概要:
分離に関する単位操作は化学プロセスのみならず,産業界では重要な地位を占めている。本講義では,環境問題の解決に特に重要な役割を示す分離工学の基礎知識を習得し,吸着現象,吸着平衡,吸着装置の基礎的な事項と設計計算法および膜分離の原理・プロセス計算について学ぶ。
授業の進め方・方法:
環境問題における分離工学の重要性を踏まえ,吸着工学,膜分離を含めた環境分離工学に関する基礎事項を学ぶ。さらに,吸着現象について解説し,種々の吸着剤の特性について講義するとともに吸着平衡,吸着剤を利用した化学装置について,設計計算法などを解説し,環境問題への適用例等,基本的な問題の演習を行う。また,膜分離の基礎,膜分離プロセスの概要について解説する.
注意点:
〔関連科目〕
物理化学Ⅰ,物理化学Ⅱ,化学工学Ⅰ,化学工学Ⅱ、微粒子工学
〔学習指針〕
現象の数式化,物質移動の考え方等,数学的な取り扱いも多いので,化学工学的な考え方をしっかり理解すること。
〔自己学習〕
目標を達成するためには,授業以外にも予習復習を怠らないこと。
〔事前学習〕
あらかじめ講義内容に該当する部分の参考図書を読み,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておくこと。
〔事後展開学習〕
講義ノートを見直し,追記,まとめをやっておくこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
環境分離工学の基礎 |
分離の原理と方法,環境問題への関わりについて理解できる。
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2週 |
吸着現象および吸着剤 |
吸着現象の基礎的事項,吸着剤の種類,多孔体について理解できる。
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3週 |
吸着平衡1 |
吸着平衡,吸着等温線について説明でき,Langmuir 式の導出ができる。
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4週 |
吸着平衡2 |
Henry 式,Langmuir 式,Freundlich 式による実験データの相関ができる。
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5週 |
イオン交換平衡 |
イオン交換平衡について理解し,吸着との違いが説明できる。
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6週 |
多成分吸着平衡 |
多成分系の吸着平衡関係について理解し、Langmuir 型の式の導出ができる。
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7週 |
後期中間試験 |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
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8週 |
試験返却および吸着速度 |
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。 吸着における物質移動現象,吸着速度の概念が理解できる。
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4thQ |
9週 |
回分吸着 |
回分吸着操作における計算法について理解できる。
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10週 |
固定層吸着1 |
固定層における物質移動について説明し,破過曲線について理解できる。
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11週 |
固定層吸着2 |
固定層吸着操作における計算法について理解できる。
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12週 |
固定層吸着3 |
固定層吸着操作における計算法の応用例について演習できる。
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13週 |
膜分離1 |
膜分離の基礎と膜分離プロセスの概要について説明できる。
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14週 |
膜分離2 |
膜分離プロセスの設計について理解できる。
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15週 |
学年末試験 |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
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16週 |
試験返却およびまとめ |
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。 環境分離工学のまとめが理解できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後14,後15 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | 後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後14,後15 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | 後5,後7,後9,後10,後11,後12,後14,後15 |
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |