燃焼工学

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 燃焼工学
科目番号 19専26044 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 海事システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 茶園 敏文

到達目標

(1)安定かつ燃料消費量の少ない燃焼状態の条件とその方策(スワール強化等)を理解できる.
(2)燃料噴霧と出力,燃料消費率,有害ガス発生の関係を理解できる.
(3)有害ガスを発生する燃焼状態,燃焼環境を把握し,その回避方策を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1拡散燃焼の現象と熱効率向上の手法を理解できる拡散燃焼における火炎形成の現象を説明できる同現象を説明できない
評価項目2予混合燃焼の現象と熱効率向上の手法を理解できる予混合燃焼における火炎形成の現象を説明できる同現象を説明できない
評価項目3燃料噴射が拡散燃焼の及ぼす影響を理解できる噴霧粒形と燃焼の関係を理解し,噴霧圧力,噴霧時間等の制御方法を把握できている把握できていない
評価項目4有害排気ガスの発生メカニズムとその回避方策(本科より詳しい)を理解できる有害排気物の発生メカニズムと排気対策を説明できる同現象と対策を説明できない
評価項目5燃焼改善のアイデアを考えられる燃焼室内のガス流動強化等のアイデアを創出できる創出できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(1)燃焼室,燃焼器の基本構造や作動について学ぶ.
(2)予混合火炎,拡散火炎の生成,異常燃焼について,本科の内容に対し,より詳細なぶぶんを学ぶ.
(3)燃焼において生じる有害排気ガスの生成過程をより深く学び,その対策を考える.
(4)燃焼に関する分野に精通し,研究状況や技術動向を把握し,自ら研究できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
(1)スライドと黒板を併用し、アニメーション等わかりやすい解説を加える.
(2)特に難しい部分は演習を交え.理解を深める.
(3)燃焼を物理的側面と,化学的側面双方から捉え,最適燃焼状態を理解する.
注意点:
(1)予混合燃焼と拡散燃焼を充分理解できるようにする.
(2)ノック等,まだ未知の部分があることを理解しながら,新しい燃焼方式のアイディアを創出できるようになる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.燃焼過程 1-(1)予混合燃焼の定義とその過程
1-(2)拡散燃焼の定義とその過程
2週 1.燃焼過程 1-(3)燃焼速度
1-(4)燃焼計算
3週 1.燃焼過程 1-(5)燃焼反応に影響するその他の要因
4週 2.火炎の特性 2-(1)予混合火炎の特性
2-(2)拡散火炎の特性
5週 2.火炎の特性 2-(3)燃焼室内のガス流動が火炎に及ぼす影響
6週 2.火炎の特性 2-(4)ノッキング
2-(5)デトネーション
7週 2.火炎の特性  2-(6)異常燃焼のメカニズムと最新の回避方策
8週 3.燃焼による有害ガスの発生
3-(1)燃焼過程における有害排気ガスの発生メカニズム
4thQ
9週 3.燃焼による有害ガスの発生
3-(2)有害排気ガスが発生しやすい燃焼状態
10週 3.燃焼による有害ガスの発生
3-(3)有害廃棄物発生の燃焼反応による回避方策
11週 4.燃焼改善のアイデア 4-(1)燃焼室内のガス流動による燃焼改善のアイデア
12週 4.燃焼改善のアイデア 4-(2)噴霧による燃焼改善のアイデア
13週 4.燃焼改善のアイデア 4-(3)新燃料による燃焼改善のアイデア
14週 前期期末試験
15週 回答返却・解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90001000100
基礎的能力400050045
専門的能力500050055
分野横断的能力0000000