鉄筋コンクリート工学実験

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 鉄筋コンクリート工学実験
科目番号 5118 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 〔教科書〕 建設材料実験法 建設材料実験教育研究会編 〔参考書・補助教材〕 適宜プリントを配布する
担当教員 川添 敦也,安井 賢太郎

到達目標

コンクリートの圧縮・曲げ・引張・せん断強度を求め各強度の関係を知る。RCはりを作製し、はりの曲げ試験を実施し破壊性状や腹鉄筋の有効性、載荷レベルごとの応力状態を知る。また、本実験は、グループにおける各自の役割を遂行する中で、開発型技術者にとって必要な工学的知識(論理)を実験により確認し、実験項目に関する知識を修得することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.鉄筋コンクリRCはりの曲げ試験鉄筋コンクリートの曲げ試験における応力、耐力、たわみ計算ができる。ひび割れ発生による耐力の低下、中立軸位置の変化等について説明できる。また、ひび割れの進展状況や破壊性状について考察できる。鉄筋コンクリートの曲げ試験において、断面に生じるコンクリートの応力、鉄筋の応力を理論値と実測値を比較検討できる。また、耐力、たわみの計算ができる。鉄筋コンクリートの曲げ試験において、断面に生じるコンクリートの応力、鉄筋の応力、曲げ耐力、たわみについて説明ができる。
2.偏心荷重を受ける短柱の応力度分布柱に偏心して軸方向力が作用するときの応力分布を理解し、応力状態を図にわかりやすく表現できる。柱に偏心して軸方向力が作用するときの応力計算ができる。柱に偏心して軸方向力が作用するときの応力計算ができない。
3.コンクリートのひび割れ深さの測定超音波法によるコンクリートのひび割れ深さの測定を正確に行うことができる。超音波法によるコンクリートのひび割れ深さの測定を行うことができる。超音波法によるコンクリートのひび割れ深さの測定を行うことができない。
4.コンクリート非破壊試験テストハンマーを使った反発硬度の測定方法、およびコンクリート強度の計算方法について正確に説明できる。テストハンマーを使った反発硬度の測定方法、およびコンクリート強度の計算方法について概ね説明できる。テストハンマーを使った反発硬度の測定方法、およびコンクリート強度の計算方法について説明できない。
5.既製コンクリート杭の浸透探傷試験浸透探傷試験にて溶接部表面の傷を検出することができ、試験原理や溶接欠陥の起こる原因と対策について適切に(8割以上)説明できる。浸透探傷試験にて溶接部表面の傷を検出することができ、試験原理や溶接欠陥の起こる原因と対策について概ね(6割以上)説明できる。浸透探傷試験にて溶接部表面の傷を検出することができ、試験原理や溶接欠陥の起こる原因と対策について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 1 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 1-b 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 4 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 4-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンクリート工学、鉄筋コンクリート工学の講義を基本にして、実験を通し基礎理論を確認する。
授業の進め方・方法:
教材および配布するプリント等を十分予習して、実験に参加する必要がある。
注意点:
実験終了時に、担当者から実験レポートの提出の指示があるので、指示された日時まで必ず提出すること。実験準備は実験前日に行うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鉄筋コンクリートの特性(実験説明) 1.RCはりの断面決定や応力・たわみ算定法を理解できる。
2.主引張鉄筋や腹鉄筋の配置を理解し設計できる。
2週 RCはりの曲げ試験 ひび割れ進展やたわみの算定式の有効性を理解できる。また、曲げ応力やせん断応力を求め、理論式の有効性を理解できる。さらに、RCはりの破壊性状を理解し説明できる。
3週 RCはりの曲げ試験 ひび割れ進展やたわみの算定式の有効性を理解できる。また、曲げ応力やせん断応力を求め、理論式の有効性を理解できる。さらに、RCはりの破壊性状を理解し説明できる。
4週 RCはりの曲げ試験 ひび割れ進展やたわみの算定式の有効性を理解できる。また、曲げ応力やせん断応力を求め、理論式の有効性を理解できる。さらに、RCはりの破壊性状を理解し説明できる。
5週 偏心荷重を受ける短柱の応力度分布 偏心圧縮荷重による短柱の応力度分布状態が理解できる。
6週 コンクリートのひび割れ深さの測定 超音波法によるコンクリートのひび割れ深さの測定ができる。
7週 既製コンクリート杭の浸透探傷試験 浸透探傷試験にて溶接部表面の傷を検出することができ、試験原理や溶接欠陥の起こる原因と対策を理解できる。
8週 コンクリート非破壊試験 テストハンマーを使って反発硬度の測定を行い,計算式と図表によりコンクリートの圧縮強度を求めることができる。
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前4,前5,前6,前7,前8
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野(実験・実習能力)建設系分野(実験・実習能力)各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。4前2,前3,前4,前5

評価割合

実験レポート学習態度(-20)合計
総合評価割合1000100
基礎的能力000
専門的能力1000100
分野横断的能力000