有機材料化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 有機材料化学
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科(物質工学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 川瀬 毅「有機工業化学」三共出版
担当教員 河地 貴利

到達目標

1. 石油および天然ガスを資源とする製品について,製造プロセスを説明できる。
2. 油脂・染料・界面活性剤・医薬品について,代表的な分子構造・物性・化学変換を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
石油および天然ガスを資源とする製品について,製造プロセスを説明できる。石油および天然ガスを資源とする製品について,製造プロセスを十分に説明できる。石油および天然ガスを資源とする製品について,製造プロセスをほぼ説明できる。石油および天然ガスを資源とする製品について,製造プロセスを十分に説明できない。
油脂・染料・界面活性剤・医薬品について,代表的な分子構造・物性・化学変換を説明できる。油脂・染料・界面活性剤・医薬品について,代表的な分子構造・物性・化学変換を十分に説明できる。油脂・染料・界面活性剤・医薬品について,代表的な分子構造・物性・化学変換をほぼ説明できる。油脂・染料・界面活性剤・医薬品について,代表的な分子構造・物性・化学変換を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
石油化学製品,染料,界面活性剤などの有機工業化学製品の製造と用途について学習する。
授業の進め方・方法:
身の回りの工業製品には有機材料が多用されている。これら有機材料の原料である炭素資源(石油,石炭,天然ガス,および生体由来物質など)の精製から出発して,有機化学反応を利用した中間原料の製造方法,そして,製品である有機材料の用途と再利用に至る過程について学習する。
注意点:
授業中は教員の説明を理解するように努めるとともに板書と口頭説明をノートにまとめる。随時,課題を課すので文献調査と学習を行いレポートとしてまとめて提出する。また,配布される演習問題を解いて理解を深める。授業内容や演習問題に理解できない部分があれば教員に質問するなどして早期に解決する。
事前学習: 第2~4学年の「有機化学」を復習しておく。各週の内容について教科書を読んでおく。
事後学習: 配布される課題に解答し,次回の授業開始時に提出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機資源とエネルギー 有機資源と有機材料,エネルギー資源の変遷と現状について理解できる。
2週 石油資源とその精製(1) 石油の形成,所在,組成について理解できる。
3週 石油資源とその精製(2) 石油精製の工程および石油精製製品について理解できる。
4週 石油化学(1) エチレンの二重結合への付加反応および酸化反応を利用した合成とその製品について理解できる。
5週 石油化学(2) プロピレンへの付加反応および酸化反応を利用した合成とその製品について理解できる。
6週 石油化学(3) C4炭化水素,パラフィン類の化学変換とその製品について理解できる。芳香族炭化水素の化学変換とその製品について理解できる。
7週 石炭化学 石炭の構造,乾留・ガス化・液化,およびその製品について理解できる。
8週 天然ガス化学 C1化学の概要,天然ガスから合成ガスの製造,C1 組成物への変換について理解できる。
4thQ
9週 油脂・界面活性剤(1) 油脂の由来,分子構造,化学分析,加工について理解できる。
10週 油脂・界面活性剤(2) 界面活性剤の構造,物性,製造,用途について理解できる。
11週 染料・色素 色素の構造的特徴,天然色素と合成色素,染色法について理解できる。
12週 香料 香料の種類,製法について理解できる。
13週 医薬・農薬(1) 医薬・農薬の設計,開発について理解できる。
14週 医薬・農薬(2) 代表的な医薬・農薬の合成と作用機序について理解できる。
15週 有機工業化学と環境 有機工業化学と環境(リサイクルおよび廃棄物処理)について理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000