現代物理学

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 現代物理学
科目番号 0009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 産業技術システムデザイン工学専攻 共通 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:必要に応じてプリント等の資料を配布する.
担当教員 佐藤 桂輔

到達目標

熱統計力学の状態の数え方,平衡状態の概念,比熱を理解できる.
シュレーディンガー方程式に至るまでの量子力学の発展の経緯を説明できる.
波動関数の意味を理解し,1次元ポテンシャルによる散乱を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱統計力学の状態の数え方,平衡状態,比熱について説明できる.熱統計力学の状態の数え方,平衡状態,比熱について理解できる.熱統計力学の状態の数え方,平衡状態,比熱について理解できない.
評価項目2シュレーディンガー方程式に至るまでの経緯について説明できる.シュレーディンガー方程式に至るまでの経緯について理解できる.シュレーディンガー方程式に至るまでの経緯について理解できない.
評価項目3波動関数の意味を理解し,1次元ポテンシャルによる散乱を説明できる.波動関数の意味を理解し,1次元ポテンシャルによる散乱を理解できる.波動関数の意味を理解できず,1次元ポテンシャルによる散乱を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A) (イ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱統計力学を比熱まで理解し,その後,初等量子論について講義をする.
概念の習得も大事だが,計算もしっかりと行う.
メーカーの研究所で量子デバイスの研究開発の経験を持つ教員が,現代物理学の基礎的知識を講義する.
授業の進め方・方法:
熱統計力学は,物性を理解するためには欠かせない分野です.特有な考え方をしますが,応用範囲は広く,化学 ,生物,経済の分野まで及んでいます.専門外の学生にも受講してもらい,ぜひ理解して欲しいと思います.
後半では量子力学につながる内容を行います.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 状態の数え方1 確率と平均値,状態の数え方について理解する.
2週 状態の数え方2 状態密度について理解する.
3週 平衡状態1 エントロピーと熱平衡状態について理解する.
4週 平衡状態2 拡散平衡とヘルムホルツの自由エネルギーについて理解する.
5週 熱的接触 ボルツマン因子と分配関数について理解する.
6週 比熱 デューロン・プティの法則,アインシュタインの比熱の式を理解する.
7週 (中間試験)
8週 量子力学の必要性 量子力学が必要な理由を歴史的な背景を含めて理解する.
2ndQ
9週 波と粒子 プランクの量子仮説,アインシュタインの光量子仮説,および光の二重性について理解する.
10週 ボーアの原子模型 ボーアの水素原子模型について理解する.
11週 物質波 波動について復習し,物質波の概念を理解する.
12週 シュレーディンガー方程式 波動方程式からシュレーディンガー方程式を導く方法を理解する.
13週 波動関数 波動関数の物理的な意味を理解する.
14週 1次元ポテンシャル散乱 階段ポテンシャルに粒子が衝突したときについて理解する.トンネル効果について理解する.
15週 (期末試験)
16週 総復習

評価割合

試験宿題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000