到達目標
1. (1) バイオプロセスにおける生物化学工学の役割について説明できる、(2) 基礎的な工学計算ができる、(3) 実験データの誤差の取り扱い及び統計解析ができる、(4) 実験データの効果的なプレゼンテーション手法について説明できる、(5) 実際の実験データの解析ができる
2. (1) 生体触媒の特性について説明できる、(2) 酵素分子特性について説明できる、(3) 反応速度、反応速度式を理解し、反応物質濃度の時間変化から反応次数の決定及び反応速度定数の算出ができる
3. (1) 反応速度論の基礎:反応データから活性化エネルギーを算出できる、(2) 酵素反応速度論の考え方について説明できる、(3) 酵素活性測定について説明できる、(4) 反応データから速度パラメーターの決定ができる
4. (1) 酵素阻害形式及びその評価法についての理解し、反応データから阻害形式の決定及び阻害剤定数の算出ができる、(2) バイオプロセスにおける単位操作について説明できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | バイオプロセスにおける生物化学工学の役割について説明でき、実際の実験データを適切な工学計算処理を行うとともに、データ誤差の統計解析を行い、データの効果的なプレゼンテーションができる。 | 実際の実験データの適切な工学計算処理を行い、データの効果的なプレゼンテーションができる。 | 実際の実験データの適切な工学計算処理ができない。 |
評価項目2 | 生体触媒の特性について理解し、酵素分子特性について説明できる。また、反応速度、反応速度式を理解し、反応物質濃度の時間変化から反応次数の決定及び反応速度定数の算出ができる。 | 反応物質濃度の時間変化から反応次数の決定及び反応速度定数の算出ができる。 | 反応物質濃度の時間変化から反応次数の決定及び反応速度定数の算出ができない。 |
評価項目3 | 反応データから活性化エネルギーを算出でき、酵素反応速度論の考え方について理解し、酵素活性測定について説明できる。また、反応データから速度パラメーターの決定ができる。 | 反応データから速度パラメーターの決定ができる。 | 反応データから速度パラメーターの決定ができない。 |
評価項目4 | 酵素阻害形式及びその評価法について理解し、反応データから阻害形式の決定及び阻害剤定数の算出ができる。バイオプロセスにおける単位操作について説明できる。 | 反応データから阻害形式の決定ができる。 | 反応データから阻害形式の決定ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
生物化学工業分野において必要とされる工学的センスの基礎を養うことを目的とする。2年次の化学工学基礎、3年次の化学工学Iで学習した物質・エネルギー収支、流動、伝熱といった化学工学における基礎事項が、生物化学を基盤とする実際のバイオ生産プロセスにおいてどのように応用されているかを、工学計算の基礎並びに実験データの扱い方を学ぶとともに、様々な実例を紹介し、演習を行いながら概説する。
授業の進め方・方法:
講義では、生物化学工学の基礎を教授するとともに、実際のデータを用いた演習も行うので、計算機、定規、グラフ用紙(普通, 片対数, 両対数方眼紙)を用意すること。
注意点:
関連科目
化学工学I、生物化学I、生物化学II、応用微生物学
学習指針
講義にあたっては、2年次、3年次及び同学年次に開講されている化学工学系及び生物系科目と関連づけて進めていきたい。参考文献は適宜紹介する。
自己学習
目標を達成するためには、授業以外にも予習復習を怠らないこと。
事前学習
あらかじめシラバスを読んで講義内容に該当する部分を把握し、書籍等を読み、理解できるところ、理解できないところを明らかにしておくこと。
事後展開学習
講義ノートを見直し、追記、まとめをやっておくこと。また、各種グラフ用紙の使い方も復習しておくこと。
学修単位の履修上の注意
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
総論 |
バイオプロセスにおける生物化学工学の役割について説明できる
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2週 |
生物化学工学計算の基礎(1) |
単位、単位換算、換算係数について説明できる。
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3週 |
生物化学工学計算の基礎(2) |
実験データのプレゼンテーションについて説明できる。
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4週 |
生物化学工学計算の基礎(3) |
実際の実験データを用いた解析ができる。
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5週 |
生体触媒の特性 |
生体触媒の特性について説明できる。
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6週 |
酵素活性 |
酵素の活性発現と酵素量について説明できる。
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7週 |
前期中間試験 |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる
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8週 |
酵素反応速度論 (1) |
酵素反応の活性化エネルギーを求めることができる。
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2ndQ |
9週 |
酵素反応速度論 (2) |
MichaelisとMentenの考え方について説明することができる。
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10週 |
酵素反応速度論 (3) |
酵素活性測定法と速度パラメーターについて説明することができる。
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11週 |
酵素反応速度論 (4) |
プロット法により速度パラメーターの算出ができる。
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12週 |
酵素反応速度論 (5) |
阻害形式について説明することができる。
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13週 |
酵素反応速度論 (6) |
酵素反応データから阻害形式を判別することができる。
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14週 |
バイオプロセスにおける単位操作 |
バイオプロセスにおける単位操作について説明することができる。
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15週 |
前期末試験 |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる
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16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 前2 |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 3 | 前14 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 40 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |