物理基礎

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理基礎
科目番号 0011 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(一般科目) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 レッツトライノート物理基礎力学編(東京書籍),自作プリント
担当教員 加藤 初儀,山下 徹

到達目標

1) 科学術で多用される文字式の計算が行えるようになる.
2) 等加速度直線運動に関する計算が行えるようになる.
3) 実験の基礎的手順と実験データのまとめ方の概要を知る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有効数字の考慮と文字式の変形が正確に行える.有効数字の考慮と文字式の変形が行える.有効数字の考慮と文字式の変形が行えない.
評価項目2等速直線運動と等加速度直線運動の計算を投射運動に正確に適用できる.等速直線運動と等加速度直線運動の計算を投射運動に適用できる.等速直線運動と等加速度直線運動の計算を投射運動に適用できない.
評価項目3ベクトルの和・差,スカラー倍を計算でき,物体の投運動に正確に適用できる.ベクトルの和・差,スカラー倍を計算でき,物体の投運動に適用できる.ベクトルの和・差,スカラー倍を計算でき,物体の投運動に適用できない.

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
科学技術計算に必要な有効数字や文字式の変形等を学んだ後に,等速直線運動と等加速度直線運動について主要な公式を用いて計算できるようになる.さらに,これらの計算が重力中での物体の運動を表す2次元の運動に適用できるようになる.
授業の進め方・方法:
物理基礎では、物理およびその他の理系の科目を学ぶ上で基礎となる知識や実験の進め方について学習する.特に実験は、グループで行い,理科や工学を学ぶ際の基礎知識や実験を進める方法や実験データの整理の仕方などについて学ぶ.
注意点:
科学技術全体に知的好奇心を持ち、身の周りの現象にも目を向け、新聞やTVで報道される科学技術に関連する報道にも関心を持つこと.
学業成績の成績が60点未満のものに対して再試験を実施する場合がある。この場合、再試験60%,課題等40%の割合で再評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有効数字 有効数字と有効桁数を知る.
2週 有効数字演習 有効数字を考慮した計算ができる.
3週 実験#1 長さの測定 実験の測定とその計算に有効数字を考慮できる.
4週 文字式(基礎の基礎) 文字式の計算の基本的事項を知る.
5週 文字式(基礎) 文字式を変形する過程での基本的事項を知る.
6週 SI単位系と指数法則 単位を正確に扱える.
7週 単位換算 単位換算が文字式の計算と基本的には同じものであることを知る.
8週 文字式と単位換算の演習 単位換算ができるようになる.
2ndQ
9週 前期達成度試験
10週 等速直線運動 物体の速度が変化しない場合の,速度・変位・時間の間の関係を種々の計算に応用できる.
11週 速度の合成と相対速度 速度の合成の計算と相対速度の計算が正確にできるようになる.
12週 加速度とv-tグラフ 等加速度直線運動のv-tグラフの面積から変位が計算できる.
13週 等加速度直線運動の公式 等加速度直線運動の3つの公式を知る.
14週 等加速度直線運動の演習 等加速度直線運動の3つの公式を用いた計算ができる.
15週 等速直線運動と等加速度直線運動の応用(重力中の投射運動)
等速直線運動が水平成分に適用でき,等加速度直線運動が鉛直運動に適用できることを知る.
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 重力加速度 重力中で投射された物体が持つ加速度が重力加速度であることを知る.
2週 実験#2 重力加速度の測定 重力加速度を実験によて測定できる.
3週 物体の自由落下 初速度を持たない物体の重力中の運動に関して種々の計算ができる.
4週 物体の鉛直投げ上げ 鉛直上方に初速度を与えた物体の重力中の運動に関して種々の計算ができる.
5週 ベクトルとスカラー 変位・速度・加速度・力がベクトルであり,時間・質量がスカラーであることを知る.
6週 ベクトルの和・差・スカラー倍 ベクトルの和・差・スカラー倍の計算を知る.
7週 矢印を用いたベクトルの計算 ベクトルの和・差・スカラー倍を矢印を用いて計算できるようになる.
8週 成分を用いたベクトルの計算 ベクトルの和・差・スカラー倍を座標成分を用いて計算できるようになる.
4thQ
9週 後期達成度試験
10週 位置ベクトルと速度ベクトル 平面運動する物体の位置ベクトルと速度速度ベクトルを知る.
11週 投射運動の水平成分 重力中で投射された物体の水平方向の運動を等速直線運動の公式を用いて計算できる.
12週 投射運動の鉛直成分 重力中で投射された物体の鉛直方向の運動を等加速度直線運動の公式を用いて計算できる.
13週 物体の投射運動(平面運動) 重力中で投射された物体の運動を水平方向と鉛直運動の組み合わせで理解できることを知る.
14週 投射運動の演習 重力中での運動に関する種々の量を,水平方向と鉛直方向の公式を組み合わせて計算できる.
15週 運動の3法則 慣性の法則・運動の法則・作用反作用の法則を正確に知る.
16週 後期定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。2前10,前12
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。2前11
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。2前13,前14
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。2後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。2前12
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2前15,後3,後4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2後4,後11,後12,後14
物体に作用する力を図示することができる。2後15
力の合成と分解をすることができる。2後15
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。2後1,後15
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。2後15
慣性の法則について説明できる。2後15
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。2後15
運動方程式を用いた計算ができる。2後15
運動の法則について説明できる。2後15
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前3,後2
安全を確保して、実験を行うことができる。3前3,後2
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前3,後2
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前1,前2,前3,後2
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前3,後2

評価割合

定期試験達成度試験小テスト・課題合計
総合評価割合452530100
基礎的能力452530100
専門的能力0000
分野横断的能力0000