数学特別講義B

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 数学特別講義B
科目番号 J4-9210 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 教科書:碓氷久ほか5名著「大学編入のための数学問題集」大日本図書/参考図書:高遠節夫ほか5名著「新微分積分Ⅰ」「新微分積分Ⅱ」「新線形代数」大日本図書,A.C.Bajpai, L.R.Mustoe and D.Walker: “Engneering Mathematics", 2nd Ed., Wiley, 1974
担当教員 藤島 勝弘

到達目標

微分積分学・線形代数学において、基礎的な問題を解くことができる。さらに、最先端技術を修得するために、応用問題も解くことができる。数学で修得した知識を専門科目などに活用できるように継続して学習することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1変数の微分,積分及びその応用問題を解くことができる.1変数の微分,積分及びその応用問題を解くことができる.1変数の微分,積分及びその応用問題を解くことが7割程度できる.1変数の微分,積分及びその応用問題を解くことが5割程度しかできない.
2変数の微分,積分及びその応用問題を解くことができる.2変数の微分,積分及びその応用問題を解くことができる.2変数の微分,積分及びその応用問題を解くことが7割程度できる.2変数の微分,積分及びその応用問題を解くことが5割程度しかできない.
ベクトル,行列,行列式及びその応用問題を解くことができる。ベクトル,行列,行列式及びその応用問題を解くことができる。ベクトル,行列,行列式及びその応用問題を解くことが7割程度できる。ベクトル,行列,行列式及びその応用問題を解くことが5割程度しかできない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (g) 自主的,継続的に学習できる能力
学習目標 Ⅱ 実践性
本科の点検項目 D-ⅰ 数学に関する基礎的な問題を解くことができる
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる

教育方法等

概要:
微分積分学(1変数の微分と積分、偏微分、重積分、微分方程式)及び線形代数学(ベクトル、行列、行列式)について,1年~3年で学んだ内容を復習するとともに,それぞれの分野について発展的な内容を学習します.
授業の進め方・方法:
授業では主に大学偏入学試験に出題された問題の解説をします.
成績は,定期試験60%,課題など40%を総合して評価します.合格点は60点以上です.課題は8回程度を予定しています.各課題を10点満点で採点し,その平均点を評価に使用します.未提出の課題については0点となります.定期試験後の成績が60点未満の場合は再試験を行います.
注意点:
毎回の予習が必要です.事前に問題を解いて授業に臨んで下さい.合わせて編入学試験対策として他の問題集に自主的に取り組んで下さい.(予習,課題などで60時間の自学自習が必要です.)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 極限,微分の計算,微分の応用(1) 関数の極限、微分の計算ができる。
2週 極限,微分の計算,微分の応用(2) 微分の応用問題を解くことができる。
3週 積分の計算,積分の応用(1) 不定積分、定積分の計算ができる。
4週 積分の計算,積分の応用(2) 積分の応用問題を解くことができる。
5週 数列の極限,級数とべき級数,テイラーの定理とテイラー展開(1) 数列の極限、級数の計算ができる。
6週 数列の極限,級数とべき級数,テイラーの定理とテイラー展開(2) テイラー展開、マクローリン展開を求めることができる。
7週 偏導関数,極大・極小,条件付き極値と最大値・最小値問題(1)
偏微分の計算ができる。
8週 偏導関数,極大・極小,条件付き極値と最大値・最小値問題(2)
偏微分の応用問題を解くことができる。
4thQ
9週 重積分の計算,重積分の応用(1) 重積分の計算ができる。
10週 重積分の計算,重積分の応用(2) 重積分の応用問題を解くことができる。
11週 1階微分方程式,2階微分方程式(1) 1階微分方程式の一般解・特殊解を求めることができる。
12週 1階微分方程式,2階微分方程式(2) 2階微分方程式の一般解・特殊解を求めることができる。
13週 空間内の図形、線形独立・線形従属 空間ベクトル、空間図形(直線、平面、球)に関する問題を解くことができる。
14週 行列,行列式,連立方程式
行列、行列式の計算ができる。行列、行列式の応用問題を解くことができる。
15週 線形変換,固有値とその応用 線形変換の問題を解くことができる。行列の固有値、固有ベクトルを求めることができる。正方行列を対角化することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後5
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後5,後6
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3後13
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後14
行列の和・差・数との積の計算ができる。3後14
行列の積の計算ができる。3後14
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後14
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後14
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後15
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後15
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後15
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後1
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後1
導関数の定義を理解している。3後1
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後1
合成関数の導関数を求めることができる。3後1
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3後1
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3後1
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3後2
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3後2
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3後2
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3後2
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3後2
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後3
微積分の基本定理を理解している。3後3
定積分の基本的な計算ができる。3後3
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。3後3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後4
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後4
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後7
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3後7
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後7
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後7
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後8
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後9
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3後9
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後9
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後10
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後11
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後11
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後11
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後12

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力404080
専門的能力20020
分野横断的能力000