鉄筋コンクリート工学実験

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 鉄筋コンクリート工学実験
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 〔教科書〕 新示方書による土木材料実験法 河合全次郎 著 土木材料実験教育研究会〔参考書・補助教材〕 適宜プリントを配布する
担当教員 山田 宏

到達目標

コンクリートの圧縮・曲げ・引張・せん断強度を求め各強度の関係を知る。RCはりを作製し,はりの曲げ試験を実施し破壊性状や腹鉄筋の有効性,載荷レベルごとの応力状態を知る。また、本実験は,グループにおける各自の役割を遂行する中で,開発型技術者にとって必要な工学的知識(論理)を実験により確認し,実験項目に関する知識を修得することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.鉄筋コンクリRCはりの曲げ試験鉄筋コンクリートの曲げ試験における応力、耐力、たわみ計算ができる。ひび割れ発生による耐力の低下、中立軸位置の変化等について説明できる。また、ひび割れの進展状況や破壊性状について考察できる。鉄筋コンクリートの曲げ試験において、断面に生じるコンクリートの応力、鉄筋の応力を理論値と実測値を比較検討できる。また、耐力、たわみの計算ができる。鉄筋コンクリートの曲げ試験において、断面に生じるコンクリートの応力、鉄筋の応力、曲げ耐力、たわみについて説明ができる。
2.偏心荷重を受ける短柱の応力度分布柱に偏心して軸方向力が作用するときの応力分布を理解し、応力状態を図にわかりやすく表現できる。柱に偏心して軸方向力が作用するときの応力計算ができる。柱に偏心して軸方向力が作用するときの応力計算ができない
3.コンクリート非破壊試験超音波速度法を使ったひび割れ深さの測定を行うことができ,ひび割れの種類や原因についてほぼ正確に(8割以上)説明できる。超音波速度法を使ったひび割れ深さの測定を行うことができ,ひび割れの種類や原因について概ね(6割以上)説明できる。超音波速度法を使ったひび割れ深さの測定を行うことができず,ひび割れの種類や原因について説明できない。
4.コンクリートのひび割れ深さの測定共振法による動弾性係数の測定とシュッミトハンマーによる圧縮強度の測定,また超音波測度法による強度の推定の方法について適切に(8割以上)説明できる。共振法による動弾性係数の測定とシュッミトハンマーによる圧縮強度の測定,また超音波測度法による強度の推定の方法について概ね(6割以上)説明できる。共振法による動弾性係数の測定とシュッミトハンマーによる圧縮強度の測定,また超音波測度法による強度の推定の方法について説明できない。
5.コンクリートに発生するひび割れについてコンクリートのひび割れの種類やひび割れの原因、ひび割れ対策について説明できる。特に、乾燥ひび割れと温度ひび割れの内部拘束と外部拘束について説明できる。コンクリートのひび割れの種類やひび割れの原因、ひび割れ対策について説明できる。コンクリートのひび割れの種類やひび割れの原因、ひび割れ対策について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料学,鉄筋コンクリート工学の講義を基本にして,実験を通し基礎理論を確認する。
授業の進め方・方法:
教材および配布するプリント等を十分予習して,実験に参加する必要がある。
注意点:
実験終了時に,担当者から実験レポートの提出の指示があるので,指示された日時まで必ず提出すること.実験準備は実験前日に行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鉄筋コンクリートの特性(実験説明) 1.RCはりの断面決定や応力・たわみ算定法を理解できる。
2.主引張鉄筋や腹鉄筋の配置を理解し設計できる。
2週 RCはりの曲げ試験 ひび割れ進展やたわみの算定式の有効性を理解できる。また,曲げ応力やせん断応力を求め,理論式の有効性を理解できる。さらに,RCはりの破壊性状を理解し説明できる。
3週 RCはりの曲げ試験 ひび割れ進展やたわみの算定式の有効性を理解できる。また,曲げ応力やせん断応力を求め,理論式の有効性を理解できる。さらに,RCはりの破壊性状を理解し説明できる。
4週 RCはりの曲げ試験 ひび割れ進展やたわみの算定式の有効性を理解できる。また,曲げ応力やせん断応力を求め,理論式の有効性を理解できる。さらに,RCはりの破壊性状を理解し説明できる。
5週 偏心荷重を受ける短柱の応力度分布 偏心圧縮荷重による短柱の応力度分布状態が理解できる。
6週 コンクリート非破壊試験 共振法による動弾性係数の測定とシュッミトハンマーによる圧縮強度の測定また超音波測度法による強度の推定を行い,非破壊試験の有効性を理解できる。
7週 コンクリートのひび割れ ひび割れの種類やひび割れの原因とひび割れ対策が理解できる。
8週 ひび割れに関する測定 超音波測度法によるひび割れ深さの推定ができる。
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前4,前5,前6,前7,前8
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前4,前5,前6,前7,前8
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。4前2,前3,前4,前5

評価割合

実験レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00