到達目標
1. 自然界の遺伝のしくみ、遺伝的アルゴリズムの概要を説明できる。
2. 巡回セールスマンなどに適した遺伝子コーディングを説明できる。
3. 遺伝的アルゴリズムを用いた最適値探索手法を理解し、プログラミング言語で記述できる。
4. システム制御に遺伝的アルゴリズムを適用することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
遺伝的アルゴリズム基礎 | 自然界の遺伝の仕組みを応用した遺伝的アルゴリズムの流れを,フローチャートで説明できる. | 自然界の遺伝の仕組みを応用した遺伝的アルゴリズムの流れを,フローチャートで説明できる. | 自然界の遺伝の仕組みを応用した遺伝的アルゴリズムの流れを,フローチャートで説明できない. |
巡回セールスマン問題,Nクイーン問題,囚人のジレンマへの適用 | 巡回セールスマン問題などの具体例にGAを適用する際の順序表現を説明できる.また,遺伝的アルゴリズムのパラメータが最適解探索に及ぼす影響を考察し,説明できる. | 巡回セールスマン問題などの具体例にGAを適用する際の順序表現を説明できる.また,遺伝的アルゴリズムのパラメータが最適解探索に及ぼす影響を概ね説明できる. | 巡回セールスマン問題などの具体例に適用する際の順序表現を説明できない. |
最適値探索と制御問題への適応 | プログラム言語を用いて,遺伝的アルゴリズム,各種スケーリング技法を実装できる.具体例に対して,パラメータが最適値探索に及ぼす影響を考察し,説明できる.制御系設計におけるパラメータ決定にGAを適用できる. | プログラム言語を用いて,基本的な遺伝的アルゴリズムやスケーリング技法を実装できる.制御系設計におけるパラメータ決定にGAを適用するための方針を立てることができる. | プログラム言語を用いて,基本的な遺伝的アルゴリズムやスケーリング技法を実装できない.制御系設計におけるパラメータ決定にGAを適用するための方針を立てることができない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE対応教育プログラム「電子・情報技術応用工学コース」 D-1
説明
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教育方法等
概要:
本講義における知的制御とは、遺伝的アルゴリズムやニューラルネットワークなどのソフトウエアアルゴリズムを使用した制御手法を指している。準最適解を探索する遺伝的アルゴリズムを制御系設計に応用し、制御目的を達成するコントローラの設計手法について輪講形式で学習する。
授業の進め方・方法:
教科書をベースに輪講形式で授業を進める。遺伝的アルゴリズムの基本を学習した後、プログラミング言語で実装し巡回セールスマン問題やNクイーン問題などに適用し、効果を確認する。次に、制御系設計問題に遺伝的アルゴリズムを適用し、Gtype、Ptype、適合度、選択、突然変異などの遺伝的アルゴリズムパラメータが制御系設計にどのような影響を及ぼすか考察する。
注意点:
この科目では、調査活動やレポート課題などで60時間の自学自習を課します。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス・遺伝的アルゴリズムとは |
本講義の学習内容や目標、評価方法について理解し、説明できる。遺伝的アルゴリズムの概念を理解し、説明できる。
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2週 |
GAの扱う世界 |
GAの基礎的な知識を理解し、説明できる。
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3週 |
巡回セールスマン問題 |
遺伝的アルゴリズムを巡回セールスマン問題に適用する手法や問題点について理解し、説明できる。
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4週 |
Nクイーン問題 |
遺伝的アルゴリズムをNクイーン問題に適用する手法や問題点について理解し、説明できる。
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5週 |
囚人のジレンマ |
遺伝的アルゴリズムを囚人のジレンマに適用する手法や問題点について理解し、説明できる。
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6週 |
ブール関数の充足問題 |
遺伝的アルゴリズムをブール代数の充足問題に適用する手法や問題点について理解し、説明できる。
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7週 |
スケーリング技法 |
線形スケーリング、シグマスケーリングなどの適合度のスケーリング技法を理解し、説明できる。
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8週 |
選択のメカニズム |
ルーレット方式、ランク方式、トーナメント方式などの選択方式を理解し、説明できる。
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4thQ |
9週 |
GAオペレータ |
突然変異、交叉オペレータが最適値探索に与える影響について理解し、説明できる。
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10週 |
メタGA |
メタGAの概念を理解し、説明できる。
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11週 |
遺伝的アルゴリズムのコーディング(1) |
各種プログラミング言語を用い、遺伝的アルゴリズムを実装できる。
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12週 |
遺伝的アルゴリズムのコーディング(2) |
各種プログラミング言語を用い、遺伝的アルゴリズムを実装できる。
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13週 |
制御系設計への応用(1) |
制御系設計問題に遺伝的アルゴリズムを適用し、設計仕様を満たすフィードバックゲインを導出できる。
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14週 |
制御系設計への応用(2) |
制御系設計問題に遺伝的アルゴリズムを適用し、設計仕様を満たすフィードバックゲインを導出できる。
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15週 |
制御系設計への応用(3) |
制御系設計問題に遺伝的アルゴリズムを適用し、設計仕様を満たすフィードバックゲインを導出できる。
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16週 |
期末試験答案返却 |
期末までの学習範囲について到達度を確認し、改善することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | プレゼンテーション | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 30 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 20 | 15 | 15 | 50 |
分野横断的能力 | 20 | 15 | 15 | 50 |