有機材料概論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 有機材料概論
科目番号 0014 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 産業技術システムデザイン工学専攻 共通 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:特に指定しない(必要に応じてプリントを配布する) 参考書:今井淑夫、岩田薫 「高分子構造材料の化学」(朝倉書店) 西敏夫、讃井浩平、東千秋、高田十志和 「高分子化学」(裳華房)井上祥平、宮田清蔵 「高分子材料の化学」(丸善)
担当教員 宮下 美晴

到達目標

1.高分子材料とは何かを理解する。
2.高分子材料の物性をどのように評価するかを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高分子材料とは何かを具体的に説明できる。高分子材料とは何かを概ね説明できる。高分子材料とは何かを説明できない。
代表的な高分子材料の製造法、特徴、用途を具体的に説明できる。代表的な高分子材料の製造法、特徴、用途を概ね説明できる。代表的な高分子材料の製造法、特徴、用途を説明できない。
高分子材料の熱物性、転移挙動・状態変化を、構造と関連付けながら説明できる。高分子材料の熱物性、転移挙動・状態変化を概ね説明できる。高分子材料の熱物性、転移挙動・状態変化を説明できない。
高分子材料の力学物性(強度や弾性率など)を説明できる。高分子材料の力学物性(強度や弾性率など)を概ね説明できる。高分子材料の力学物性(強度や弾性率など)を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B) (ニ) 説明 閉じる
学習・教育目標 (B) (ロ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在使用されている有機材料の大半を占める「高分子材料」とはどんなものかを学ぶ。また、高分子材料の物性をどのように評価し、それから何がわかるかを学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を行う。毎回の授業で資料を配付し、それを用いつつ、黒板を使って解説する。また、毎回、その日の授業内容に関するミニレビューを提示する。
注意点:
ACコースの学生は受講できない。
受講する者は有機化学および物理化学の基礎について理解していることが望ましい。
毎回の授業後には、ノートの内容や配布したプリントを見直して復習すること。また、次回予定の内容に関して、参考書を読むなどして予習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高分子材料概論1 高分子とはどの様なものかを知る。高分子材料の分類を知る。
2週 高分子材料概論2 高分子材料の利用の歴史および代表的な用途を知る。
3週 高分子材料概論3 高分子の平均分子量と高分子の化学構造の基礎について理解する。
4週 高分子材料概論4 高分子の作り方の基礎について知る。
5週 ポリエチレンとポリプロピレン 代表的なポリオレフィンである、ポリエチレンおよびポリプロピレンについて知る。
6週 汎用のビニルポリマー ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなど、一般によく利用されるビニルポリマーについて知る。
7週 (中間試験)
8週 ポリエステルとポリカーボネート PETに代表されるポリエステル、およびポリカーボネートについて知る。
2ndQ
9週 ポリアミド いわゆるナイロンと呼ばれるポリアミドについて知る。
10週 高分子材料の状態変化 高分子材料の状態(結晶、ガラス、液体など)と熱転移挙動について理解する。
11週 液晶 液晶とはどのような状態か、および、どのような化合物が液晶になりやすいかを理解する。重要な有機機能性材料としての液晶の応用例を知る。
12週 高分子の熱分析 高分子材料の熱的性質をどのように評価するか知る。
13週 高分子の力学試験 高分子材料の力学的性質の評価法の代表例として、引張試験について理解する。
14週 クリープと応力緩和 クリープおよび応力緩和とはどのような現象か知る。
15週 (期末試験)
16週 総復習 これまでのまとめと復習

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00