応用物理化学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用物理化学
科目番号 CE043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 応用物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「アトキンス物理化学要論第7版」P.Atkins・J.Paula著、稲葉秀明・千原章訳、「Essential 細胞生物学第4版」R.Albertsら著、中村桂子・松原謙一監訳
担当教員 小林 正幸

到達目標

1.原子構造、分子構造を量子化学の観点で説明できる。
2.機器分析(回転・振動分光、電子遷移、磁気共鳴)についての原理を説明できる。
3.生命現象を物理化学的に理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1水素原子・多原子分子の構造を量子化学の観点で説明できる。分子構造を原子価結合法、分子軌道法で説明でき、ヒュッケル法で分子軌道を解くことができる。原子構造、分子構造を量子化学の観点で説明できる。原子構造、分子構造を量子化学の観点で説明できない。
評価項目2回転・振動分光、電子遷移、磁気共鳴の機器分析についての原理を説明でき、量子化学の観点でも説明できる。回転・振動分光、電子遷移、磁気共鳴の機器分析についての原理を説明できる。回転・振動分光、電子遷移、磁気共鳴の機器分析についての原理を説明できない。
評価項目3生命現象を物理化学的に理解する生命現象の物理化学的説明を例をあげてできる。生命現象を物理化学的に理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科5年生の物理化学Ⅳ、生物物理化学で培った量子化学分野、生物物理化学分野ついて展開した内容になる。
本科5年生では、量子化学の基礎として、微視的な系の動力学とシュレディンガー方程式を理解し、並進、回転、振動運動へと展開してきた。そのことを前提にして、原子構造様々なオービタルについて学修した。本科目では、さらに拡張をして、多電子原子(8B)、原子の性質(8C)、原子ー原子の化学結合(原子価結合法、分子軌道法)(テーマ9)を理解することで、原子、分子の構造を量子化学的に理解する。
また、量子化学を理解することはさまざまな分光測定の原理を理解することに通じている。本講義では分子分光法(テーマ11)、磁気共鳴(テーマ13)を理解し、機器分析の原理の理解を深める。
また、神経細胞のシグナル伝達(12章)、筋収縮(17章)などの生命現象の物理化学的理解を深める
授業の進め方・方法:
原子構造、化学構造、生命現象の物理化学的理解は講義形式で進める。適宜、演習問題を解いて理解を深める。時間的制約からすべての問題を授業中に解くことはできないので、自主的にこれらの問題を解いて理解を深める。また、一部またはすべてをレポート課題とするので、指定した期日までに提出すること。
分子分光法、磁気共鳴に関しては機器分析の理解を深めることでもあり、グループワーク、発表、討論の形式で進める。発表は、事前に提出したパワーポイント資料を用いて行う。
注意点:
本講義では、本科の物理化学系、無機化学系の科目(原子構造、分子構造)、機器分析系の科目(分子分光法、磁気共鳴)、生物系の科目(生命現象を物理化学的理解)の理解が基盤となる。本科でのこれらの科目の着実な理解が不可欠であり、不十分である場合は復習等により理解をしっかりしておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明
量子論

波動関数、波動方程式、並進・回転・振動運動を説明できること。
2週 量子論と原子構造 水素型原子の構造について理解できること。
4つの量子数を説明できること。
波動関数(s、p、dオービタル)を説明できること。
3週 量子論と原子構造 多電子原子の構造について理解できること。
オービタル近似、パウリの原理、浸透と遮蔽、構成原理が説明できること。
4週 量子論と原子構造 周期律表を使って原子の性質の周期性を説明できること。
5週 量子論と化学結合
原子価結合法について理解できること。
6週 量子論と化学結合 等核二原子分子、異核二原子分子の分子軌道法を説明できること。
分子オービタルの計算ができること。
7週 量子論と化学結合 多原子分子の分子軌道法を説明できること。
ヒュッケル法で分子軌道が計算できること。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験返却 中間試験範囲で理解不十分であった点を認識する。理解できていた点についても別解法や多角的な理解を深める。
10週 分子分光法(回転分光法、振動分光法) 回転分光法、振動分光法を説明できること。
(ラマン分光法、赤外分光法)
11週 分子分光法(電子遷移) 電子遷移を説明できること。
(電子分光法、光電子分光法、蛍光・りん光分光法)
12週 磁気共鳴 磁気共鳴を説明できること。
(核磁気共鳴法、電子常磁性共鳴)
13週 生物と物理化学 神経細胞のシグナル伝達が理解できること。
14週 生物と物理化学 筋収縮が理解できること。
15週 期末試験
16週 試験返却 期末試験範囲で理解不十分であった点を認識する。理解できていた点についても別解法や多角的な理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。5
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。5
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。5
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。5
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000