数学特別講義A

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 数学特別講義A
科目番号 J4-9200 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 適宜プリントを配布するので特に指定しないが、参照用に1~3年次に用いた教科書を持参することをお勧めする。高遠節夫他著「新基礎数学」「新微分積分Ⅰ」「新微分積分Ⅱ」「新線形代数」大日本図書 林義実「大学編入試験問題 数学/徹底演習(第2版)」森北出版 三ツ廣孝著「大学・高専生のための基礎数学」森北出版 松田 修著 「これからスタート 理工学の基礎数学」 電気書院 A.C.Bajpai, L .R.Mustoe and D.Walker: “Engneering Mathematics” , 2nd Ed., Wiley, 1974G. B. Arfken, H. J. Weber, and F. E. Harris, “Mathematical Methods for Physicists”, Academic Press, 2012
担当教員 上木 政美

到達目標

(1)種々の数学問題に対する解決能力の基礎を身につける。
(2)課題を通して自主的・継続的学習の習慣を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 数と式の計算・方程式・不等式方程式・不等式の概念を理解し、解を求めることができる。 方程式・不等式の概念を理解し、基本的な問題の解を求めることができる。 方程式・不等式の基本的な概念を理解できず、基本的な問題の解を求めることができない。
2. 三角関数・指数関数・対数関数三角関数・指数関数・対数関数の概念を理解し、計算ができる。 三角関数・指数関数・対数関数の概念を理解し、基本的な計算ができる。三角関数・指数関数・対数関数の概念を理解できず、基本的な計算ができない。
3. 関数とグラフ・図形と式様々な関数のグラフが描ける。様々な関数の基本的なグラフが描ける。様々な関数の基本的なグラフが描けない。
4. 場合の数と数列順列・組み合わせ・数列の概念を理解し、計算ができる。 順列・組み合わせ・数列の概念を理解し、基本的な計算ができる。順列・組み合わせ・数列の概念を理解できず、基本的な計算ができない。
5. ベクトルベクトルの概念が理解でき計算ができる。ベクトルの概念が理解でき基本的な計算ができる。ベクトルの基本的な概念が理解できず計算ができない。
6. 行列と行列式行列と行列式の概念が理解でき計算ができる。行列と行列式の基本的概念が理解でき計算ができる。行列と行列式の基本的概念が理解できず、計算ができない。
7. 1次変換1次変換が理解でき図形への利用ができる。基本的な1次変換が理解でき図形への利用ができる。基本的な1次変換が理解できず、図形への利用ができない。
8. 関数の極限関数の極限の概念を理解し、計算ができる。関数の極限の概念を理解し、基本的な計算ができる。関数の極限の概念を理解できず、基本的な計算ができない。
9. 微分法 9-1 常微分とその応用微分法の定義と概念が理解でき色々な関数が微分できる。 微分法を応用して関数の接線を求めたり、グラフの概形が描ける。 微分方程式の概念が理解でき解くことができる。 微分法の定義と概念が理解でき基本的な関数が微分できる。 微分法を応用して基本的な関数の接線を求めたり、グラフの概形が描ける。 微分方程式の概念が理解でき基本的な方程式を解くことができる。 微分方程式の概念が理解できず、基本的な方程式を解くことができない。
9. 微分法 9-2 偏微分とその応用 偏微分の概念を理解し、様々な多変数関数が微分でき、応用に用いることができる。 偏微分の概念を理解し、基本的な多変数関数が微分でき、応用に用いることができる。偏微分の概念を理解できず、基本的な多変数関数が微分できず、応用に用いることができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (g) 自主的,継続的に学習できる能力
学習目標 Ⅱ 実践性
本科の点検項目 D-ⅰ 数学に関する基礎的な問題を解くことができる
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる

教育方法等

概要:
1~3年次に学んだ数学の主な項目を復習し、問題解決力及び思考力を養う。
授業の進め方・方法:
主な項目につき要点を解説した後、問題演習を通して応用力を養う。学生には黒板での解答、課題の提出を求める。中間試験35%,定期試験35%,課題・演習30%の割合で評価する。合格点は60点以上である。
なお、学期末に再試験を行うことがある。

注意点:
・学修単位として毎回1時間程度各項目の基礎的な事項を予習して授業に臨み、3時間以上の復習で理解を深めることが必要。(60時間の自学自習が必要です)
・課題には真剣に取り組み、期限を守って提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数と式の計算・方程式・不等式(1) 方程式・不等式の概念を理解し、解を求めることが
できる。
2週 数と式の計算・方程式・不等式(2) 方程式・不等式の概念を理解し、解を求めることが
できる。
3週 三角関数・指数関数・対数関数(1) 三角関数・指数関数・対数関数の概念を理解し、
計算ができる。
4週 三角関数・指数関数・対数関数(2) 三角関数・指数関数・対数関数の概念を理解し、
計算ができる。
5週 関数とグラフ・図形と式 様々な関数のグラフが描ける。
6週  場合の数と数列
・順列・組み合わせ・数列の概念を理解し、計算が
できる。
7週 ベクトル ベクトルの概念が理解でき計算ができる。
8週 中間試験 理解の程度をはかる。
2ndQ
9週  行列と行列式 行列と行列式の概念が理解でき計算ができる。
10週 1次変換 1次変換が理解でき図形への利用ができる。
11週  関数の極限 関数の極限の概念を理解し、計算ができる。
12週 常微分とその応用 微分法の定義と概念が理解でき色々な関数が
微分できる。
微分法を応用して関数の接線を
求めたり、グラフの概形が描ける。
微分方程式の概念が理解でき解くことができる。
13週 偏微分とその応用 偏微分の概念を理解し、様々な多変数関数が
 微分でき、応用に用いることができる。
14週 積分とその応用 積分法の定義と概念が理解でき不定積分を
求めることができる。
定積分を応用し面積や
体積を計算できる。
15週 多重積分とその応用 重積分法の概念が理解でき計算ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。2前1
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2前1
分数式の加減乗除の計算ができる。2前1
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。2前1
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。2前1
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。2前1
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。2前2
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。2前2
簡単な連立方程式を解くことができる。2前2
無理方程式・分数方程式を解くことができる。2前2
1次不等式や2次不等式を解くことができる。2前2
1元連立1次不等式を解くことができる。2前2
基本的な2次不等式を解くことができる。2前2
恒等式と方程式の違いを区別できる。2前2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。2前5
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2前5
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。2前5
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2前5
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。2前5
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。2前4
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2前4
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2前4
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。2前4
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2前4
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2前4
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。2前3
角を弧度法で表現することができる。2前3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2前3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。2前3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2前3
2点間の距離を求めることができる。2前5
内分点の座標を求めることができる。2前5
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。2前5
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2前5
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。2前5
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。2前6
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。2前6
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。2前6
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。2前6
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。2前6
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。2前6
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。2前7
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。2前7
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。2前7
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。2前7
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。2前7
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2前9
行列の和・差・数との積の計算ができる。2前9
行列の積の計算ができる。2前9
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。2前9
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2前9
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2前10
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2前10
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2前10
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。2前11
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。2前11
導関数の定義を理解している。2前11
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。2前11
合成関数の導関数を求めることができる。2前11
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。2前12
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。2前12
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。2前12
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。2前12
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2前12
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。2前12
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。2前12
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2前14
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。2前14
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2前14
微積分の基本定理を理解している。2前14
定積分の基本的な計算ができる。2前14
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。2前14
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2前14
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。2前14
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。2前14
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。2前14
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2前13
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。2前13
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。2前13
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。2前13
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。2前13
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2前15
2重積分を累次積分になおして計算することができる。2前15
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。2前15
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。2前15
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2前15
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2前15
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2前15
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。2前15

評価割合

中間試験定期試験課題・演習合計
総合評価割合353530100
基礎的能力353530100
専門的能力0000
分野横断的能力0000