1) Z80アセンブリ言語の実習,H8マイコンの実習,回路の解析,論理回路の設計,ソフトウェア実験を行うことで,これまで授業で学習した内容をより深く理解でき,実体験で得た知識を説明できる
2) 技術文書の作成方法を学ぶことで,適切なコミュニケーション能力を高めることができる。
学習目標 Ⅰ 人間性
学習目標 Ⅱ 実践性
学習目標 Ⅲ 国際性
学校目標 C(コミュニケーション) 日本語で記述,発表,討論するプレゼンテーション能力と国際的な場でコミュニケーションをとるための語学力の基礎能力を身につける
本科の点検項目 C-ⅰ 自分の考えをまとめてプレゼンテーションできる
本科の点検項目 C-ⅲ 自分の考えを論理的に日本語の文章で記述できる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,情報工学実験,情報通信Ⅰ・Ⅱ,システム工学などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける.
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる
本科の点検項目 F-ⅲ 専門とする分野の技術を実践した結果を工学的に考察して,期限内にまとめることができる
学校目標 I(チームワーク) 自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
学科目標 I(チームワーク) 情報工学実験,学外実習などを通して,自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける.
本科の点検項目 I-ⅰ 共同作業における責任と義務を認識し,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
概要:
前期はZ80マイコンボードを用いたアセンブリ言語によるマイコン制御を行い、後期はRXマイコンを用いてC言語でマイコン制御を行う.また、後期は組み合わせ論理回路や回路解析に関するハードウェア実験とソフトウェア実験で構成されている.前期は個別実験で全員一斉に行い、後期は2班に分かれて実施する.
授業の進め方・方法:
1 週で1 つの実験テーマを基本とするが、数週間で1 つの実験テーマを実施する場合もある。実施場所は、前期は情報棟2階工学基礎実験室、後期は,情報棟2階工学基礎実験室、情報棟3階情報システム実習室、情報棟3階情報処理実習室.
注意点:
1、2年生の情報技術基礎、プログラミング、回路理論、論理回路、および3年生の論理回路、計算機システムⅠ、プログラム設計演習に関する知識が必要となる。実験当日は、各テーマにおいて必要とされる実験ノート・関連教科書・関数電卓・作図用具一式、作業用USBメモリ等を用意すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
前期実験のガイダンス、実験機器の説明 |
実験で使用するZ80マイコンを操作できる
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2週 |
Z80マイコンのハードウェア |
Z80アセンブラ言語の概要を説明出来る
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3週 |
ジャンプ命令とプログラム作成演習 |
Z80マイコンボードのハードウェア構成を理解出来る
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4週 |
ジャンプ命令(2) |
ループの方法について説明出来る
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5週 |
シフト命令 |
シフト命令を用いた乗算の原理について説明出来る
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6週 |
8ビット乗算 |
8ビットの乗算を行うプログラムを作成できる
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7週 |
予備実験、報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書が執筆できる
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8週 |
多桁加減算 |
多桁の加減算の方法を説明でき、そのプログラムを作成できる
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2ndQ |
9週 |
フラグレジスタとトレース実行 |
フラグレジスタについて説明でき、トレース実行でプログラムを動作させることができる
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10週 |
サブルーチン |
サブルーチンの概念を説明出来る
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11週 |
ソフトウェアタイマ |
ソフトウェアタイマのプログラムを作成できる
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12週 |
LEDの制御 |
Z80-PIOを用いてLEDを制御する方法を説明出来る
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13週 |
ハードウェアタイマと割り込み |
ハードウェアタイマを用いた割り込み処理を行うプログラムを作成できる
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14週 |
スイッチ入力 |
チャタリングの原因とチャタリングを防止する方法について説明出来る
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15週 |
予備実験、報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書が執筆できる
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期実験のガイダンス |
後期実験のテーマの概要と、レポート提出の方法について理解する
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2週 |
RXマイコンの概要と使用方法 |
RXマイコンのハードウェアを理解でき、プログラムの開発手順について理解できる
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3週 |
マイコン制御のためのC言語 |
C言語を用いたRXマイコン制御の方法について理解できる
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4週 |
LEDの制御 |
RXマイコンからLEDの点灯を制御するプログラムを作成できる
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5週 |
ディップスイッチの制御 |
ディップスイッチの入力によりLEDの点灯を制御するプログラムを作成できる
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6週 |
ハードウェアタイマ |
ハードウェアタイマを用いて、ある一定時間感覚で点滅制御することができる
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7週 |
SCIの制御 |
パソコンのキーボードからハードウェアタイマを設定するプログラムを作成できる
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8週 |
予備実験、報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書が執筆できる
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4thQ |
9週 |
液晶ディスプレイの制御 |
液晶ディスプレイに文字を表示するプログラムを作成できる
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10週 |
回路素子と回路解析(1) |
交流信号に対する抵抗、コンデンサ、コイルの電気的特性を把握し、RC, RLを組み合わせた回路の特性を理解出来る
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11週 |
回路素子と回路解析(2) |
交流信号に対する抵抗、コンデンサ、コイルの電気的特性を把握し、RC, RLを組み合わせた回路の特性を理解出来る
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12週 |
組み合わせ論理回路 |
組み合わせ回路の設計法、動作を理解出来る.
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13週 |
数値演算誤差 |
浮動小数点の演算と誤差について説明出来る
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14週 |
行列演算と連立方程式の解法(1) |
計算機を用いた行列演算と数値的計算が出来る
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15週 |
行列演算と連立方程式の解法(2) |
計算機を用いた行列演算と数値的計算が出来る
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 3 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 変数とデータ型の概念を説明できる。 | 3 | |
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 3 | |
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。 | 3 | |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 3 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 3 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | |
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。 | 3 | |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 3 | |
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。 | 3 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 3 | |
ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 3 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | |
時間計算量や領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを理解している。 | 3 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 3 | |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。 | 3 | |
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。 | 3 | |
情報数学・情報理論 | コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 4 | |
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。 | 4 | |
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。 | 4 | |
その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 3 | |
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 3 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 3 | |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 3 | |
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 3 | |