を自分で考えて答えを導いた後,解答を参考にして,分からなかった点について理解を深めておくこと。
課題を貸すので、課題は原則、WEBCLASSにて提出すること。
定期試験・・・「化学特論II」の授業で学習した内容から出題する。授業の内容をしっかりと理解して,覚えておくことが必要である。
学修単位の履修上の注意
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション 固体の構造(化学結合と結晶) |
化学特論Ⅱの学習の意義や内容,評価の方法が理解できる。 固体を形成する化学結合の種類を理解し、固体の物理的性質との関係を説明できる。また、代表的な金属結晶、イオン性結晶、分子結晶、共有結合性結晶の構造について理解できる。
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2週 |
溶解平衡と溶解度 |
溶媒による溶解性の違いを理解できる。固体の溶解度,再結晶による物質の精製,気体の溶解度・ヘンリーの法則が理解でき,これに関する計算ができる。
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3週 |
濃度の計算 |
質量%濃度,体積%濃度(溶質が溶液),モル濃度,質量モル濃度が理解でき,これに関する計算ができる。
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4週 |
希薄溶液の性質 |
蒸気圧降下,沸点上昇・凝固点降下が理解でき,これに関する計算ができる。
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5週 |
浸透と浸透圧 コロイド溶液 |
浸透と浸透圧,ファントホッフの法則が理解でき,これらを用いた計算ができる。コロイド溶液の性質が理解できる。
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6週 |
化学平衡とその移動 |
可逆反応,反応速度と化学平衡,平衡定数が理解でき,平衡定数に関する計算ができる。
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7週 |
前期中間試験 |
これまでの授業内容を理解し,試験問題を正しく解答することができる 。
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8週 |
試験返却
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試験返却をして,試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。
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2ndQ |
9週 |
化学平衡とその移動2 |
反応条件の変化と平衡移動の関係が理解できる。濃度変化,圧力変化,温度変化などよる平衡移動について理解できる。平衡移動と平衡定数の関係が理解できる。
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10週 |
電離平衡 |
弱酸・弱塩基の電離定数,水素イオン濃度とpHが理解でき,これらに関する計算ができる。
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11週 |
電離平衡2 |
多価の酸の電離とpHについて理解でき,pHの計算ができる。塩の加水分解が理解でき,弱酸・弱塩基の塩の水溶液のpHが計算できる。弱酸・弱塩基の遊離について理解できる。
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12週 |
電離平衡3 |
緩衝液の原理が理解でき,緩衝液に関するpHの計算ができる。滴定曲線について加水分解,緩衝作用を用いて理解できる。
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13週 |
難溶性塩の溶解平衡 |
難溶性塩の水溶液中の平衡が理解でき,溶解度積の計算ができる。溶解平衡と共通イオン効果について理解できる。
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14週 |
難溶性塩の溶解平衡2 |
沈殿滴定について理解できる。硫化水素の電離と硫化物の沈殿の関係が理解でき,その計算ができる。水素イオン濃度と硫化物の沈殿生成について理解でき,その計算ができる。
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15週 |
前期末試験 |
授業内容を理解し,試験問題を正しく解答することができる
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16週 |
試験返却
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試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消できる
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学 | 化学 | イオン結合について説明できる。 | 3 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
共有結合について説明できる。 | 3 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
金属の性質を説明できる。 | 3 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 前10 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 前3 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 前3 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | 前10 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | 前11 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 前10 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 前10 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 3 | 前13 |
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 3 | 前14 |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 3 | 前11 |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 3 | 前11 |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 3 | 前12 |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | 前11 |
評価割合
| 定期試験 | 課題 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 0 | 20 |
専門的能力 | 70 | 0 | 10 | 80 |