到達目標
膜における物質移動のメカニズムについて説明できる。
気体分離において、膜内の物質の流れについて説明でき、分離係数が計算できる。
透析速度を計算し、透析装置が設計できる。
濃度分極の式に基づいて膜面濃度、膜の阻止率が計算できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
膜における物質移動のメカニズムの習得 | 膜における物質移動のメカニズムを習得し、それを説明することができ、それを用いて問題を解くことができる。 | 膜における物質移動のメカニズムを習得し、それを説明することができる。 | 膜における物質移動の基礎的メカニズムを説明できない。 |
気体分離における膜内の物質の流れの習得 | 気体分離における膜内の物質の流れを習得し、それを説明することができ、それを用いて気体分子相互の分離係数が計算できる。 | 気体分離における膜内の物質の流れを習得し、説明することができる。 | 気体分離における膜内の物質の流れを説明できない。 |
透析速度および透析装置の設計の習得 | 透析速度、透析装置の基礎的知識を習得し、それを説明することができ、それを用いて設計計算ができる。 | 透析速度、透析装置の基礎的知識を習得し、それを説明することができる。 | 透析速度、透析装置の基礎的学習内容を説明できない。 |
濃度分極式、膜面濃度および膜の阻止率の習得 | 濃度分極式、膜の阻止率の基礎的知識を習得し、それを説明することができ、それを用いて問題を解くことができる。 | 濃度分極式、膜の阻止率の基礎的知識を習得し、それを説明することができる。 | 濃度分極式、膜の阻止率の基礎的学習内容を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
教育方法等
概要:
精密化学品を対象とした物質の分離精製において重要となる精密ろ過、限外ろ過、逆浸透について物質の移動現象を中心として透過速度、阻止率、膜のファウリング現象について解説する。
授業の進め方・方法:
単位操作で学んだ移動現象を基礎とし、膜分離法を中心に解説する。膜の構造、材質について解説した後、膜内の物質の移動係数について説明する。基礎化学工学、単位操作および気体、溶液についての物理化学の基礎知識を必要とする。
注意点:
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
精密分離ガイダンス |
膜分離の歴史、膜分離の工学分野での位置づけ
|
2週 |
物質輸送のメカニズム |
単純輸送、促進輸送、能動輸送
|
3週 |
溶解拡散モデル |
溶解拡散モデルの原理を理解する。
|
4週 |
クヌッセン流れ |
クヌッセン流れの原理を理解する。
|
5週 |
ポアズイユ流れ |
ポアズイユ流れの原理を理解する。
|
6週 |
分離係数 |
分子間の分離係数の計算ができる。
|
7週 |
後期中間試験 |
|
8週 |
透析装置 |
透析膜の種類を理解する。
|
4thQ |
9週 |
透析速度式 |
速度式を理解し、装置の設計ができる。
|
10週 |
分離膜の阻止率 |
阻止率の定義を理解し、阻止率の計算が説明できる。
|
11週 |
濃度分極 |
濃度分極式を理解し、分離に与える影響を説明できる。
|
12週 |
輸送方程式 |
輸送方程式を理解し、阻止率の計算が説明できる。
|
13週 |
定容ダイアフィルトレーション |
原理を理解し、濃度計算、ろ過時間、必要膜面積が計算できる。
|
14週 |
膜の汚れ係数 |
汚れによる流速低下が計算できる。
|
15週 |
透析係数、透過液量 |
透析係数、透過液量の計算ができる。
|
16週 |
学年末試験 |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | 課題 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |