設計演習

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 設計演習
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 〔教科書〕 建築製図 基本の基本 櫻井良明 学芸出版社
担当教員 横山 朋明,栗本 尚樹

到達目標

1・2年次の専門講義と製図の基礎的な知識を習得したことを踏まえて、本格的な製図及びエスキース、そして課題の作成を目標とする。講義前半は、日本及び世界の優れた作品を概観し、その中から選んだ作品の模写を行うことで作品の優れた点を肌で覚える。後半は本校周辺に実在する敷地に自作を設計し、地域の特性を踏まえた作品として仕上げることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1標準的な到達レベルを前提とし、第三者が理解しやすいプレゼンテーション資料のまとめや口頭発表を行うことができる。既存の建築作品や建築用語の意味・用途・設計主旨などを理解したうえで、指定書式にまとめ発表できる。既存の建築作品や建築用語の意味・用途・設計主旨など、基本的な建築や設計の知識を学習できる。
評価項目2標準的な到達レベルを前提とし、第三者が読み取りやすい図面として仕上げることができる。模写する建築図面に記載されている基本的な記号や図面間の立体的な相互関係について理解し、正確な建築図面を描くことができる。建築図面に記載されている基本的な記号について理解し、建築図面を模写できる。
評価項目3意匠的な手法が研究され、求められている建築空間に相応しい手法が試みられていること。また、表現手段として図面を効果的に作成できる。基本的な計画・設計方法の十分な理解をもとに、求められている建築空間が合理的にまとめられる。求められている建築空間の機能、動線など基本的な計画の知識を学習できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
土木・建築そして都市デザインの主要分野に共通する、設計とデザインの素養を身に付けるため、近現代において優れている建築作品を模写することから発案および建築設計の基礎を学ぶ。秀作・名作を深く知ることによって学生の制作意欲を喚起し、各自のオリジナリティを引き出す機会と位置づけている。
授業の進め方・方法:
本科目は講義・演習形式で行う。オリジナルの作品を作ることは、独自の着想と粘り強い作業を必要とすることが多い。またデザインは生まれつきの素養によるところもあるが、過去の事例に学び、9割以上はコツコツと地道な作業を積み重ねて、構築物の安全性や機能・性能を追求し、各部の要素を統合する行為でもある。途中で投げ出さずにイメージした空間や形態を、最終的に図面として表現するように取り組む姿勢が大切である。本科目は演習形式の講義であり、3人の担当教員が分担して指導する。
注意点:
途中で投げ出さずにイメージした空間や形態を、最終的に図面として表現するように取り組む姿勢が大切である。本科目は演習形式の講義であり、2人の担当教員が分担して指導する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計演習ガイダンス 年間課題と学習目的を説明できる。
2週 模写作品紹介・研究 模写課題作品について紹介・優れた点を説明できる。
3週 製図基礎復習・作図練習 基礎製図ⅠⅡの学習内容を復習し、模写の準備ができる。
4週 名作模写(1) 平面図 名作と呼ばれる作品の平面について模写できる。
5週 名作模写(1) 平面図 名作と呼ばれる作品の平面について模写できる。
6週 名作模写(2) 断面図 名作と呼ばれる作品の断面について模写できる。
7週 名作模写(2) 断面図 名作と呼ばれる作品の断面について模写できる。
8週 名作模写(3) 立面図・配置図
名作と呼ばれる作品の立面・配置図について模写できる。
2ndQ
9週 名作模写(3) 立面図・配置図
名作と呼ばれる作品の立面・配置図について模写できる。
10週 パース作成・模型の知識 模写作品をもとにパースを作成できる。
11週 パース作成・模型の知識 模写作品をもとにパースを作成できる。
12週 模型作成 模写作品をもとに模型を作成できる。
13週 模型作成 模写作品をもとに模型を作成できる。
14週 模型作成 模写作品をもとに模型を作成できる。
15週 前期講評 前期の作品(図面・パース・模型)について担当教官から講評を受け、今後の課題として把握する。
16週
後期
3rdQ
1週 夏休み課題講評 夏休み課題について担当教官から講評を受け、今後の課題として把握する。
2週 課題説明・現地調査 設計課題の説明を理解し、現地調査の方法を説明できる。
3週 調査結果のまとめ・報告 敷地を視察した結果をまとめ報告することができる。
4週 調査結果のまとめ・報告 敷地を視察した結果をまとめ報告することができる。
5週 草案作成および批評(1) 課題説明および現地調査をもとに草案を作成できる。
6週 草案作成および批評(1) 課題説明および現地調査をもとに草案を作成できる。
7週 草案作成および批評(2) 担当教員から草案批評を受け、草案を改良できる。
8週 草案作成および批評(2) 担当教員から草案批評を受け、草案を改良できる。
4thQ
9週 草案作成および草案決定 改良を重ねた草案を作品としてまとめる判断ができる。
10週 課題作成(1) 草案を提出版として作成することができる。
11週 課題作成(1) 草案を提出版として作成することができる。
12週 課題作成(2) 草案を提出版として作成することができる。
13週 課題作成(2) 草案を提出版として作成することができる。
14週 課題提出・プレゼンテーション・ 講評 作品を完成させ、期限までに提出することができ、効果的に発表することができる。また、担当教員の講評を聞き、今後の課題として把握する。
15週 課題提出・プレゼンテーション・ 講評 作品を完成させ、期限までに提出することができ、効果的に発表することができる。また、担当教員の講評を聞き、今後の課題として把握する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画計画の意義と計画学の考え方を説明できる。3
製図線と文字の種類を説明できる。4
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4
建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。3
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。3
環境・設備風土と建築について説明できる。4
建設地と太陽位置について説明できる。4
視覚と光の関係について説明できる。4
表色系について説明できる。4
計画・歴史モデュールについて説明できる。4
建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。4
居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。4
建築計画・設計の手法一般について説明できる。4
設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4
線の描き分け(3種類程度)ができる。4
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4
建築における形態(ものの形)について説明できる。4

評価割合

レポート・ノート・課題提出発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000(-20)00100
分野横断的能力0000000