異文化論

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 異文化論
科目番号 0001 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 海洋交通システム学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ガイ・ドイッチャー著(椋本直子訳)『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』(早川書房)
担当教員 井口 智彰

到達目標

文化は言語や思考とどのように関係しているか、具体的な事例を基に概観し、検証する。経験科学の一環として言語や文化を捉えることにより、人間の知覚や認知を科学的に研究する方法を学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学的な研究を成立させる条件が充分に理解できる。科学的な研究を成立させる条件が理解できる。科学的な研究を成立させる条件ができない。
評価項目2文化・言語・思考について充分理解できる。文化・言語・思考について理解できる。文化・言語・思考について理解できない。
評価項目3異文化理解の基本的な考え方が充分理解できる。異文化理解の基本的な考え方が理解できる。異文化理解の基本的な考え方が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

本校 (1)-a 説明 閉じる
専攻科 (5)-d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
文化は言語や思考とどのように関わっているか、言語学の知見を中心に考察する。
授業の進め方・方法:
演習方式で実施する。発表担当者は、テキストの該当箇所を要約・説明することが求められる。
注意点:
試験は実施せず、レポートと発表で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 推論・反証可能性・再現性
科学的な研究の基盤となる基礎的な概念が理解できる。
3週 文化の定義
プロローグ「言語・文化・思考」
文化がどのように定義されてきたか、その意味的な変遷が理解できる。
4週 第1部「言語は鏡」
第1, 2章
言語が色彩の知覚に与えている影響について理解できる。
5週 第3, 4章, 言語が色彩の知覚に与えている影響について理解できる。
6週 第5章
言語と社会との関係が理解できる。
7週 第2部「言語はレンズ」
第6章
言語が文化によって決定されているという「言語相対論」の問題点が理解できる。
8週 第7章 自己中心座標と地理座標の違いが理解できる。
2ndQ
9週 第8章 言語の性別(ジェンダー)が思考に与える影響について理解できる。
10週 第9章
言語と色彩の相関関係について理解できる。
11週 言語相対論の再検討:
サピア=ウォーフ仮説 vs. 思考の言葉としての心的言語
 
言語は文化の関係について、科学的な知見を踏まえて実証的に再考する。
12週 カテゴリー化
事物を認識する仕組みとしてのカテゴリー化が理解できる。
13週 メタファー
古典的レトリック ⇔ 概念メタファー
メタファーを我々の思考や概念の中核を担う概念として理解することができる。
14週 社会言語学:音素・音韻論, 形態論, 統語論, 意味論, 語用論
      文化, 異文化間コミュニケーション


異文化間コミュニケーションの場で誤解を防ぐために、言語の音声・文法・意味的側面の違いが理解できる。
15週 言語変化:通時的変化 言語が時間の経過に伴ってどのように変化しているのか理解できる。
16週 まとめ

評価割合

試験レポート点発表態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合070201000100
基礎的能力070201000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000